【Vol.264】知覚的 VS 認知的 学習スタイルの秘密

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

 本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。

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 今号のメルマガは英語習得の学習スタイルについてです。
 皆さんは日ごろから英語学習などにおいて“独自のスタイル”をお持ちで
 しょうか?書籍『英語学習の素朴な疑問と謎』(フェリス女学院大学)によ
 ると、私たちは知らず知らずのうちに自分にとってやりやすい、あるいは
 「慣れている」と感じる“学習スタイル”というものを持っているのだと
 いいます。そうなると、その学習スタイルの違いによって、英語習得に
 「有利・不利があるのではないか?」ということにも大変興味が沸くわけ
 なのですが、しかしながら、同書では「はっきりとした答えは出ていませ
 ん」としています。

 そもそも“学習スタイル”とは「新しい情報や技術を吸収し、処理しそれ
 らを保持する方法」です。私たちには自然に、そして習慣的に用いる個人
 的に「好み」の学習スタイルというものが存在します。では、具体的には
 どのような学習スタイルのタイプがあるのでしょうか。

 英語習得に関連した学習スタイルは、おおまかに「知覚的学習スタイル」
 と「認知的学習スタイル」に分けて考えます。まず知覚的学習スタイルで
 すが、おもなものとして以下のような3種類があります。五感を駆使して
 新しい情報を吸収する方法のスタイルですね。


 【知覚的学習スタイル】

 (1)ビジュアル型(視覚系)
 何らかの情報を得る際に、目からの視覚的な方法を好む方法です。みな
 さんは、英単語を覚える時、繰り返し書いて覚えるでしょうか?それと
 も、声に出したり音声を何度も聴いて覚えるでしょうか?ビジュアル型
 (視覚系)の学習者の特徴としては、何かを記憶したい時、書いて覚える
 ことが多いようです。音声よりも文字として情報を得たいためだと考え
 られます。さらに情報を得る方法として、文字だけでなく絵や動画とい
 った視覚に訴える情報も好みます。そこから得た情報は、耳で聴いただ
 けの情報よりも記憶に残りやすいとも言われています。ビジュアル型
 (視覚系)の人は、電話などの話し相手が見えない会話のやりとりはあま
 り得意ではありません。人と会って話すよりも、静かに読書をするほう
 が好きという人はビジュアル型(視覚系)なのだと言います。

 (2)オーディオ型(聴覚系)
 オーディオ型(聴覚系)の特徴は、ビジュアル型(視覚系)とは異なり、視
 覚情報がなくても平気なことです。オーディオ型(聴覚系)の人は、語学
 のクラスの中でも、会話の授業ではかなり活発にやりとりに参加できま
 す。その反面、読解のクラスや英作文などはあまり好きではないことが
 多いようです。

 (3)体験型
 体験型は何かを学ぶ際の方法として、実際に体を動かしたり現物に手で
 触れたりなど、体験したいタイプです。そのため、じっと机に座って先
 生の説明を聞くよりも、グループ活動などで実際に自分で試したり、確
 かめたりして学ぶ方法を好みます。「やってから考える」という行動派
 タイプです。

 続いて、認知的学習スタイルは次のような型があります。取り込んだ情報
 を脳の中で処理しそれらを保持する方法のスタイルですね。


 【認知的学習スタイル】

 (1)場独立型
 場独立型の認知学習スタイルを持つ人は、物事の細部を全体から切り離
 して理解できるいわゆる分析型です。例えば、複雑な図形に埋め込まれ
 た単純な図形を、独立したものとして見つけ出すことを得意とします。
 文法学習などの分析的活動に有利です。

(2)場依存型
 場依存型の認知学習スタイルを持つ人は、全体的に物事を捉えることを
 得意としますが、全体の中に埋もれた細部には目が行きにくいという特
 徴があります。しかしその反面、対人スキルや社会性には富んでいます。
 他の人の意向や感情も考慮しながらコミュニケーション活動を行うこと
 が得意なため、グループでの会話活動やロールプレイで能力を発揮しま
 す。

