【Vol.242】外国人に正確に・速く伝わる“構文”とは?

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

 本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。

■━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□
┃ ┃ 『実践ビジネス英語講座』 メールマガジン     
┣━┛ 
┃    グローバルリーダーへの道          2016/12/01 配信
┃                   ★クリスマスキャンペーン実施中★
┃                   『実践ビジネス英語講座』1月期生
┃                    今なら「受講料最大21%オフ」!
┃                   ∟ http://bit.ly/2gAJt3u
□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■

 今号のメルマガは、外国人が理解しやすいシンプルな構文についてです。
 学校で受けた授業では英語に5つの構文(SV、SVC、SVO、SVOO、SVOC)が存在
 することを学習しましたが、「外国人にとってどの構文が正確にしかも速
 く伝わるのか?」という視点を学校英語では習いませんでした。今回ご紹
 介する書籍『会話もメールも 英語は3語で伝わります』(ダイヤモンド社)
 では、この5つの中でも「“SVO構文”が外国人にとって正確にしかも速く
 伝わるのだから、どんな複雑な英語もとにかくSVO構文を会話やメールに使
 うべし」と著者の中山裕木子氏は推しています。そのうえで、余計な単語
 があれば1語でも削ぎ落とし、できるだけ「やさしく」表現することを勧め
 ます。

 中山氏は同書の中でSVO構文を使って「3語の英語」に簡素化するテクニッ
 クを書いており、比較的平易なものから日本語に引きずられていたら思い
 つくのは難しいものまでパターンを網羅して解説しています。その中から、
 メルマガ筆者が「もたもたした英語が確かにすっきりと変わるものだな」
 と唸らされた考え方やテクニックのいくつかを以下に紹介します。


 ◆難しい英文も「3語」にできる

 みなさんでしたら、例えば以下のような日本語をどのような英語に訳すで
 しょうか?

 「喫煙すると、火災報知器が起動します」
 ありがちな英語は以下のとおりです。

 (1)If you smoke, the fire alarm will become active. (9語)

 複雑な内容に見える英語であっても動作を動名詞の主語にし、「3語(SVO)」
 を並べることで、以下の英文のように短く明快に伝えることができます。

 (2)Smoking will activate the fire alarm. (6語)

 「喫煙すること」を表す動名詞Smokingを主語に使っています。active(起
 動している) という形容詞ではなく、activate(~を起動させる)という動
 詞を使っています。

 なお、同書で言う「3語の英語」は、I like English.のように、単語数が
 「3語」となる場合だけでなく、Smoking (will) activate (the) (fire) 
 alarm. というように、全体は「3語」ではないけれど、3つの要素から成る
 という場合も含みます。


 ◆漢字表現をそのまま英語にすると、漢字表現に惑わされて複雑な文にな
 りがち

 次の日本語の英訳はどうでしょうか?
 「今から旅行の概要説明をします」
 素直に英訳すると、「概略説明」を「an outline explanation」という英
 語にし、以下のようになります。

 (3)We will now give you an outline explanation of the tour. (11語)

 間違いではないので、特に推敲することもなく、この英語のままメールや
 会話に使ってしまっているケースも多いのではないでしょうか。中山氏は
 上の英語は「単語数が多く、伝わりにくい」と言います。
 そこで、以下のように、単純化してみます。

 (4)We will now explain an outline of the tour. (9語)

 (3)と比較すると、だいぶすっきりした英語になりました。普通でした
 ら、「これで十分理解してもらいやすい英語になった」と考えて満足して
 しまうところです。これ以上推敲することはしないでしょう。しかし中山
 氏はこの英語ではまだ妥協しません。「それでもまだ単語数が多くて、伝
 わりにくい」とし、文章から余計な英単語をもっと削ぎ落とすことを要求
 します。では、これ以上どこをどう削ぎ落せば良いのでしょうか。
 outlineを「概略説明する」という動詞として使い、「3語の英語」にさら
 に近づけます。

 (5)We will now outline the tour. (6語)

