【Vol.351】日本人上司が知らない、外国人の不満とホンネ

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今号のメルマガは、米国人の若い部下を持った時、全人格的な指導を
して良いものなのか?それともビジネスのスキルだけを指導するべき
なのかという話です。書籍『言い返さない日本人』(IBCパブリッシング)
から紹介します。

同書では、著者の山久瀬洋二氏が実際に企業をコンサルティングして
きた時に遭遇した事例ベースで記述されていますので、本メルマガも
その事例の一つをとりあげて紹介することにします。

以下のような順番で説明します。
【事例の概要】→【米国人部下の不満】→【日本人上司の反論】→
【山久瀬氏による分析】


◆テーマ
「個人のプライバシーの領域にどうして日本人の上司は首を突っ込んで
くるのか?」

【事例の概要】
日本人の上司は時々、訳の分からない注意をしてくる。私の仕事とは
直接関係のない、全くどうでも良いようなことで。そして、上司の
考え方を押し付けてくる。

【米国人部下の不満】
ある日、私の上司にあたる日本人が「君、整理整頓は仕事の基本。
きちんと机を片付けなさい」と注意してきた。

私の仕事の質と机の整理整頓とどんなつながりがあるというのだろうか。
私の机のことは私が決める。そんなことまでとやかく言われる筋合いはない。

上司は私の仕事の出来不出来にはあまりはっきりとした評価をして
くれない。むしろ、仕事の出来不出来とは全く関係のないそのような
個人のプライバシーの領域に絡んでくるので理不尽さを感じる。

正直なところ、こうした上司の対応にはうんざりする。やる気が失せるし、
これからも上司の下でやっていけるか不安である。

【日本人上司の反論】
我々の仕事はち密な気配りと、精密なケアがあってはじめて成り立つ。
だから、自分の机を整理整頓できない人に、どうしてしっかりとした
仕事ができるというのだろうか。

部下はまだ若い。上司が若い部下に対してそうした注意をするのは
当然のことでしょう。むしろ、若い部下に育ってもらいたいからこそ、
そのように注意したわけだから、そのようにひねくれて解釈されて
しまうと正直な気持ち、失望してしまう。「机を整理整頓しろ」と
いうのは上司からしたら“親心”なのだから、分かって欲しい。

【山久瀬氏による分析】
じっくりと時間をかけて若い部下を育てていこうとするスタンスを持つ
日本人と、ビジネスのスキルに限定したコミュニケーションを求める
米国人の意識面での対立が最も顕著に現れたケースです。

山久瀬氏が「知っておいて欲しい」と力説するのが、注意する内容の
取捨選択です。上記のような事例の場合、もし整理整頓ができて
いないがために仕事に支障があるのであれば、それを仕事の内容で
注意します。机の整理整頓の問題はあくまでも個人のプライバシーの
問題と位置づけます。そのうえで、例えば、上司自らの経験談のような
形で両者には因果関係がある旨を話すのであれば、問題はないかも
しれません。それなしに、部下に机の整理整頓を命令しても逆効果です。

米国人は自らの技能や仕事上の結果のみを基準として上司から評価を
求めます。仕事と直接関係ないような机の整理整頓の話をされても
米国人にはピンと来ないばかりか、「個人のプライバシーの領域に
ずかずかと入ってこられた」ことに対する憤りすら覚えるかもしれない
と言います。

部下の指導の仕方には日本と米国では大きな違いがあると山久瀬氏は
言います。日本では上司があたかも親のように若い部下の面倒を
見ようとするメンタリティがあります。人と人とが長い時間をかけて
知り合い、信頼関係の中で徒弟制度のような発想で部下を育てます。
米国では業務そのものに集中して、その技能の向上のみに焦点をあてて
部下を指導するのだと山久瀬氏は言います。

もうひとつ、隠された文化上の違いがあると同書の山久瀬氏は指摘
します。それは仕事において結果を重視する欧米の文化と、結果も
さることながら、プロセスにこだわる日本人との発想点の違いです。

米国人は「仕事の結果が良ければ、その手順や背景にある心の準備
などは、個々人が判断してやれば良い」と考えます。それに対して
日本人はともすれば結果に至る心構えや仕事上の手順にこだわるのです。

この違いは上司が部下に対して仕事の指導をするときに顕著に現れ
ます。シリコンバレーなどでは、高度な技術を駆使する仕事をして
いても、机の上は乱雑で、かつ方法論も独創的な人材は山ほどいます。
そうした独創性こそが、より良い仕事に繋がるという意識すらあります。