(3)熟考型
 熟考型の学習者はゆっくりと慎重にさまざまな決断をする傾向があり、
 英語学習においては系統立てて学ぶことを好みます。

(4)衝動型
 衝動型の学習者は「当たって砕けろ」といった姿勢で問題に取り組む傾
 向があり、行動的です。勘に頼ってリスクを厭わないといった特徴があ
 ります。

(5)右脳型
 右脳型の学習者はイメージで物事を捉える傾向があり、全体像の把握や
 情報の統合を得意とし、さまざまな判断を感性に委ねるタイプです。

(6)左脳型
 左脳型は分析脳とも言われ、論理的思考や数学的な情報処理を得意とし
 ます。

(7)曖昧さに関する寛容さ
 曖昧さに寛容なタイプの学習者は、日本語(母国語)とは異なる英語のさ
 まざまな情報に対して拒否反応を示さず、受け入れる姿勢で臨みます。
 例えば、英語のさまざまな文法ルールや語彙表現の中には不規則なもの
 が存在します。その言語独特のイディオムなどは論理的に説明がつかな
 い場合もあるため、それらのスッキリしない情報に対しての寛容さを持
 ちます。逆に、曖昧さに寛容すぎる学習者は、自分の誤りに対してもあ
 まり気にせず規則的な文法ルールを軽視する傾向もあります。

 いかがでしたでしょうか。
 知覚と認知に関するさまざま学習スタイルを概観してきましたが、みなさ
 んは自分自身を振り返ってみてどの学習スタイルに当てはまりそうでしょ
 うか?

 自分の学習スタイルあるいは学習方法の「好み」の傾向を知り、その特徴
 をさらに生かすことで学習効果を高めることが可能なのだと同書は述べま
 す。また、自分が持っている学習スタイルとは違った学習スタイルや、そ
 の特徴を知ることで学び方の幅を広げることもできるかもしれません。

 「自分の学習スタイルを確立」することはとても大切で、英語習得のよう
 な「この方法で学べば誰しもが成功する」というオールマイティな学習法
 が存在しない場合、自分独自の学習方法を編み出していこうという姿勢こ
 そが、成功の鍵だと同書は指摘しています。


 ◆ソース◆
 ============================================
 『英語学習の素朴な疑問と謎』(フェリス女学院大学)
 https://www.amazon.co.jp/dp/4901713213
 pp.112-118
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【Vol.263】“自分らしさ”をグローバルで生かすには

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

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 今号のメルマガは、自分の強みを生かせるキャリアを築ける「場」を見つ
 けているか――ということについてです。ビジネスパーソン一人ひとりの
 キャリアを考えるうえで、同僚たちと同じようなやり方でベストを狙うよ
 りもその人にしかできない「ユニークさ」を求めるほうが有効であると、
 書籍『グローバルキャリア―ユニークな自分のみつけ方』(東洋経済新報
 社)の中で著者の石倉洋子氏はおもに20代、30代向けにアドバイスしてい
 ます。本メルマガの読者の皆さんは、そんな年代の若手社員を新規及び中
 途採用する立場の方も多いかもしれません。そんな方々は、皆さんが若手
 社員だった頃を思い返しながら、以下を振り返ってみてください。

 これまで、多くの日本企業に見られた若手人材に対する要件は、次のよう
 なものだったと石倉氏は言います。

 (1)企業に入る前に、あまり色が付いていないほうがよい
    個性や持っている知識・技術が特殊で、自己を確立してしまってい
    る人よりも、強い個性、クセがなく、入社してから、その企業向け
    に教育訓練できる、その企業にふさわしいユニークさを開発できる
    人がよい。
 (2)ポテンシャルが高く、平均的な「できる人」がよい
    ある点では突出しているが、ほかの点で劣っている人、ユニークな
    力や特色を持っているけれども、バランスが悪い人よりも、平均的
    な優等生がよい。中庸がよく、同時にポテンシャルの高さが感じら
    れる人材がよい。
 (3)入社直後から一家言持つような「生意気」で、明確な希望を持つ人
    ではなく、まず下積みをする準備がある人がよい
    新入社員は同期生と横一線、同じように下積みの仕事をするべきで
    ある。若く、組織に入って間がないのに、他と違う意見を出したり、
    新しい提案をしたりするのは「生意気」である。

 みなさんは、(1)~(3)のような要件に合致するでしょうか?それと
 も、要件からは逸脱しているでしょうか?あるいは、20代、30代の時の自
 分を振り返ってどうでしょうか?