 確かに、シンプルな英語になってすっと頭の中で理解できる英語になりま
 した。中山氏によると「英語を組み立てる時には日本語で表現していた漢
 字が邪魔になることが多い」と言います。難しい「漢字表現」をそのまま
 英語に置き換えようとすると上の英語でみたように「an outline explan-
 ation」のような難しい英語になってしまいがちだからです。


 ◆whenやifを使う複文も「3語の英語」の単文に簡素化できる

 whenやifで始める複文は、一つの複文の中に主語と動詞が「2セット」登場
 します。メインの部分の「主語と動詞」とサブの部分の「主語と動詞」です。
 例えば以下のような文章です。

 (6)If you have questions, you can ask now. (8語)
 (質問があったら聞いてください)

 この文ではyou have(サブの部分)、you ask(メインの部分)の「2セット」
 の主語と動詞が登場しています。日本語の頭で考えた文をそのまま英語に
 すると、(6)のような複文の構造になります。
 しかし、複文の構造は組み立てるのが難しく、仮に正しく組み立てたとし
 ても、メインの主語と動詞にたどり着くまでに時間がかかります。中山氏
 はこのような複文の場合でも単文の「3語の英語」に簡素化できるのだと言
 います。

 まず、「メインの部分(=言いたいこと)」を前に出します。

 (7)You can ask now if you have questions. (8語)

 これで、文のメインの主語と動詞が前に出ました。しかしこの文では、大
 切な情報であるquestionsが英文の最後に来ています。これを前に移動し
 て、「3語の英語」に整えます。

 (8)You can ask questions now. (5語)

 これで完成です。questionsに定冠詞theがついていないので、questions
 は「そこにないもの」つまり「もしあったら」というようなifのニュアン
 スが出てくるのだといいます。


 いかがでしたでしょうか。
 「英語で言いたいことが5構文のうちのどれかにうまく当てはまるなら、
 どれでもいいからそれを使えばいい」とメルマガ著者は思っていました。
 特定の構文を意識的に使って英語を書くということは普段あまりしません
 よね。ましてや、不要な単語を削ぎ落とすところまではとても考えが及ん
 でいませんでした。しかし、それはただ単に英文が複雑になっているだけ
 で、「伝わる英語」とはほど遠いという中山氏の言葉に目からウロコが落
 ちました。みなさんは、「シンプルな英語構文を使って少ない単語数で伝
 える」という視点を持ちながら英語をアウトプットしていますか?やたら
 と長くて複雑な文章を書いてしまったときは、このSVO構文で「3語」に簡
 素化する“中山方式”を思い出して、違った視点から推敲できるように訓
 練したいですね。


 =========================
 ◆ソース◆
 『会話もメールも 英語は3語で伝わります』(ダイヤモンド社)
 https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4478069409/
 pp.33‐35、70‐73

 シンプルイングリッシュのススメ
 http://www.u-english.co.jp/simpleenglish/
 =========================

【Vol.241】アリババCEO ジャック・マー氏の英語力

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

 本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。
 
■━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□
┃ ┃ 『実践ビジネス英語講座』 メールマガジン     
┣━┛ 
┃    グローバルリーダーへの道          2016/11/24 配信
┃                    ★ご予約受付開始!★
┃                    実践ビジネス英語講座(PEGL)
┃                    全コース対象オンライン説明会 
┃                     ⇒ https://goo.gl/1PYKiK
□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■

 今号のメルマガは、アリババCEOジャック・マー(馬雲、以下マー)氏の英
 語についてです。マー氏の名前を知らない読者の方はいないのではないか
 と思いますが、みなさんはマー氏がしゃべる英語を聴いたことがあるでし
 ょうか。著名な日本人ビジネスパーソンがしゃべる英語を気にすることは
 あっても、他のアジアの国々の著名ビジネスパーソンがしゃべる英語は普
 段あまり気にかけることはないかもしれません。

