【Vol.192】日本人が間違えやすい“英語の肩書き”とは

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 長年ビジネスに携わってきたつもりでも、ビジネス英語や商習慣に関して実は
 「勘違いや間違った思い込みのままだった」という経験はありませんでしょう
 か。ある時にひょんなことからそれに気がつくと、大変恥じ入る思いをします。
 『英語のお手本』(朝日新聞出版)では、日本人ビジネスパーソンが間違えて理
 解したままになっていやすいとされる、ビジネス英語や商習慣の例を紹介して
 います。著者のマヤ・バーダマン氏はゴールドマン・サックスで勤務した経験
 から「外資系企業入社1年目のビジネスパーソン向け教科書」という位置づけ
 で同書を執筆しました。以下はメルマガ著者自身が、同書を読んでいて
 「ハッ!」「ヒヤッ!」と恥じ入った思いをした箇所です。皆さんはいかが
 でしょうか?

 (1)英語の肩書き(タイトル)
 外資系金融機関の肩書きの一例です。皆さんに、英語の肩書きに関する問題を
 二つ出してみたいと思います。第1問です。

 【第1問】
 「アナリスト(Analyst)」と「アソシエイト(Associate)」ではどちらのポジシ
 ョンの方が、階層が高いでしょうか?

 【第1問の回答】
 同書によると、昇進の順番は「アナリスト(Analyst)→アソシエイト(Associate
 )」です。「アソシエイト(Associate)」は日本語だと「準」や「准」や「副」
 がつく肩書きの形容詞に使われることが多いです。例えば、教授に対して昇進
 一歩手前の准教授のことを英語で「Associate Professor」と言いますし、正会
 員に対して準会員のことを英語で「Associate Member」と言いますし、学長に
 対して副学長、副総長のことを「Associate Chancellor」と言います。

 メルマガ筆者は、昇進の順番は「Associate → Analyst」とばっかりに勘違い
 していました。実際、日本の大手総合商社の関連会社のコンサルティング会社
 でも、コンサルタントの補助職の人間の肩書きが「『Assistant』では対外的に
 格好がつかない」という理由で「Associate」という肩書きをつけていた例をメ
 ルマガ著者は知っていますので、誤用があるのではないかと思います。

 それでは、肩書きの英語に関する次の問題を出してみたいと思います。

 【第2問】
 ヴァイス・プレジデント(Vice President)とマネージング・ディレクターでは
 (Managing Director)ではどちらのポジションのほうが高いでしょうか?

 【第2問の回答】
 同書によると、昇進の順番はヴァイス・プレジデント(Vice President=VP)→
 マネージング・ディレクター(Managing director=MD)です。ヴァイス・プレジ
 デントと言うと、社長(President)に対して「副社長」のイメージがあるのです
 が、「VP」は日本で言うところの中間管理職のタイトルです。どおりで、名刺
 を交換した外国人ビジネスマンの肩書きを見るとこの人もあの人もVPの肩書き
 を持っていて、副社長がずいぶんと大人数いる組織だと思ったものです。それ
 に対して、マネージング・ディレクター(Managing Director)は、執行役員など、
 経営陣に近く、従業員の中で最も高いポジションのタイトルです。

 (2)顧客や取引先への贈り物
 12月になると、本格的にお歳暮シーズンに入ります。日本ですと、みなさんの
 組織でも、顧客や取引先などにお歳暮を贈ったり、挨拶に行く時にお菓子の詰
 め合わせなどの手土産を持参する商習慣があるのではないでしょうか。逆に職
 場で、来客が置いていった手土産のお菓子の御相伴に預かることもあります。
 長年のあまりにも当たり前な職場風景すぎて、今まであまり気にも止める機会
 すらありませんでした。しかし、よく考えてみると、海外でも日本同様の商習
 慣はあるのか?という疑問がわいてきます。