いかがでしたでしょうか。
メルマガ筆者は以前に古い体質の企業に在籍していたこともあり、
“全人格的な指導”を上司から受けてきた世代です。最近は、日本人
同士でも“全人格的な指導”は減って、米国流にビジネススキルの
指導に徹することが増えているかもしれませんが、みなさんの周り
ではいかがでしょうか。

みなさんは、部下として、日本的に全人格的な指導受けてきましたか。
それとも米国的にビジネスのスキルだけ指導を受けてきましたか。

また、上司として部下を教育する時、日本的に全人格的な指導をする
タイプですか?それとも米国的にビジネスのスキルだけを指導する
タイプですか?グローバルでチームを率いる環境にみなさんが置かれる
際には、「部下を指導する内容の取捨選択」に特に注意が必要かも
しれません。


◆ソース◆
================================
『言い返さない日本人』(IBCパブリッシング)
https://www.amazon.co.jp/dp/4794600275
pp.150-155
================================

【Vol.350】インド人がよくしゃべる意外な理由とは?

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今号のメルマガは、インド人のメンタリティについてです。本メルマガ
読者のみなさんの中にも、実際にインド(人)と取引をされている方も
いらっしゃるかもしれませんが、インド人とはどんな人たちなので
しょうか。書籍『インドとビジネスをするための鉄則55』(アルク)から
紹介します。

著者の島田卓氏は、東京銀行(現・三菱UFJ銀行)のインド・ニューデリー
支店次長として1991年着任し、4年間インドに駐在、その後、同行を
退職して株式会社インド・ビジネス・センターを設立しています。

◆インド人がよくしゃべるのには理由がある?

インドは中国に次ぐ世界第2位の人口の国ですが、国土面積は日本の
9倍弱と広く、人口は約12億人。言語の数はおよそ260もあると言われ、
宗教もヒンドゥー教、イスラム教、キリスト教、シーク教などさま
ざまです。インド人同士でも初対面では英語であいさつをして話し
始めるのだと島田氏は言います。そのため、インドという国全体を
ひとくくりにして、「こういう文化でこういう考え方をする」という
のは決めつけにくいのだそうです。

ただ、上記のように多様性があるために、自分の言いたいことを
バックグラウンドの異なる相手に確実に伝えようとして、皆よく
しゃべります。日本には「沈黙は金」という言葉がありますが、
逆にインドでは、厳しい環境の中、サバイバルは容易ではありません
ので「沈黙は死」と同じということのようです。「黙っていては、
何も生まれない」というのがインド流の考え方です。メルマガ筆者の
中では、インド人は「自己主張が強くてよくしゃべる」という
イメージがありましたが、「サバイバルのためなのか」と理解すると、
少し納得がいきます。

インドには29の州と7つの連邦直轄領があり、日本よりも面積が大きな
州が存在します。州それぞれが一つの国のようなもので、州境を越える
と言葉も文化も異なります。世界的にグローバルな人材が求められる
時代になりましたが、故郷を離れた異国の地でもインド人が適応して
活躍できるのは、そのためなのですね。「言語の違う外地」と考えれば、
隣の州だろうが遠い米国だろうが、そう変わらないのかもしれません。
インド人はどこへ行っても積極的にコミュニケーションを取ろうとします。

◆日本人独特の婉曲的な表現はNG

日本では「相手の気持ちを配慮することが美徳」とされていますが、
インドでは気遣いよりも意図を伝えることが優先です。「デリカシー
よりもサバイバル」と心に刻んで、考えや思いを正直に表現するべき
だと島田氏はアドバイスします。

日本人は持って回った言い方をするので、何を言いたいのか、インド
人には意味が分からないのだと島田氏は言います。例を挙げると、
訪問客との面談を切り上げる際、やんわりと断るための常套句を英語
に直訳したとしましょう。

I'll think it over.
(まあ、考えておきます)

I'll let you know when you come again.
(また次の機会にでも)

日本人側はやんわりと断ったつもりでも、インドの人は文字通りに
受け止め、後日、「結論はどうなったのか?」「次はいつ行けば
いいのか?」とせっつかれることになると言います。

「相手の機嫌を損ねることになるのではないのか?」と過度に心配
するより、要点を確実に伝えることを島田氏はアドバイスします。
日本で使い慣れた婉曲的な表現は封印し、インドの人に届く言い方を
工夫することです。「言うべきことは言ってやるべきことをやる」
――それがインド流なので、逆にインドの取引相手からストレート
過ぎて傷つく物言いをされたとしても、気にすることはないのだと
島田氏は言います。「悪意があるのか」と気をまわして悩むよりも、
要点を正確につかむように努めましょう。