 書籍『アジアの英語』(コスモピア)に著名なアジア人に混ざってマー氏の
 インタビューが取り上げられていました。同書で活字になったインタビュ
 ーを読みましたが、実際に「どんな英語をしゃべるのだろう?」と興味が
 わいてYoutubeで視聴したところ、想像以上(マー氏には失礼!)に上手な
 英語で、私たち日本人にとっても、非ネイティブのビジネスパーソンが目
 指す英語のお手本のひとつになると思いました。(なお、同書には音声を
 収録したCDが付属しています)

 実際のインタビュー番組の録画を文末の◆ソース◆のYoutubeでぜひ視聴し
 て欲しいのですが、マー氏の語り口は、堅苦しそうなインタビューという
 よりも、カフェでコーヒーでも一緒に飲みながら1対1で雑談しているよ
 うなリラックス感があり、マー氏の世界にぐいぐいと引き込まれていきま
 す。同書の著者の柴田真一氏は、その秘密を「自分の言いたいことをシン
 プルな英語で心に余裕を持って伝える話術にある」のだと解説します。

 同書を参考に具体的に解説しましょう。インタビューの中で、インターネ
 ット取引における信用を創造する仕組みのエッセンスをマー氏は噛み砕い
 て次のように説明しています。一言で「信用創造」と言いますが、図を描
 くこともなしに、聞き手の頭の中にイメージさせるのは難しいことです。
 マー氏はどのように説明するのでしょうか。


 But because of e-commerce, we finish 60 million transactions 
 every day.
 (しかし、Eコマースのおかげで、私たちは毎日6000万件の取引をこなして
 います)

 People don't know each other.
 (人々はお互いの素性を知りません)

 I don't know you; I send the products to you.
 (あなたの素性を知りませんが、私は商品をあなたに送ります)

 You don't know me; you wire the money to me.
 (あなたは私の素性を知りませんが、私に送金してくれます)

 And I don't know you; I give a person a package.
 (私はあなたの素性を知らないのに、人に小包を託します)

 I don't know him. He took something to cross the ocean, 
 cross the river and send.
 (私はその人のことを知りませんが、その人は海を渡り、
 川を渡って小包を送り届けます)

 This is the trust.
 (これが信用というものです)

 We have at least 60 million trusts happening every day.
 (私たちは少なくとも6000万件もの信用を毎日のように創造しているのです)


 マー氏の英語が「正しくハイレベルな英語か?」と問われれば、必ずしも
 「Yes」とは言えないかもしれないと柴田氏は言います。では、聞き手は
 マー氏の英語を下手だと思うかというと答えは「No」です。マー氏は的確
 に具体例を持ち出して、分かりやすく語るので、取引している臨場感たっ
 ぷりに聞き手に伝わります。本講座の学長・大前研一は、「たとえブロー
 クン・イングリッシュでも相手に言いたいことを伝えるにはロジックが大
 切である」旨をPEGLの中でも伝えていますが、マー氏の話はロジカルだか
 ら理解しやすいのですね。

 私たちにありがちなのは、「語彙力が足りないから自分の言いたいことが
 言えない」と思い込んでしまうことだと柴田氏は指摘します。マー氏のイ
 ンタビューから学べることは、大事なのは必ずも語彙力ではなく、自分が
 持つ限られたボキャブラリーの範囲の中で、自分の言いたいことを何とか
 表現してみるという姿勢なのですね。ボキャブラリーが少ないから伝えら
 れないということではなく、話のロジックの組み立て方が大事なのかもし
 れません。

 以前、本メルマガでソフトバンクCEO「孫正義の英語の実力に迫る」と題し
 て孫氏の英語の特徴をとりあげたことがあります。その中で、特徴の3番目
 としてあげたのが以下です。

 (3)英文が極めてシンプル。複雑な関係代名詞や高度な仮定法はほとん
 ど出て来ない中学校レベルの文法を駆使している。そもそも、使っている
 英単語や英熟語が中学校レベルのやさしいものばかり