 同書によると、例え、贈り物が茶菓子の詰め合わせであっても、賄賂と思われ
 る可能性があります。特に、取引の約束をしていないのに贈り物を渡すと、そ
 れで仕事を得ようとしているなどの下心があると捉えられるのだそうです。ま
 た、何かを依頼するときに贈り物をする商習慣が日本にはありますが、それは
 「依頼を引き受けることを当然のように思っている」ようにも捉えられかねま
 せん。それによって、相手を断りにくい立場に置かせてしまうことがあるわけ
 ですが、確かに、贈る側に下心が全くないと言えばそれは嘘になるのは事実で
 すね。

 そうした賄賂となる可能性を排除するため、欧米では、お世話になった人や仕
 事関係の人、顧客や取引先に対してお中元やお歳暮を贈る商習慣がないのだと
 同書は述べています。著者のボーダマン氏の知る限りでは、外資系企業では日
 本とは違い、お中元やお歳暮などの商習慣はなかったと言います。厳しくなり
 つつあるコンプライアンス違反の問題にもなりかねないので、海外にある本社
 から日本支社に対しても厳しく禁止している外資系企業もあるのだとボーダマ
 ン氏は言います。改めて組織のルールやポリシーをよく確認する必要がありま
 すね。

 いかがでしたでしょうか。
 メルマガ筆者は以前、知人から大企業の「Managing Director」の名刺をもらっ
 たことがあるのですが、その名刺には「執行役員」の日本語が入っていなかっ
 たので取締役の一歩手前の役職名ということにその時は気がつきませんでした。
 英語の「Managing Director」と日本語の「執行役員」とでは、肩書きの重みに
 対する印象が全然違うものですね。わざわざその名刺をもらった時に、知人の
 昇進を賞賛してあげられなかったのが今さらながらとても悔やまれます。

 ビジネスの実践を通して得た知識や経験は大事なのですが、いつの間にか独り
 よがりな理解になっていることがあると思います。頭の中でモヤモヤとしてい
 ても「今さら人に聞けない」ということもあります。そうした場合でも、勘違
 いや誤った思い込みをなかなか修正する機会が持てませんよね。

 皆さんはご自分の思い違いに気がついた経験をお持ちですか?
 そんな時、あやふやだった知識をどのようにして修正していますか?

 ◆ソース◆
 ============================================
 『英語のお手本』(朝日新聞出版)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4023314102
 pp.102、162、165
 ============================================ 

【Vol.191】「世界のソニー」から学ぶグローバル英語術

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、
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 皆さんは、今まで存在しなかった独自の商品やサービスを世の中に初めて出す
 ことになり、それにふさわしいインパクトのあるネーミングを付けることに悩
 んだことがないでしょうか。それがグローバル市場であれば、無意識のうちに、
 既存の英語の枠の中から言葉を探してしまいますよね。すると、どうしてもイ
 ンパクトに欠けてしまいます。今回のメルマガのテーマは、商品やサービスの
 (英語風ではありますが)、斬新なネーミングにまつわる驚きのエピソードを
 『君は英語でケンカができるか?』(クロスメディア・パブリッシング)から
 ご紹介します。

 ソニーを「世界のソニー」として一躍有名にした製品が、皆さんもご存知のヘ
 ッドホンステレオ“Walkman”でした。Walkmanは日本だけでなくもちろん世界
 で通じる商品名ですが、Walkmanという単語は実は正確な英語ではありません。
 典型的な和製英語で、しかも造語です。正確な英語としてWalkとmanを結びつ
 けるなら、WalkerかWalking manです。

 今でこそ違和感はありませんが、Walkmanという商品名は正確でない英語だっ
 たため、日本のソニーからも米国のソニーからも英国のソニーからも当初は不
 評だったというエピソードが同書の中で打ち明けられています。著者は弥生の
 社長から転身して2006年にライブドアの社長に就任して有名になった平松庚三
 氏です。平松氏はWalkman発売当時ソニーに在籍しており、海外広報部係長と
 してWalkmanの広報活動を担っていました。「Walkmanという商品名ってどうな
 のよ?」という意見を巡って、ソニー社内が揺れに揺れていた様子を同書に記
 しています。