 仕事やキャリアは、皆さんにとって、自分の好きなことや得意なことを追
 究する対象であり、人生において、起きている時間の大きな部分を過ごす
 活動です。自分に対する自信の拠り所となるものでもあります。(1)~
 (3)のような要件から逸脱している場合に難しいのは、独りよがりで自
 分勝手な考えで「ユニークだから良い」と思っていても、それを生かす
 「場」が存在しないと、仕事としては成り立たないことでしょう。仕事と
 して生計を立てるためには、ユニークな自分の業務経歴を評価してくれる
 市場(要するに買ってくれる人や組織)が存在するか、そこで明確な成果が
 出せるかが重要であるというわけです。

 「自分らしさ」「ほかと違うユニークさ」というと、単に周囲の人間と比
 べて尖っていれば良いと誤解されることがありますが、「ただ尖っている」
 というだけでは、雇用や仕事には必ずしも結びつくとは限りません。独自
 の基準で「お客様に新たな価値を提供している」と信じていても、そう思
 っているのが自分だけでは仕事にはできないということです。その価値を
 見出し、評価してくれる人や組織が必要なのです。「自分を信じている」
 という自信を持つことは重要ですが、自分だけが信じているユニークさで
 は、キャリアの基盤として活用することは難しくなります。

 自分の持つ武器(供給サイド)とそれを必要とする顧客・市場(需要サイド)
 とのマッチング、供給と需要の間に橋をかけること、自分の得意技によっ
 て生計を立てることができるキャリアを築ける「場」が必要なのです。

 いかがでしたでしょうか。
 SMAPの歌に「世界にひとつだけの花」というのがあり、その歌の中で出て
 くる「NO.1にならなくてもいい、もともと特別なOnly one」という一節が
 あります。石倉氏が指摘する「ベストよりも、ユニークさ」からは上の歌
 の一節を想起させられます。SMAPほどファンに高く評価されたグループで
 あっても、所属する事務所(「場」)からの評価が芳しくないとグループ解
 散の憂き目に会うことがあります。SMAPは事務所の中でおそらく“ユニー
 クな”存在なのだったのだろうと想像します。

 組織の体質が今はまだ古いが「ほかと違うユニークさをいずれ受け入れる
 ように懐が深くなる」と言われて久しいのですが、組織の体質が変わるに
 はまだまだ時間がかかると考える慎重さも大事です。「自分が所属してい
 る間にはいつか変わるだろう」という楽観的な見通しではなく、組織の中
 で浮いたまま時間が過ぎてゆくことのないように気をつけなければいけな
 いというのが自称「ユニークな」メルマガ筆者が自分を振り返って得てい
 る教訓です。皆さんは、自分の「ユニークさ」を組織の中でどのようにう
 まく表現していますか?

 ◆ソース◆
 ============================================
 『グローバルキャリア ― ユニークな自分のみつけ方』(東洋経済新報社)
 https://www.amazon.co.jp/dp/4492532846
 pp.33‐34、56‐57
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【Vol.262】米国の“ファーストネーム信仰”の謎とは?

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

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 今号のメルマガは話し相手と名前を呼び合うときにファーストネームにす
 べきなのかという問題についてです。

 昨年11月に執筆したメルマガの中で、日本人・外国人の“上下関係”につ
 いて言及しました。お互いを呼び合う名前に関して、自社の役員でさえ、
 声をかけるとき、Mr、Mrsなどと敬称をつけて呼ばないことを紹介しまし
 た。初対面でなければ常にファーストネームで呼ぶのが普通なのはメルマ
 ガで執筆した通りです。(文末の◆ソース◆参照)

 これに対して「“ファーストネーム信仰”は欧米コンプレックスのひとつ
 の現れなのではないか?」と、中島義道氏は著書『英語コンプレックスの
 正体』(講談社+α文庫)の中で指摘しています。

 ◆一国の首脳同士が「ロン」「ヤス」などとファーストネームで呼び合う
  べきでない?