日常の社交辞令でも、日本流を通すと誤解のもとになりかねません。
「今度うちに遊びに来てください」とあいさつ代わりに言うと、相手は
「いつ呼んでくれるのか?」と招待してもらう日を待つことになります。
招待しないと「うそつき」の烙印が押されてしまうかもしれないという
ことです。

インド人は多弁なので、相槌を打ったつもりで「YES」「YES」という
のも島田氏によるとNGです。日本人は相槌を打ったつもりでも、承諾
したものとみなされ、後々、トラブルの種になります。

ちなみに、日本人が頷くとき、「うんうん」と頭を前に倒すように
振りますが、インド人が頷くときは、頭を左右に倒すようにゆっくり
と振るのだそうです。日本人が相手に対して何か疑問や不信感を感じ
て首をかしげるときのジェスチャーなのでややこしいですね。

いかがでしたでしょうか。
メルマガ筆者は親しいインド人はいないのですが、サバイバルという
意味ではインドと似ている環境と思われるインドの隣国スリランカの
人を知っていて、その人は日本人以上に婉曲的な表現をしてきます。
スリランカは仏教国だからインドとは違うのか、はたまた、その人
特有のメンタリティなのかは分かりません。

みなさんはインド人の知り合いがいますか。そのインド人はどのような
メンタリティの持ち主ですか?


◆ソース◆
================================
『インドとビジネスをするための鉄則55』(アルク)
https://www.amazon.co.jp/dp/4757426895
pp.126‐127,151、194-195
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【Vol.349】理系の人ほど知っておきたい関係詞の技法

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今号のメールは、関係詞《which》の前(先行詞の後)にコンマ《,》が
置かれる場合と、コンマがない場合の意味の違いについてです。
もう一つ、主語の数が変則的な場合に動詞を単数形と複数形のどちら
を使うかについてです。書籍『理系のための「実戦英語力」習得法』
(講談社)から紹介します。

◆関係詞には「限定用法」と「非限定用法」がある

関係詞は基本的に先行詞(修飾対象となる名詞)を限定することは
皆さんご存知の通りです。その限定の仕方なのですが、補助説明的に
限定する場合にも用いることができます。このような用法を、厳格な
「限定(制限)用法」に対して「非限定(非制限)用法」と呼びます。
非限定用法は、「挿入用法」と呼ばれることもあります。

例文として、以下の2つの文を読み比べてみましょう。

【例文】
(a 限定用法)
The materials which have excellent properties can be used for
the specific purpose.
(優れた性質を持っている金属は、その特定の目的のために使うことができる)

(b 非限定用法)
The materials, which have excellent properties, can be used for
the specific purpose.
(その金属は、優れた性質を持っているので、その特定の目的のために
使うことができる)

aが限定用法で、「優れた性質を持っている金属」に限っての話で
あるのに対して、bは非限定要用で、「優れた性質を持っているので」
という説明を挿入しています。

(a 限定用法)
The materials which differ from metals are semiconductors.

(b 非限定用法)
The materials, which differ from metals, are semiconductors.

aは「金属と異なる物質は半導体である」の意味になりますが、
「金属と異なる物質」は半導体ばかりではなく、ゴムのような
絶縁体がありますし、炭素のように非金属でありながら電気を通す
物質もありますので、論理的(科学的)に誤った文章です。

一方でbは、「金属と異なる」ということがsemiconductorである
the materialsの挿入的説明になっているので、問題ありません。

◆動詞は単数形か?複数形か?

問題を出します。(1)と(2)は動詞が単数形/複数形のいずれが
正しいでしょうか。

(1)A variety of equipment use the new IC chips.
(2)A variety of equipment uses the new IC chips.
(多様な機器が、その新しいICチップを使用している)

正解は(1)です。
上の文章の主語は、単数
A variety of equipment
なので、文法上、動詞は《uses》になるべきですが、主語の意味は
明らかに複数なので、《use》が使われます。

主語を単数と考えるか、複数と考えるかの判断に迷う場合があります。
このような場合、文法上の原則よりも、「意味上の一致」を考える
ことが大切です。

もう一つ問題を出します。(3)と(4)の動詞は、単数形/複数形の
いずれが正しいでしょうか。

(3)Either the connectors or the IC chip is out of order.
(そのコネクターか、ICチップのいずれかが故障している)