 Walkmanという名前は、「屋外へ持ち出して、歩きながら、動きながら楽しむ」
 というコンセプトに基づき、当時の開発スタッフが案出したものでした。その
 名前に当時の会長だった盛田昭夫氏が乗っかりました。ソニー社内には「こん
 な妙な和製英語はとんでもない」といきまく反対派も多かったと言います。そ
 うした反対派を盛田氏が「使うのは若い人だ。若い人たちがそれでいいと言う
 のだからいいじゃないか」「英語でなければエスペラント語だと思ってくださ
 い」と押し切ったと言います。

 ところが、いざ海外で発売された段階ではWalkmanではない違う商品名だった
 のだと言います。ソニーアメリカではWalk about(歩き回る)から派生させた造
 語で“Sound about”という商品名で発売されました。米国の担当者から平松
 氏は激しく突き上げられ、「“Walkman”はストリートでヤクを売っている売
 人を連想させる」とまで言われたと平松氏は述懐します。それで「ちょっと
 聴いてみる」というニュアンスの“Sound about”という商品名で発売してし
 まいました。

 これを聞いたソニーUKの担当者は「アメリカ人の英語感覚はひどいな」と言っ
 て、「隠れて聴く」と言った意味合いになる“Stow away”の商品名で発売し
 てしまいました。Stow awayには密航者という意味もあります。

 海外の担当者らからWalkmanのネーミングにケチを付けられた当時の平松氏は、
 最初は現地法人の考えに同意して、盛田氏に以下のように意見したそうです。
 「いつも、“Market globally, Communicate locally”とおっしゃって、マー
 ケティングは現場に任せておられるじゃないですか。今回は現地の市場調査で
 も、“Walkman”という名前では売れないという結果が出ているのですよ」。
 普段はそこまで怒ったりしない盛田氏が血相を変え憤慨しつつ、平松氏に「馬
 鹿も~ん!」と唇を尖らせ、ダミ声でまくしたてて「Walkmanこそがソニー初
 のグローバル・プロダクトなのだ」という信念を滔々と説き、盛田会長直々の
 通達を世界中のソニーに出して、「今後、世界中すべて“Walkman”という名
 前に統一せよ」と命じたと言います。

 “Walkman”という商品名がどのように最終的に世界中に根付いていったかと
 いうと、来日した外国人、特に来日した外国人ミュージシャンがお土産として
 日本の商品名の“Walkman”のロゴが入った製品を母国に持ち帰り、“Walkman”
 の名前がクチコミで世界中に広まったのだと言います。

 盛田氏が言いたかったのは、世の中に今までなかった、自分たちが創造した製
 品からは、それにふさわしい新しい世界語が生まれるということなのでしょう。
 「Walkmanは英語でも日本語でもない。ソニー語だ。いつかWalkmanがWebsterに
 載る日がきっと来る」という自身たっぷりの名言を盛田氏は残しているのだと
 いいます。Websterとは米国最大の英語辞典ですが、1986年には英国の『オクス
 フォード英語辞典』にまで載ったと言います。海外の権威ある辞書ですら、
 Walkmanという和製英語を世界語として認めたわけですね。

 いかがでしたでしょうか。
 世界中どこへ行ってもWalkman はWalkmanであるように、名前も世界共通に統一
 する必要がある、そしてソニー独自の製品にはソニー語の命名で良いという盛
 田氏のぶれない信念で貫かれています。そう言われてみると、ソニーのゲーム
 機“Playstation”も見事な和製英語のネーミングであることに気がつきます。
 英語を超える素晴らしい表現ですね。さて、みなさんなら自分の組織が扱う新
 商品・サービスにどのような和製英語のネーミングをつけますか?