 中島氏によると、われわれ日本人は青年期を過ぎればどんなに親しくなっ
 てもファーストネームで呼び合う習慣はありません。中島氏自身、30歳を
 過ぎて数々の親しい友達を得ましたが、誰も中島氏のことを「ヨシミチ」
 と呼び捨てにする人はいないということです。中島氏も親しい友達のこと
 を「アキラ」「ミチコ」などと呼び捨てにすることはありません。

 中島氏は、犬養道子氏が著書『日本人が外に出るとき』(中央公論社)で提
 言している次の文章を「偏狭な欧米主義」だと斬り捨てています。

 「アメリカ人が相手である限り、キザも何もない、ファーストネームで呼
 びあうと言うそこまで行かなければダメなのだ」

 中島氏の疑問は次の通りです。なぜ一人の日本人と一人のアメリカ人とが
 相手を呼び合うのに、アメリカ的な方法を取らなければ「ダメ」なのか、
 中島氏には理解ができないという主張です。アメリカ人にはお互いをファ
 ーストネームで呼び合うという習慣があります。日本人にはファーストネ
 ームで呼び合うという習慣はありません。

 中島氏はロナルド・レーガン元米大統領と中曽根康弘元首相がお互いに
 「ロン」「ヤス」とファーストネームで呼び合うような外交に違和感を感
 じると言います。中曽根首相に限らず、日本の首相はアメリカ大統領にフ
 ァーストネームで呼びたがれるという傾向はありますが、たしかに安倍晋
 三首相も日露首脳会談のあとで行われた共同記者会見でロシアのウラジー
 ミル・プーチン首相のことを「ウラジーミル」と呼んでいました。

 中島氏は、歴代の首相とも日本では他の政治家から「ヤス」「シンゾウ」
 と呼ばれたくないはずだと確信しているということです。対等の原則を持
 ち出せば、レーガン大統領やプーチン大統領に対して「日本では成年に向
 かってファーストネームで呼び合う習慣はなく非常に違和感があるからや
 めてもらいたい」と言うべきだというわけです。

 ◆「Bill」「Tom」といった英語名を持つ日本人の「国際感覚」は麻痺し
  ている?

 有名企業のニューヨーク駐在員の間では、日本人が「Bill」「Tom」などの
 英語名も持っているところがあるといいます。「Bill」「Tom」のような
 “ミドルネーム”を持ち、英文名刺にも印刷している日本人ビジネスパー
 ソンをメルマガ筆者も見たことあります。れっきとした日本人でありなが
 ら、自分を「Bill」「Tom」と呼ぶ者、またそれを聞いて何の違和感も感
 じない者は「国際感覚」が麻痺していると中島氏は斬り捨てます。反対に
 アメリカ人の東京駐在員が「田中」「佐藤」と名乗ったら、われわれは仰
 天するだろうというロジックです。違和感を感じるのは健全な「国際感覚」
 を持っている証拠なのだと中島氏はいいます。

 ちなみに、中島氏はオーストリアにも留学経験があることを同書の中で書
 いていますが、自身がどのような名前で呼ばれていたかは書いておらず、
 解決策は同書の中で示されていません。「ナカジマ」は外国人にはなかな
 か覚えてもらいにくい名前だと思うのですが。

 いかがでしたでしょうか。
 世界史で横文字の人名や地名を覚えるのが苦手だったメルマガ筆者は、初
 めて聞く外国人の名前を聞いたその場では、なかなか覚えることができま
 せんでした。日本人にとっては覚えにくい名前であることを自覚している
 外国人の中には、日本人向けに覚えやすい名前を用意している人もいます。
 そうしてくれるほうが、相手の名前をすぐに覚えて呼べるようになり、個
 人的には助かります。コミュニケーションをとるうえで、一番困るのは、
 相手の名前を呼べなくて、話しかけたくても話しかけることができないこ
 とです。

 そんなことからも、自分の名前を外国人に覚えてもらうのは難しそうだな
 と思ったら、自分の名前を話し相手の国の名前風にアレンジするのはひと
 つの方法だとメルマガ筆者は思います。例えば、Pattersonというファミ
 リーネームの外国人がいたと仮定して、日本では日本風に「パタさん」と
 名乗るというような具合です。

 みなさんは、ファーストネームや作ったニックネームで呼び合うのを「日
 本のビジネス習慣とは違う」と突っぱねるほうですか?それとも「名前を
 呼び合う仲にいち早くなる」ことを優先しますか?

 ◆ソース◆
 ============================================
 『英語コンプレックスの正体』(講談社+α文庫)
 https://www.amazon.co.jp/dp/4062817020
 pp.39-42

 【Vol.239】日本人・外国人の“上下関係”の違いとは
 http://pegl.ldblog.jp/archives/48871321.html
 ============================================ 

【Vol.261】グローバル・リーダーの必要条件とは?