(4)EIther the IC chip or the connectors are out of order.
(そのICチップか、コネクターのいずれかが故障している)

(3)も(4)も正解です。
(3)(4)のように、2つの名詞(句)が《or》あるいは《either 
A or B》で結ばれている場合、動詞の形は最後(直前)の名詞(句)
が単数か複数かにしたがうのが原則です。

いかがでしたでしょうか。
《or》あるいは《either A or B》で結ばれている場合、動詞の形は
単数形なのかとメルマガ筆者は勝手に思い込んでいましたが、直前の
名詞(句)が複数の場合は、動詞も単数形なのですね。みなさんは
ご存知でしたか?


◆ソース◆
=================================
『『理系のための「実戦英語力」習得法』(講談社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4065020557
pp.193‐194、216
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【Vol.348】知らないと損!前置詞<on>の意外な使い方

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今号のメールは前置詞<on>についてです。<on>=「~の上に」と
いう理解では、前置詞<on>の本質的な意味はいつまでたっても
分からないという、大変意味深な話です。書籍『ホイホイわかる 
英語は前置詞だ!』(明日香出版社)では、前置詞の使い方を説明
していますが、その中から最もややこしい<on>についての内容を
紹介します。

前置詞<on>は確かに「~の上に」という意味もあるのですが、
「<on>=『の上に』」と固定した理解をしている限り、<on>の
使い方をマスターすることは決してできないと同書の著者の
西村喜久氏は言います。それでは、どのように<on>を理解したら
よいのでしょうか。具体例で見てみましょう。

A ball is on the line.
(ボールがラインの上にある)

この英文を読んで、「ボールは(ラインの上に)止まっている」
という《静(止まっている)》と見るのが日本人の考え方ですが、
ネイティブなら「ボールは動いている」、その結果「(ラインの上に
接触して)加わっている」と《動》の考え方をするのだとい西村氏は
言います。

He is on the TV.
(彼はテレビ番組に出演している)

これも<on>を《静》としてとらえるのではなく「彼がTV番組に加わって
いる」という具合に《動(加わって)》と発想するから<on>を使います。
on the TVだけで、言いたいことを情景として手っ取り早く伝えること
ができます。ここに“前置詞の使命”があるのだと西村氏は言います。

西村式の理解では、前置詞<on>は(ある目的のために)「動く」(あるいは)
「動いている」です。

「動く」「動いている」と併せてもう一つ、<on>の意味は、原因と
結果、つまり、「何が~してこうなった」「誰が~してこうなった」
という因果関係で広がっていきます。具体的には<on>の意味は
「(1)動いて、⇒(2)傾く、⇒(そしてその結果として)(3)~に
加わる」という具合に広がっています。(1)(2)(3)の順番で
<on>の意味の広がりを詳しく説明していきます。

(1)<on>は、ある目的のために「動く」「機能する」つまり「動いて機能する」

私たちの身の回りにある人工物、例えば、冷蔵庫、自動車、ステレオ、
家、道路などは、すべて人のため、世の中のために役立つ目的で作られ
ています。これらのものが「目的通りに機能している」ときには、
すべて<on>が使えます。

「機能している(動いている)」の意味合いで使われている例文をみて
みましょう。

(1-1)
He went to China on business.
(彼は商用で中国に行ったんです)

<on>の意味は「ある目的のために動いて」ですから、on businessで
「商用で」「仕事を目的として」というニュアンスが出てきます。

He speaks on Japan.
(彼は日本を目的として話す)
から、「日本について」「日本に関して」という意味が出てきます。
<on>にはじめから「~について」「~に関して」という意味がある
わけではないのです。

<on>は「何を目的として機能させるか、または使うか」によって、
いろいろな日本語の意味が出てきます。

例えば、
(hit her) on the head
ですと、<on>に「頭を目がけて」という意味が出てきます。

(1-2)
How long have you been on there?
(そこで、どれくらいの期間働いているのですか?)