 マー氏と孫氏の英語は通じるものがあるなと思いました。

 【バックナンバー資料】
 【Vol.215】ソフトバンク・孫正義の英語の実力に迫る
 http://pegl.ldblog.jp/archives/47626167.html

 いかがでしたでしょうか。
 マー氏は、どうしてこんなに英語を上手にしゃべるのか、ファーストネー
 ム「ジャック」という英語名の由来、「アリババ」の名前の由来などもイ
 ンタビューを受けて答えています。比較的聞きなれている西洋人や日本人
 のしゃべりとはまた違う独特の話り口なような気がします。伝えたことを
 わかりやすい言い回しで伝える姿勢を保ってしゃべるマー氏のインタビュ
 ーから、みなさんはどのようなこと感じますか?

 
 =========================
 ◆ソース◆

 『アジアの英語』(コスモピア)
 https://www.amazon.co.jp/dp/4864540926
 pp.55-72

 「Jack Ma Davos Interview on Jan. 23 2015」
 (メルマガ筆者注:2015年ダボス会議において、Bloomberg TVの
 Charlie Rose氏によって行われた、ジャック・マー氏に対する
 インタビューセッション)
 https://www.youtube.com/watch?v=2kzGKVLslE0
 全44分半。15分41秒~16分12秒
 ========================= 

【Vol.240】“英借文”で注意すべき3つのポイント

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

 本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。
 
■━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□
┃ ┃ 『実践ビジネス英語講座』 メールマガジン     
┣━┛ 
┃    グローバルリーダーへの道          2016/11/17 配信
┃                    ★本日20時より開催!★
┃                    実践ビジネス英語講座(PEGL)
┃                    全コース対象オンライン説明会 
┃                     ⇒ https://goo.gl/1PYKiK
□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■

 今号のメルマガは、英文メールの書き方についてです。具体的に「こうい
 う英文でメールを書きなさい」と指南する書籍は数多くありますが、
 『6万人のビジネスマンを教えてわかった 時間がない人ほど上達する英語
 勉強法』(ダイヤモンド社)では、要領よく英文メールを書く方法を紹介し
 ています。それが、ネイティブが書いて送ってきた実物のメールをお手本
 にするという方法です。すでにこの方法で英文Eメールを書いているという
 読者の方も多いかもしれませんが、ビジネスメールの文体においては、自
 分らしさを表現する必要はないというのが著者の中村澄子氏の考え方です。
 他人が書いた文章を真似することを遠慮せずにどんどん“英借文”すれば
 いいという考え方です。しかしながら、「いろいろことを英文メールで書
 かなければならないのに、真似ができるほどたくさん良い英文メールを手
 元に持っていない」という方もいるかもしれません。そこで、情報ソース
 として、中村氏は英文メールマガジンも勧めています。意外な視点かもし
 れませんが、確かに考えてみれば英文メルマガから借用するという手があ
 りましたね。

 英文メールの書き方を指南した書籍と違って、実際のメールからは以下の
 ことが分かるのがメリットだと中村氏は言います。

 (1)どの相手にはどの程度のフォーマル度で書かなければならないのか
    が、メールの宛先を見ることによって具体的に分かる
 (2)ビジネスをスムーズに進めるうえで、どういった書き方をするべき
    なのか、どういった書き方を避けるべきなのかが、メール前、メー
    ル後の実際の人間の動き方を観察することができる
 (3)業界や社内で使われている専門用語や業界用語にはどういったもの
    があるのか、独特な“方言”も含めて分かる
 
 ビジネスメールは基本的には定型的なパターンで書かれている文章がほと
 んどなので、お手本のメールを下敷きに単語や英文の一部を入れ替えれば、
 大半のことは用が足せるはずだと中村氏は言います。「この言い回しは使
 えそう」「こういう言い回しをすると伝わりやすそう」というヒントの英
 文に出会ったら、その都度書き留めるようにしてストックすることを中村
 氏は勧めます。もしかしたら、読者のみなさんも、同じようなことを既に
 行っているかもしれませんが、“なぜそれが良いのか”ということを具体
 的に紐解いていくと、改めて気づきを得られる点もあるのではないでしょ
 うか。