 ◆ソース◆
 ============================================
 『君は英語でケンカができるか?』(クロスメディア・パブリッシング)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4844373994
 pp.101-108
 ============================================

【Vol.190】必読!日米における「デッドライン」の違い

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、
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 「締め切り」のことを英語で「deadline」と言いますね。「デッドライン」は 
 日本語としてもそのまま使うことがあります。「dead」などという重い言葉が
 入っているせいか、日本語以上に重苦しいニュアンスさえも感じます。皆さん
 は、米国人とのメールのやり取り等で、この「deadline」をなかなか守ってく
 れない相手に苦戦した経験はありませんか?

 『反省しないアメリカ人をあつかう方法』(アルク)によると、日本語と英語と
 では「deadline」という言葉の重み、重大さが違い、英語のほうが軽めなのだ
 と言います。日本語で「締め切り」と言えば、堅固で動かし難いもので、「締
 め切り」の日時までには仕事は必ず終わっていなければなりません。万が一で
 も締め切りに遅れてしまうと、何か望ましくない事態が結果として引き起こさ
 れるという罪悪感に苛(さいな)まれるのではないでしょうか。

 同書によると、英語の「deadline」には2種類あると言います。すなわち「固
 く守られなければならない」ものと「あまり固く守らなくても良い」ものです。
 後者の“あまり固く守らなくても良いdeadline”の場合、守ることに越したこ
 とはありませんが、たとえ間に合わなくても特に悪い事態が起きるわけではあ
 りません。日本式の厳守の「締め切り」なのか、あるいは米国式の「deadline」
 なのかを明確にしないと、米国人は後者と受け取りがちなのだと同書は指摘し
 ます。それでは、どのようにしたら厳守の締め切りであることを米国人に伝え
 ることができるでしょうか。同書は(1)依頼時にはっきりと伝え、(2)再
 確認することを勧めています。

 (1)依頼時にはっきりと伝える

 「固く守らなければならない」締め切りの場合には、厳守であることを依頼時
 に伝える必要があるのだと同書は述べています。例えば、以下のような頼み方
 をします。

 This is a deadline that absolutely has to be met.
 (これは絶対に守らなければならい締め切りである)
 It’s essential that we meet this deadline.
 (締め切りに間に合わせるのは不可欠である)

 米国人を説得するためには、理由をきちんと説明することが重要なので、上記
 の文章に続けてbecause…と理由を明記すれば、「締め切りを守らなければ」
 というインパクトは非常に強くなるのだと述べています。例えば以下のような
 具合です。

 …because the customer needs our parts in order to start production of 
 the product.
 (商品の生産を始めるために、顧客は我々の部品を必要としているから)

 …because if we are late then the entire process will be delayed.
 (もし我々が遅れたら、作業工程全体が遅れてしまうので)

 (2)再確認する

 「子供に頼んだわけではあるまいし、一回依頼すれば何度も確認する必要はな
 いのではないか?」「何度も念を押されたら、頼まれたほうもへそを曲げるの
 ではないか?」というように日本人は考えがちです。しかしながら、同書では、
 再確認をしないということは、「それほど重要な締め切りではない」と思われ
 る危険性が高いと述べています。

 もちろん、その再確認がしつこすぎたり、口調が強すぎたりすると、反発を招
 くのは米国人も同じことです。「締め切りに間に合わないだろうと思って確認
 している」という相手を詰問するトーンにならないようにしなければなりませ
 ん。そのために例えば、軽い感じで以下のように言葉をかけることを同書では
 勧めています。

 Are we still on track to meet the deadline for…?
 (…の締め切りに間に合うように、順調に進んでいますか?)

 What’s the status of your work on the XYZ project?
 (XYZプロジェクトの進捗状況はどうですか?)