<on>は「動く、機能する」という意味ですから、人が動いて機能する
から「働く」という意味になります。

(2)onは「動いて傾く」という感覚

<on>は原因と結果によって、つまり「こうすればああなる」といった
具合に意味が広がります。<on>は「動いて」その結果として「傾く」
という感じを伝えます。さらに(3)で後述しますが、動いて、その
結果「加わる」という意味合いも伝えます。 

良い方に傾けば「(ことが)うまく」「~が好きである」「気に入る」
「応援する」「賛成する」「支えになる」という意味が出てきます。

反対に、悪い方に傾くと「~の負担になって」「~がのしかかって」と
いう感じが出てきます。

良い方に傾く場合の例(2-1)と、悪い方に傾く例文(2-2)を
以下にみてみましょう。

(2-1)良い方に傾く場合の例文

This coffee is on me.
(このコーヒーは私のおごりです)

「このコーヒーは私に傾いている」すなわち「コーヒーは自分の負担で
ある」=「このコーヒーは私のおごりである」という意味合いになります。

I want to challenge to that on my life.
(私はそれに命がけで挑戦したいのです)

on my lifeで「自分の命を支えに」⇒「命を傾けて」⇒「命を張って」
「命がけで」という意味が出てきます。

(2-2)悪いほうに傾く場合の例文

I don't like greasy food. It's heavy on my stomach.
(脂っこい食事は好きではない。胃にもたれてつらいから)

「胃にもたれると胃の負担になる」ということでon my stomachとなります。

Don't hang on me.
(甘ったれるなよ)

「私に負担をかけて寄りかかる」⇒「甘ったれる」という意味になります。

(3)<on>は「動いて、加わって」という感覚
<on>には「動く」⇒「傾く」からさらに意味が広がって「~に加わる」
という意味合いもあります。何が加わるかによっていろいろな意味が
出てきます。いくつか例をあげてみましょう。

(3-1)
His glasses have been on his face for a long time.
(彼はずっとメガネをかけている)

「メガネをかける」⇒「メガネが顔に加わる」というイメージです
から、on his faceとなります。

(3-2)
The poster is on the wall. Who has put it on the wall?
(壁にポスターが貼ってあります。だれが貼ったのかな?)

ポスターが壁に加わっている⇒「ポスターが壁に貼ってある
という意味になります。

(3-3)
He is on the committee.
(彼は委員会の一員である)

「委員会の一員」というのは「委員会に加わっている」という意味に
なります。

いかがでしたでしょうか。
メルマガ筆者は、学生時代、英語の試験で前置詞の穴埋め問題が苦手
でした。苦手なまま今日まで至ってしまったので、同書による<on>の
考え方を読み、目からうろこが落ちました。ただ闇雲に英語に触れる
というだけでは不十分で、日本語とは異なる独特な発想というものが
英語に存在するということを理解して身につけ、英語的なものの考え
方に頭を切り替えないといけないのですね。

みなさんは前置詞の使い方に自信がありますか?


◆ソース◆
=================================
『ホイホイわかる 英語は前置詞だ!』(明日香出版社)
https://www.amazon.co.jp/dp/475691960X
pp.26-39
=================================

【Vol.347】完璧すぎる日本人 VS 臨機応変な米国人

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今号のメールマガジンは米国の19世紀中頃の西部開拓史に根ざす、
米国人のビジネススタイルについてです。書籍『完璧すぎる日本人』
(IBCパブリッシング)から紹介します。

著者の山久瀬 洋二氏によると、西部開拓史時代の伝統が、現在の
ビジネス文化にもしっかりと影響を与えているのだと言います。
コンセンサスよりも自らがイニシアティブをとって決断(決裁)し、
その後、試行錯誤の中で調整を繰り返しながら臨機応変に目的を達成
しようというのが米国のビジネススタイルですが、それには由来が
あるのだという歴史的な背景を同書から紹介します。

◆オレゴントレイル=19世紀、イチかバチか、西部を目指す米大陸横断の旅

19世紀中頃、米国政府は、太平洋に面したオレゴン(当時は現在の
オレゴン州と北隣のワシントン州とを合わせた広大な地域を「オレゴン」
と呼んでいました)への入植を奨励していました。そして、入植者には
既婚者の場合、1.6km四方の土地の所有を認めていました。

オレゴンは、土地の肥えた、農業や牧畜に適した土地でした。
こうした政府のキャンペーンに従って、数えきれない人々が東海岸から、
あるいは欧州から東海岸にわたってくるや、西部を目指しました。

大陸横断の旅は半年以上を要しました。途中、ネイティブ・インディ
アンの襲撃を受けることもあります。

ロッキー山脈の高山を何とか越えた後は、広大な砂漠を横断しなけ
ればなりません。そして、その向こうには、西海岸の前に立ちはだかる
シエラネバダ山脈の高峰がそびえています。