 メルマガ筆者が目からウロコが落ちたのは、整理の仕方です。みなさんで
 したら、どのように整理しますか?読者が同書の中で紹介しているのは、
 エクセルに整理する方法です。エクセルがほかのアプリケーションよりも
 便利なのが、ソートで並び替えたり、フィルタをかけたりすることが自由
 自在にできることです。検索ができるのはもちろんのことですね。具体的
 にはエクセルシートの表の先頭行の表頭として以下の(1)~(4)のよ
 うな項目を作ります。fallbackという単語を例にしてみます。日本語だと
 バックアップと言いたくなりそうなところですが、fallbackという単語が
 あるのですね。

 (1)Situation(どんな場面で使うのかを書きます)
 【例】Negotiation、Announcement、General

 (2)Word(単語やイディオム、フレーズなどを書きます)
 【例】fallback
 (3)Japanese(日本語の解説を書きます)
 【例】fallback【形容詞】万一の時に機能する、代替として使える
 (4)Example(例文を書きます)
 【例】fallback plan 予備プラン
    fallback position 最悪の場合の代案
    provide someone with a mental fallback position 
    (人)に対して精神的なよりどころ「頼みの綱」になる
    This method also has the advantage that you can always go 
    back to your old system in the meantime as a fallback.
    この方法は次のような利点もあります。つまり、バックアップ手
    段としていつでも以前のシステムに戻れます。


 “英借文”は非常に便利なのですが、「気をつけなければならないことが
 ある」と中村氏は注意を促しています。“英借文”の初心者があちこちの
 お手本メールからフレーズを寄せ集めることで、全体のトーンがちぐはぐ
 になってしまいやすいという指摘です。文章の書き出しはとてもかしこま
 った調子で始まったメールが、途中から急にくだけてフレンドリーになっ
 たり、用語の用法が統一されておらず、バラバラな用語が使われていると
 いうことが起こりうるというわけです。寄せ集めになったちぐはぐな文は
 「さては、どこからかコピペしてきたんだな~」という感じが読み手に丸
 見えになってしまって、良い印象を受けませんよね。ただの“寄せ集め文”
 にならないよう、このあたりのニュアンスをしっかり意識して書けている
 かどうか…、みなさんはいかがでしょうか?もしかすると「ハッ」とした
 方もいるかもしれません。残念ながら、統一感のあるこなれた文章に仕上
 げるための“便利な方程式”は存在しないと中村氏は言います。場数を踏
 んでいかないと、感覚として丁寧さのトーンを統一できるようにはならな
 いというのが中村氏の経験から言えることです。

 いかがでしたでしょうか。
 メルマガ筆者がメールするときに、“英借文”とまではいかないのですが、
 頻繁に使う機会があって重宝している表現があります、文章を他から引用
 していることを示したい時に使っている表現で、引用を開始する時に、QTE
 (Quote)、引用を終わる時にUNQTE(Unquote)と記します。英文メールで初め
 て使われているのを見たのがきっかけで「なるほど、そういうように引用
 文を表現するのか!」と借用したのが始まりです。英文だけでなく、日本
 文のメールにも使っています。みなさんは、“英借文”がきっかけで、英
 文メールなどを書く時に頻繁に使うようになった、お気に入りの表現はあ
 りますか?