 普段は会話もしないのに、こんな時ばかり声をかけるのはいかにも再確認して
 いる感じが見え見えになってしまうのでさすがに具合が悪いですよね。普段か
 ら相手とたまには声をかけあう間柄を保っていれば、軽い感じでさりげなく会
 話の中に紛れ込ませることができます。

 (3)それでも締め切りを守ってもらえなかったら――自分の苦境を説明する

 (1)(2)のステップを踏んでも相手が締め切りを守ってくれなかったらど
 うしたらよいでしょうか?相手に自分の感情を伝えなかったら、今後も同じ相
 手に同じ問題を起こされる可能性があると同書は指摘します。「締め切りに間
 に合わなかったが、彼はそのあと何も言わなかった。実際はそんなに大切な締
 め切りではなかったのでしょう」と受け取られる可能性があるのだと同書は指
 摘します。危機的な状況を以下のようにきちんと説明するのが良いと述べてい
 ます。

 I was really disappointed that you didn’t meet the deadline on this 
 project. I had been counting on you. Because we were late, the customer 
 is very upset and we may lose the account.
 (このプロジェクトの締め切りを守ってもらえなくてとても失望しました。信頼
 していたのに。顧客はひどく立腹しているので、当社との取引は取りやめにな
 る可能性もあります)


 いかがでしたでしょうか。
 一言「deadlineはいついつまでにお願いしますね」とさえ言えば当方の考えて
 いることや状況を相手が察して、相手にも十分に意図が伝わっているだろうと
 ついつい甘えてしまいがちです。特に米国の文化では、言葉の形にして伝えな
 ければならないということですね。これまでなかなか「deadline」にまつわる
 やり取りが上手くいかなかったという方も、ぜひ明日から試してみてはいかが
 でしょうか。


 ◆ソース◆
 ============================================
 『反省しないアメリカ人をあつかう方法』(アルク)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4757407416
 pp.38-43
 ============================================
 

【Vol.189】アメリカ人も困惑?日米における会議の違い

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 米国人ばかりが出席している会議に参加するとしたら――皆さんはどうします
 か?日本の会議とは異なり、「とりあえず参加しておけば、あとは会議が終わ
 るのを待つだけ」という雰囲気はありません。この問題はグローバルビジネス
 の現場でよく浮き彫りになりますが、改めて日米での会議の目的の違いを知っ
 ておく必要があります。

 南カリフォルニア州立大学のアンケート調査によると、米国企業で会議を開く
 理由は次の通りだといいます。(出典:『反省しないアメリカ人をあつかう方
 法』(アルク))

 (1)29%:対立を解消する
 (2)26%:グループとしての判断・決断を行う
 (3)11%:問題解決
 (4)11%:皆が確認したかを確認する
 (5) 5%:スタッフ間のコミュニケーションを促進する
 (6) 5%:プログラムに対する支持を得る
 (7) 4%:新しいアイデアと理念を追求する
 (8) 2%:報告を受ける
 (9) 2%:プロジェクトやシステムを発表する 

 同書によると、米国人が会議で意見する背景には「組織に貢献すること=会議
 で発言すること」という前提があると言います。米国の会議は意見交換の場と
 されているので、発言しない人は会議に参加していないのと同じことになりま
 す。日本の会議においては、参加しても何も発言しない参加者が多く座ってい
 るのとは対照的ですね。会議に出席している日本人を米国人の目から見ると、
 「どうして黙っている人を会議に呼んだのか」と疑問に思ったり、日本人が何
 を考えているのか分からないので、不安を感じることもあると著者のロッシェ
 ル・カップ氏は述べます。会議の中で言いたいことが本当に何もない場合、米
 国人に対して誤解を与えないためには、どうしたらよいのでしょうか。次のよ
 うに発言すべきだとカップ氏は述べています。

 I agree with what everyone else has said.
 (他の皆さんがおっしゃったことに賛同します)

 I don’t have anything else to add.
 (補足することはありません)