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

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 みなさんは、IMDというスイスに拠点を置くビジネススクールの世界的名
 門校の名前を耳にしたことはあるでしょうか。そのIMDが、経営のグロー
 バル化、グローバルな事業展開を牽引する人材、すなわちグローバル・
 リーダーにとって何が必要条件かを提唱しています。今号のメルマガで、
 『なぜ、 日本企業は「グローバル化」でつまずくのか』(日本経済新聞
 社)からグローバル・リーダーの必要条件を紹介します。

 まずは自己診断から始めましょう。みなさんは以下の8タイプのうち、
 どのタイプでしょうか?

(1)冒険家
   海外や新しい人からの学びを愛し、自分に対して自信を持っているが、
   新しいことへの関心が強いが故に、関係の構築や維持に対しては関心
   が薄い。
(2)観察者
   学習好きで、自分の周りの世界について学ぶことは好きだが、実際に
   関係を広げることは苦手で、ストレスを高めるようなチャレンジを避
   けがちである。
(3)孤立主義者
   ひと言でいえば頑固なタイプで、他人の考えには耳を傾けようとはせ
   ず、個人的な世界観に浸りがちで、文化の多様性などは「邪魔なもの」
   であるとみなす。「便利で必要」な人間関係以外は取り結ばない。
(4)異業種交流好き
   単に人とつながることだけを好み、違いを理解したり、実際に挑戦す
   ることは避ける傾向が強い。既存の人間関係を維持することで、状況
   が予定調和な結果に落ち着くことを望む傾向が強い。
(5)日和見主義者
   異文化や異なる人から学びを利用しようとはするが、アイデンティテ
   ィが弱いことから、外部を何かと自分たちの枠にはめようとすること
   も多い。外に出ず、居心地の良いところに安住しようとする傾向もある。
(6)調整役
   他者との関係を構築することに対する意欲がひと際強く、コミュニケ
   ーションに伴うストレスには耐性を備えている一方、つながりに対す
   る関心が強すぎて、その底流に流れている深い異文化理解などにはあ
   まり関心がない。
(7)引きこもり
   限られた“お気に入り”の人とだけ付き合い、新しいことを学んだり、
   人間関係を取り結ぶことに伴うストレスを避ける傾向がある。
(8)グローブトロッター
   海外や新しい人から学ぶことを愛し、簡単に異文化の人とも関係を取
   り結ぶことができ、自分に与えられた困難もなんとか工夫して乗り越
   える力を持つ。世界のどこへ行っても“我が家の裏庭”のような感覚
   で自由自在に渡り歩ける。

 メルマガ筆者にはひとつどころかいくつか当てはまりそうなタイプがあっ
 て、鋭い視線で胸に刺さる記述に「ギクッ」としました。この8タイプを
 IMDがどのように分類しているかと言うと、以下のように3軸(認知管理力、
 関係構築力、自己管理力)で総合評価を行っています。

          (A)認知管理力 (B)関係構築力 (C)自己管理力
(1)冒険家        高        低       高
(2)観察者        高        低       低
(3)孤立主義者      低        低       高
(4)異文化交流好き    低        高       低
(5)日和見主義者     高        高       低
(6)調整役        低        高       高
(7)引きこもり      低        低       低
(8)グローブトロッター  高        高       高

 では、ここで言う(A)認知管理力(B)関係構築力(C)自己管理力とは
 どういうことでしょうか。

(A)認知管理力
  知識/認識のマネジメント=認知管理力とは、自分にとって新しく曖昧
  な情報を知覚し、判断し、自分の中で意味付ける力のことです。それは
  高い好奇心を持つということでもあり、認知の歪みや偏りとらわれない
  ということでもあります。
 
 【例】中国市場への認識:日本では「中国はもうだめ」といった悲観論は
  関心を集めるが、ストレートに中国の躍進に触れる論調が受けないのは、
  認知のバイアスがかかっているのが原因と考えるべき。

(B)関係構築力
  関係のマネジメント=関係構築力とは、文化の垣根を超えて、他者をい
  かにとらえ、他者とどのように協力して働けるのかということ。コミュ
  ニケーションをとっている相手に対する共感性(エンパシー)や思いやり
  (シンパシー)を養うことが大切。