 =========================
 ◆ソース◆
 『6万人のビジネスマンを教えてわかった 
  時間がない人ほど上達する英語勉強法』(ダイヤモンド社)
 https://www.amazon.co.jp/dp/4478066736/
 pp.249-254
 =========================
 

【Vol.239】日本人・外国人の“上下関係”の違いとは

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

 本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。

■━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□
┃ ┃ 『実践ビジネス英語講座』 メールマガジン     
┣━┛ 
┃    グローバルリーダーへの道          2016/11/10 配信
┃                    ★説明会のご予約は今すぐ!★
┃                    実践ビジネス英語講座(PEGL)
┃                    オンライン説明会 11月開催!
┃                     ⇒ https://goo.gl/1PYKiK
□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■

 今号のメルマガは、上下関係のとらえかたについてです。日本では上座、
 下座という概念がはっきりとしています。例えば、タクシーの中での座り
 位置から会議室や宴会の席での座席位置、エレベ-ターの中での立ち位置
 まで、上下関係によって明確に決まっていてそれがビジネスマナーとされ
 ます。海外においてもそのような上下関係に対する意識は日本と同じと考
 えてよいのでしょうか。2013年まで19年間をロンドンの銀行(旧・日本長
 期信用銀行とドイツ系銀行)で仕事をしてきた久保マサヒデ氏が執筆した
 『本物のビジネス英語力』(講談社+α新書)から、欧州でのビジネスシー
 ンの視点に立った上下関係について紹介します。

 結論から言うと、外国人との関係では日本ほど上下関係という意識がない
 ということのようです。同書から興味深いエピソードを紹介します。ある
 時、久保氏は上司と二人で同じ飛行機で出張する機会がありました。会社
 のチームに所属する秘書が航空券を手配したのですが、上司と久保氏は別
 々の便から途中で同じ飛行機に合流する出張だったため、航空券の手配が
 別々に行われました。その結果、何かの手違いにより、久保氏がビジネス
 クラス、上司がエコノミークラスの席をそれぞれ割り当てられてしまった
 のです。日本だったらどうでしょうか。まず間違いなく、上司と席を交換
 するのではないでしょうか。久保氏にとっても、自分が上司よりも良い席
 に座るというのは気持ちが良いものではなく、上司に席を交換することを
 申し出たと言います。しかしながら「そんなの気にしなくてよい。自分だ
 ったら全く気にもかけないが、そう気を使うのは君が日本人だからだね」
 とやんわり固辞されました。数時間の飛行時間中、居心地が悪かったと久
 保氏は振り返ります。

 細かいところでは、例えば上司と一緒に行動している時、部下が常にドア
 を上司のために開け閉めするとか、常に上司を先に行かせて部下が半歩遅
 れるというのは日本のビジネスシーンでは当たり前ですが、海外ではあま
 りないようです。上司もそれを期待していないので、自分でさっさとドア
 は開けるし、自分で閉めるというのが自然です。

 社内に限らず、取引先でも同様なことが言えるのだと久保氏は考えていま
 す。さすがに、社内の上司に対するよりは気を使ってドアを開けてあげた
 り、タクシーに乗り込む時でも先に席を譲ったりはしますが、ミーティン
 グの場では上座、下座というのは意識しないそうです。日本では部屋の奥
 の席に取引先を誘導し、ホスト側の自分はドアに近い下座に座りますが、
 海外では自分の好きな席に座ります。反対に、自分が取引先を訪問する客
 の立場の場合、部屋に案内してもらう時に、「奥へどうぞ」と日本のよう
 には誘導されることはなく、単にドアを開けて「お好きな席へどうぞ」と
 いう感じのようです。

 日本人は外国人と比較して、上下関係を意識するという癖が体に染み込ん
 でいます。日本のように上下関係を意識した行動を厳密にとる必要は海外
 ではないようです。ただし、相手に対しては敬意を払い、それを行動の中
 で目に見える形で表すというのは悪いことではありません。海外の習慣と
 うまく融合して、不自然にならない形でさりげなく上司や取引先に配慮を
 すると、外国人であって気がつく人は気がつくというのが久保氏の経験で
 す。上下関係を意識する習慣がなくても、相手を新鮮な気持ちにさせたり、
 気分よくさせることに繋げることができれば、場の雰囲気は確実に良くな
 りますから「外国人相手だから上下関係にこだわらなくてもよい」と考え
 るよりは、逆に、敬意を払っている行動をさりげなく意識してもらうこと
 によって、他の外国人のおもてなしとは差異が生じ、相手に対して自分の
 存在を印象づけることができるのではないかと久保氏は指摘しています。