 日本人の多くは、グループの他のメンバーと相談してからでないと、決定事項
 であるかのような断定的な発言を避ける傾向にあります。同じ部署の他のメン
 バーに対して、無断で意見してしまうことに対する遠慮も日本人が無口になっ
 てしまう原因の一つです。米国人の場合、自分の所属する部署の意向がどうで
 あれ、自分自身の考えを述べることのほうが多いとカップ氏は述べます。少な
 くとも米国においては、言わないよりかは個人的な意見であっても言ったほう
 が良いようです。「(部署を代表してではなく)個人的な意見だ」ということを
 前置きするならば、以下のような表現をします。

 This is just my personal opinion, but…
 (これは個人的な意見ですが…)

 Because I haven’t discussed this with the head office I can’t give 
 any final answer, but personally my initial impression is that…
 (まだ本社と相談していないので最終的な答えは出せませんが、私の第1印象は…)

 I'd like to get back to you after I find out how the others in my group 
 feel about it, but my individual opinion is…
 (部内の他のメンバーの意見を聞いてからまた報告したいと思いますが、私の
 個人的な意見としては…)

 I’m not sure what the others in my group would think about this, but 
 personally my reaction is …
 (部内の他のメンバーがどう考えるかは定かではありませんが、私個人の意見
 としては…)

 米国における会議に対して、いささかブラックユーモア気味ですが、「日本企
 業に会議が多い5つの理由」として、以下のような記事がありました。(URLは
 文末の◆ソース◆参照)皆さんの組織の会議にも「あるある」と納得してしま
 う記述もあるのではないでしょうか。米国における会議とはだいぶ違いますね。

 (1)一人(もしくは少人数)では意思決定の基準と権限の範囲が明確でない。
    そこで、集団的な合意を求めて会議を開く
 (2)意思決定の影響範囲を正しく見積もれないから、実際に関わってくる可
    能性のあるすべての部署と人を会議に招集して漏れがないようにする
 (3)情報共有を善とし、独断専行を悪とする文化があるため、報告・連絡・相
    談を密に行うため
 (4)年上の部下などの機嫌を取るために、会議の場をあえて設定し参加して
    もらい、顔を立て、「俺は聞いていない」と、へそを曲げる社員が出て
    来ないようご機嫌を取る
 (5)一人で決定することで自分の責任が重くなるのを避けたいという“弱気
    なリスクヘッジ”のひとつの形

 いかがでしたでしょうか。
 上記の記事の中では、会議を要領よく出世するためのツールと心得、会議では
 気の利いたことを言ってうまく立ち回り、自分にお鉢が回ってくるのは巧妙に
 避けながら大した業績もあげずに出世する、どこの会社にもいる「会議の達人」
 の話も出てきます。これも確かに「あるある」と思いました。

 「仕事をしてキチンとした成果を出したいから」と言って会議をサボっている
 と、本当は良い仕事をしているにもかかわらず、「素行が悪い」として上司の
 覚えが極めて悪くなるのもまた組織です。米国の組織では英語の会議は日本人
 などにとって修羅場で、何とかくぐり抜けて組織で生き抜いているという日本
 人幹部の話を聞いたことがあります。みなさんは、米国人が多い組織の会議で
 どのようにうまく自分自身を感化させますか?

 ◆ソース◆
 ============================================
 『反省しないアメリカ人をあつかう方法』(アルク)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4757407416
 pp.106-123

 「会議が多くて大変だ」とほくそ笑む管理職の本心(ダイヤモンドオンライン)
 http://diamond.jp/articles/-/77556
 ============================================

【Vol.188】英語で“TPOに合わせた文章”が書けますか?