 【例】メインストリーム(出世主流派)である日本人男性正社員の、女性、
  若手、派遣社員、外国人(特に現地のアジア人)、社外パートナーといっ
  た“傍流”とみなす人たちに対する共感性(エンパシー)と思いやり(シン
  パシー)の欠如。

(C)自己管理力
  セルフマネジメント=自己管理力とは、世界にどう臨むのかという姿勢、
  態度であり、これまで未体験なものも含めて様々な状況に直面したとき
  に適切に立ち向かえる能力。自分の感情、考え、反応を適切にコントロ
  ールできる能力と自信が問われる。

 【例】メルマガ筆者が真っ先に思い出したのは、2017年3月末に核兵器禁
  止決議に反対票を投じた日本政府(文末の◆ソース◆参照)の優柔不断な
  態度です。世界の先頭に立って「核兵器廃絶」を叫んでいたはずの被爆
  国が「そこまで米国に隷従しなければならないのか」と思い知らされま
  す。

 いかがでしたでしょうか。
 3拍子そろうというのはなかなかハードルが高いと思います。
 自己診断を終えて、がっくりと肩を落とし昨年までのメルマガ筆者だった
 ら「参りました」と白旗をあげ、「自分には向いていないかも。グローバ
 ルトロッターは所詮、雲の上の存在」とすっかり降参していたと思います。
 しかしながら、EUからの離脱騒動、トランプ米政権誕生や欧州における極
 右勢力の台頭を見るにつけ、「これが欧米先進国の本音?」「世界観が偏
 狭過ぎやしませんか?」と驚く昨今です。「人間の本性は“(7)引きこ
 もり”に近いのだな。誰しも、日々、精進が必要なのだ」と自己鍛錬の必
 要性を再認識した次第です。みなさんの自己診断とその結果に対する自己
 分析はいかがでしたでしょうか?

 ◆ソース◆
 ============================================
 『なぜ、日本企業は「グローバル化」でつまずくのか』(日本経済新聞社)
 https://www.amazon.co.jp/dp/4532317843
 pp.147-177

 【資料】核兵器禁止決議、日本はなぜ「棄権」ではなく「反対」だったのか
 http://www.sankei.com/column/news/161106/clm1611060008-n1.html
 ============================================

 

【Vol.260】意外と知らない“正しい”英語の読み方

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 今号のメルマガは“「英語を読む」ということはどういうことか”につい
 てです。自称「英語は読めるけれど、話せない」という日本人は多いと思
 います。しかしながら、書籍『村上式シンプル英語勉強法』(日経ビジネス
 人文庫)の著者の村上憲郎氏(グーグル日本法人元社長)によると、意外にも
 日本人のほとんどは「英語を読めていない」のだと言います。英語上達へ
 向けた「読む力」とは一体何なのか――今回は、村上氏の経験から、ビジ
 ネスパーソンに要求される英語能力とそれを身につけるための勉強方法の
 うち、「読む」に絞って同書から紹介します。

 ◆英語が書いてある順番で、日本語に訳さず英語のまま理解する
  英文和訳や英文解釈のように「英語を日本語に訳す=英語を読む」と考
  えてはいけません。英文法に忠実に文章を分解していくのではなく、文
  頭から日本語に訳することなく英語のままで読みます。そして英語のま
  ま理解します。

 【例文】
 Modern computers are based on tiny integrated circuits and are 
 millions to billions of times more capable while occupying a 
 fraction of space.

 英語が書いてある順番で、英語のまま理解しようとすると、以下のような
 感じになります。

 「Modern computersは、basedしている、tiny integrated circuitsの上に、
 and millions to billions of times more capableである、占めながら、
 fraction of spaceを」

 こなれている日本語とはかけ離れている、分かったような分からないよう
 な変な文章ですが、すっと頭の中に入ってくるでしょうか?(全然頭に入
 ってきませんよね?)日本語として考えるから意味不明なのですが、これ
 を英語のまま、「小型だけれど高性能なコンピュータの中に、回路や部品
 がぎっしり集積しているイメージ」を映像に変換して頭に描くと、理解が
 頭の中に定着していきます。このように、「内容を英語で読む」というこ
 と、さらにはその重要性に気付くことが、英語上達への第一歩であると村
 上氏は述べています。