 いかがでしたでしょうか。
 名前に関しても、自社の役員でさえ、声をかけるとき、Mr、Mrsなどと敬
 称をつけて呼ばないのだと久保氏は言います。初対面でなければ常にファ
 ーストネームで呼ぶのが普通です。メルマガ筆者も頭の中では分かってい
 るつもりですが、敬意を払っている年上の大学教授の恩師をファーストネ
 ームで呼ぶのはどうしても抵抗があり、Professorの敬称をつけて呼んで
 いました。そうすると、相手からも自分をファーストネームで呼んでもら
 えないので、少し寂しい思いもします。ネイティブの仲間たちと比べて、
 師弟関係の距離感がやや遠かったような気がします。一方、仲が良かった
 年上の経営者はファーストネームで呼び合い、そうすると、個人的にもか
 なり仲良くなるものであることも経験しています。みなさんは目上の外国
 人との上下関係との距離感をどのようにうまくつかんで仲良くなっていま
 すか?
 

 =========================
 ◆ソース◆
 『本物のビジネス英語力』(講談社+α新書)
 https://www.amazon.co.jp/dp/4062729547
 pp.18-22
 =========================
 

【Vol.238】ビジネスの“修羅場”で使われた英語

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

 本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。

■━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□
┃ ┃ 『実践ビジネス英語講座』 メールマガジン     
┣━┛ 
┃    グローバルリーダーへの道          2016/11/03 配信
┃                    ★説明会のご予約は今すぐ!★
┃                    実践ビジネス英語講座(PEGL)
┃                    オンライン説明会 11月開催!
┃                     ⇒ https://goo.gl/1PYKiK
□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 
 今号のメルマガは、釈明や謝罪の仕方についてです。アップル・ジャパン
 の元社長の山元賢治氏が、日本法人のトップとしてどのように修羅場をく
 ぐりぬけてきたかを、書籍『世界でたたかう英語』(ディスカヴァー・ト
 ウェンティワン)の中から紹介します。同書のユニークな点は、山元氏の
 英語(自称「ポンコツ英語」)に対して、バイリンガルの小西麻亜耶氏が
 「本物の英語表現」を解説しているところです。「ポンコツ英語」と言っ
 ても山元氏の謙遜で、「山元さんの英語はある意味すごい、完全でない英
 語で、外国人を笑わせたり、感動させたりしている」とバイリンガルの小
 西氏を唸らせる英語です。さっそく、山元氏の英語を実際に行われたビジ
 ネスシーンごとにみてみましょう。


 ◆シーン1:山元氏が自身のパフォーマンス・レビューで目標未達を認める

 「前四半期のビジネス・ターゲットを達成できなかった」という事実に対
 して山元氏(Kenji)が当時COOだったティム・クック氏(現・CEO)に率直
 に謝っている場面です。厳しい目標設定だったとはいえ、達成できなかっ
 たことに対して潔く率直に謝るシーンです。

 Kenji: I feel so sorry we couldn't achieve the business goal in 
 the last quarter.
 (前四半期で、ビジネス目標を達成できずに申し訳ありません)

 The target was not easy number, but we committed. 
 (目標そのものも容易に達成できる低い数字ではなかったのですが、我々
 が約束した数字だったので言い訳のしようもありません)

 I want to continue to set this level of high target for Japan, and
 encourage my team to challenge it.
 (今期以降も引き続き、日本は達成が困難な厳しいゴールを設定し続けてい
 きたいと考えています。それをもってメンバーを鼓舞していきたいです)

 We've been growing continuously, and I believe we can achieve the 
 aggressive target very soon. 
 (我々は継続して成長を続けており、まもなくハードルの高い目標も達成で
 きると思います)

 I summarize our action plan to achieve it in this quarter and report
 it to you next Monday.
 (今四半期のアクションプランをまとめて、来週の月曜日に報告します)

 ◆小西氏の解説:
 出だしのところですが、率直に謝ってしまっているのは潔くて「日本男児ら
 しい」と小西氏は言いますが、そんな山元氏の姿を米国人に対しても誤解な
 く理解してもらうように、以下のように修正を加えています。

 I can only apologize regarding the business results. I don't have 
 any excuse for it. The target was not an easy one, but it's something 
 we committed to.