実際、旅立った者の10人に1人の割合で途中、命を落としたという
ほどに、ハイリスク・ハイリターンの旅でした。そんなリスクに
チャレンジしてまで、彼らがオレゴンを目指したのは、肥沃な土地を
所有できるという機会です。

◆コンセンサスよりも臨機応変が米国のビジネススタイル

「オレゴンに行こう」と決裁する時点ではまだ、彼らは大まかな
行程表と、政府が提供した情報や町で仕入れた噂しか持っていません。
しかも、オレゴンで手に入れる豊かな生活のためには、名も知らない
多様な移民たちと一緒に、春には出発しなければなりません。彼らは、
道中の身の安全のために、見知らぬ人々と、即席のチームを作って
旅立ったのです。

ビジネスにおいても、決裁に至る最も重要なポイントは、プロジェクト
を達成することによるビジネスチャンスがしっかり見えたときなので、
オレゴントレイルと一緒ですね。

途中のさまざまなリスクは予想ができ、そのための準備はします。
武器や食料を買い込み、十分な情報はないにせよ、簡便な地図も手に
入れたかもしれません。それでも、完璧な準備は不可能です。

予期しなかった危機が襲ってきます。その時人々は、それぞれが
イニシアティブを発揮して、その場で素早く問題解決します。それを
怠れば予定が遅れ、シエラネバダ山脈の中で冬を迎えてしまいます。
それは死に直面するリスクです。食料は、全行程分を出発地で調達
できませんので、途中でバッファローの群れが草原に現れた場合には、
予定を変更して狩猟をします。

米国人はビジネスを進める中でバッファローの群れに相当する便益が
あれば、決裁内容を変更していくことも多々あります。

予定変更は悪い事ばかりでなく、それが合理的に説明できるので
あれば、変化に柔軟であるべきという考え方です。この柔軟性も、
米国のビジネス文化の大きな特徴です。

日本の場合、決裁までにコンセンサスを固め、多大なエネルギーを
費やして準備をします。決裁のあと実践の段階で「変化を」と言わ
れても、急にハンドルを切ることは不可能です。オレゴントレイル
をするときにその行程をすべて調査し、一緒に旅する人たちとコン
センサスをとってから出発する日本型の決裁は、米国には馴染まない
というわけです。

「決裁」と一言で言っても、日本人と米国人とでは、奥にある意図や
意味合いが異なるのです。決裁したあとで、「状況が変わったから」と
米国人が言うと、「そんな無責任な、今更どうしろって言うんだい」と
日本人が当惑するケースを山久瀬氏は何度も見てきていると言います。
みなさんにも心当たりがあるかもしれませんね。

米国人からすれば、変化への対応は迅速でなければなりません。
放っておくと、バッファローは逃げてしまいます。

未来への戦略を語り合う時、言葉も通じにくい移民同士は、強いアク
セントで、大きな声と手振りで、できるだけシンプルにメッセージを
交換します。確信していることがあれば、強い言葉で、相手の目を
しっかり見て説得しなければ意思は通じません。未来に向けて動こう
としているとき、困難なことを強調するのではなく、いかに困難を
克服するかというスタンスで、物事を進めない限り、人はついてこない
ということを知っているからです。

誰もが相手の思惑がわからないままに旅を続けるうちに、旅の中で
だんだんと信頼関係が育成されます。根回しを先にするのではなく、
決裁のあとで、共に業務をする中で、信頼関係は築かれていくという
わけです。

日本人から見ると、行き当たりばったりで無責任にすら見える米国人
のビジネスへの取り組み方は、こうした文化背景に根ざしています。
米国流の方式は、その都度柔軟に対応していくという意味においては、
リスクをその場で回避でき、戦略そのものも一度決めたことだけに
固執しないという強みを持っているわけで、米国人はそれを「適当」
だとは思っていないのです。オレゴントレイルを全うし、開拓地で
生活を始めることが、米国人のゴールとするところです。

いかがでしたでしょうか。
日本的なビジネススタイルは米国とは対象的で、以下のことが刷り
込まれているように感じます。
・安定は良い事
・安易に動かず、じっくりと腰を据えることが良い事
・過去をしっかり検証して前に進む事が良い事

みなさんは、米国と日本のビジネススタイルの差を感じることが
あるでしょうか。あるとすればどのような差を感じるでしょうか。


◆ソース◆
=================================
『完璧すぎる日本人』(IBCパブリッシング)
https://www.amazon.co.jp/dp/4794601050/
pp.66-82
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