 ◆後戻り&息継ぎ禁止。ひたすら前へ前へと読み進む
  英文の読み方に関して村上氏が同書で書いているポイントは以下の二つ
  です。

 (1)後戻りしない
    パラグラフ(段落)の先頭から読み始めたら、絶対に後戻りしないよ
    うにします。意味がわからなくても、後戻りせずに、そのまま前へ
    前へと読み進めます。
 (2)息継ぎしない
    なぜ息継ぎをしてはいけないのでしょうか。それは“「英語を聴く
    時と同じ条件で「読む」からだ”と村上氏は言います。実際の会話
    では、相手は待ってくれません。途中で息をしないことで、一定の
    スピードを自分に強制することで、同時にリスニング力の向上も狙
    えます。

 息継ぎしないわけですから、当然のことながら前へ前へと読み進めるしか
 ありません。後戻りもできません。上の2つのポイント(1)後戻りしな
 い(2)息継ぎをしない――は連動しているわけですね。

 ◆知らない形容詞はとりあえず「good」か「bad」に置き換えて読み流す
  知らない単語が出てきた時の対処法についてです。いちいち辞書を開い
  て単語の意味を調べていたのでは前に読み進むことができません。そん
  な時は、“名詞の説明をする形容詞には、シンプルに「good」か「bad」
  しかない”と割り切ってしまうことを同書では提案しています。実際に、
  ほとんどの形容詞はそのどちらかに分類できるのだと言うことです。

 【例文】
 The man let the gun hang by his right side. He was tall and languid, 
 with longish blond hair, a deep tan, pale blue eyes, and a diamond 
 in his left ear.
 (その男は、体の左側に拳銃をぶらさげている。背が高くlanguidで、長
 い金髪をしており、日焼けし、paleな青い眼で、左の耳にはダイヤモンド
 が光っている。

 日本語に訳さず英語のまま残したように、「languid」と「pale」が未知
 の単語だとしましょう。拳銃をぶらさげており、男性でありながら、長い
 金髪で左の耳にはダイヤモンドが光っている風貌を頭の中に映像としてイ
 メージすると、善良そうな市民ではないことは明らかでしょう。Languid
 もpaleも「bad」と置き換えて読み流すのが、村上式の読み方です。正し
 い英語は分からないままであるものの漠然と「bad」に置き換えた男性の
 風貌のイメージを持っておけば、十分にこのストーリーについていける
 というわけです。

 ◆最新のビジネス書を、日本語版が出版される前に原書で読む
  このような「読む力」を実践するために、日本語翻訳されていない海外
  の書籍に挑戦してみましょう。たとえば海外のベストセラーやビジネス
  書であれば、日本で翻訳・出版されるまでの期間を待たずとも、1、2年
  早く情報を入手できるようになります。そうなると、日本語に翻訳され
  た話題のビジネス書籍を読む人よりも、「自分は最先端の情報を仕入れ
  ているのだ」というモチベーションが生まれてきます。それでますます
  読むことが楽しくなるという好循環が生まれます。みなさんも、おそら
  く一度は原書から情報を収集することを考えたことがあるのではないで
  しょうか。村上氏が同書でそのように書いているということは、“でき
  るビジネスパーソン”は多くが同じことを考えており、ビジネスのヒン
  トやトレンドをすでに原書からいち早くつかんでいるとみるべきです。
  自分たちも遅れをとってはなりません。

 村上氏が言うには、英語が読めるようになるという目標に到達したイメー
 ジは、以下のようです。

 出張の車中で『Newsweek』誌を読んで、読み終えた『Newsweek』誌をその
 ままゴミ箱に捨てたとします。しばらくたって記事の内容を思い出して、
 「あれ?あの記事が載っていた『Newsweek』誌は日本語版だったっけ?そ
 れとも英語版だったっけ」とすぐに思い出せなくなる――そのレベルに達
 するということです。

 いかがでしたでしょうか。
 みなさんもなぜか英語がスラスラ読めるという非常に調子の良い時、1回
 ぐらいは上記と似たような経験したことがあるのではないでしょうか?文
 章を読んでいるときには、もはや自分の意識の中に日本語だとか英語だと
 かいう意識がなくなっている――。そんな感じでスラスラと「英語が読め
 る」域に常に自分を置けるようにしたいものですね。

 ◆ソース◆
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 『村上式シンプル英語勉強法』(日経ビジネス人文庫)
 https://www.amazon.co.jp/dp/4532198097
 pp.45、48‐49、57‐59、62‐64
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