 山元氏が使った出だしの“I feel so sorry”は弱みを見せる表現であり、
 また交渉相手によっては批判材料を提供してしまうことにもなりかねないの
 で、ビジネスの場ではあまり使わないのだと小西氏は言います。

 また、“we couldn't achieve the business goal”というビジネス目標に
 達成できなかったという事実に対し、その旨をはっきりと伝えるのではなく
 端的に”I can only apologize regarding the business results.”と表現
 するのが良いのだと小西氏は言います。

 日本人としては謝罪することが当然の場面においても、インターナショナル
 な場で発言する際には、常に強気な姿勢で臨むべきだと小西氏は指摘します。
 国や文化によっては、謝罪をどのように捉えるかわからないからです。


 ◆シーン2:山元氏、取引先会社社長に詫びを入れる

 山元氏の部下に直接、自分を売り込んできた外部派遣のコンサルタントがい
 ました。その売り込みを受けて、外部派遣会社を通さずそのコンサルタント
 と直接契約する口約束をしてしまった部下がいました。外部派遣会社(イン
 ド国籍の会社です)の社長にもそのことが知れ、激怒していることが分かり
 ました。さっそく、先方の会社を山元氏が訪問して、お詫びするシーンです。

 Kenji: I'm sorry, it is my fault in educating my managers. I want 
 to commit you that I personally spend more time to educate my team 
 not to do unfair trade like this. I hope we can continue to work.
 together as the good partner.
  (誠に申し訳ございません。私の教育が至らずご迷惑をおかけしました。
 今後は部下への教育を徹底し、二度と同様の問題を起こさないことをお約束
 します。今後も良好なパートナー関係を継続できるようお願いいたします。)

 ◆小西氏の解説:
 出だしの謝罪ですが、“I'm sorry”よりは“apologize”を使って“I must
 apologize to you regarding my fault in educating my managers.”という
 表現のほうが誠意が伝わると小西氏は言います。他にも下記の表現が使えます。

 Let me apologize
 I owe you an apologize

 “sorry”には「申し訳ない」「すまない」以外の意味として「気の毒に思う」
 「残念に思う」という意味も含みます。これを交渉相手によっては軽い謝罪に
 受け止めてしまう可能性があるので気をつけなければならないのだと小西氏は
 言います。

 いかがでしたでしょうか。
 アップル社内で起きている生々しい出来事を垣間見れるのも興味深いですね。
 ところで、前号のメルマガで紹介した岩瀬晃氏のブログにも “apologize”と
 “sorry”の使い分けについての解説が載っていました(下の◆ソース◆のURL
 参照)。“apologize”は、明らかに自分のせいで誰かに被害を及ぼしたような
 場合に謝罪する時に使い、“sorry”は相手に共感や同情を示す場合に使うと
 あります。“sorry”は責任の所在がはっきりしない不可抗力の場合にも使え
 るのが大きな違いなのですね。みなさんは両者を正しく使い分けていましたか?


 =========================
 ◆ソース◆
 『世界でたたかう英語』(ディスカヴァー・トウェンティワン)
 https://www.amazon.co.jp/dp/4799311999/
 pp.92‐95、156‐159

 “I'm sorry”は「ごめんなさい」ではありません(岩瀬晃氏のブログ)
 http://iwaseakira.jp/archives/1089
 =========================
実践ビジネス英語講座
講座紹介CM
▼実践ビジネス英語講座▼

▼BBTオンライン英会話▼
メルマガ購読する!
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

About Kenichi Ohmae
Facebook
Twitter
  • ライブドアブログ