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  「日本人ビジネスパーソンの一番の弱点は、英語のスタイルである」と『英文
 書類や英語論文で必須の基本表現』(南雲堂)の著者である篠田義明氏は指摘し
 ます。例えば、英語の教科書、論文、契約書、カタログ、説明書、プレゼンテ
 ーションにはそれぞれ決まったスタイルがあり、ビジネスをする上ではそれぞ
 れTPOに合わせた英文を書く必要があるのだと言います。日本語の場合でも、
 “教科書調”、“論文調”、“報告書調”、“契約書調”、“説明書(マニュ
 アル)調、インストラクション調”の文体はそれぞれなんとなく違うわけですが、
 篠田氏によると英語の場合はその違いが日本語よりも明確であると述べていま
 す。では、どのようにスタイルが違ってくるのでしょうか。さっそく、例文で
 スタイルの具体的なルールの例を見てみましょう。

 【例】
 「機械を使用する前に、いかなる故障部分も取り換えなければならない」とい
 う文章を英語日本に翻訳するとします。以下の(1)~(6)のように、使う
 助動詞や主語などが少しずつ違ってきます。

 (1)教科書調:学校で習った教科書調では以下のような英語になります。
  Before using the machine, we must replace any defective parts.

 (2)論文調:「故障部品=All defective parts」が主語になります。
         Weは主語には使いません。
  All defective parts must be replaced before you operate the machine.
  あるいは
  All defective parts require to be replaced before operating the machine.

 (3)報告書調:requireの代わりにneedが使われています。
  All defective parts need to be replaced before operating the machine.

 (4)契約書調:学校では習いませんでしたが「法律のshall」というようです。
  All defective parts shall be replaced before operating the machine.

 契約書でshallを用いる場合、shallはその主語となる当事者の法的な義務を示
 します。法的な義務を示しているのだとすれば、shallが使われている文章は
 法的に重要なので、書かれている内容には細心の注意を払わないといけないと
 いうことですね。「(2)論文調」で義務を表す助動詞は must を用いました
 が、契約書ではmustは用いないようです。また普通の英文で shallを用いると
 きは、単純未来を表すことが多いのですが、契約書での shallは、単純未来の
 意味で用いられることはありません。法律文書の中でのshallには通常の英語
 での使い方とは違う意味合いがあるのですね。

 ちなみに、「法律のshall」は日本語だと「~するものとする」という訳し方
 をすることが多いようです。メルマガ著者は以前に「ISO9000シリーズ」とい
 う国際標準規格などの翻訳本を編集したことがあるのですが、こうした国際規
 格の中にもshallがあらゆる条文で多用されていたのを思い出します。(実際の
 規格は◆ソース◆参照)「法律のshall」を知らなかった私は一番初めに条文を
 見たとき、shallの多さに「なんだ?この“shallだらけ”の英語は?」とかな
 り面食らいました。ルールさえ知っていれば、条文の中「shall」にたくさん
 お目にかかっても面食らわなくても済みますね。

 (5)提案書調:「提案のshould」を使います。
  All defective parts should be replaced before operating the machine.

 (6)インストラクション調:命令文にするのが普通だと篠田氏は言います。
  Replace all defective parts before operating the machine.

 ルールが分かったところで、確認のためほかの文章で練習問題をしてみましょ
 う。練習問題は以下のとおりです。

 【練習問題】
 「ハンダゴテの先は、仕事を開始する前にきれいにしなければならない」
 (1)教科書調だと以下のようになります。
  You[またはWe]should[またはmust]clean the tip of an iron before 
  starting your work.

 【例】を参考に、この英文を論文調、契約書調、提案書調、説明書調、インス
    トラクション調で書き換えてみてください。

 【練習問題の答え】
 (2)論文調
  The tip of an iron must be cleaned before starting your work.

 (3)契約書調
  The tip of an iron shall be cleaned before starting your work.

 (4)提案書調
  The tip of an iron should be cleaned before starting your work.

 (5)説明書(マニュアル)調
  The tip of your iron has to be cleaned before starting your work.

 (6)インストラクション調
  Clean the tip of the iron before starting your work.

 いかがでしたでしょうか。

 同書によると、英国の大学で学んでいて、英語が母国語でない大学院生が書い
 た英文で、一番多い誤りがvocabulary、次がStyleだと指摘しています。同じ
 く研究職の方々の書いた英文で一番多い誤りがStyle、次がGrammar、次が
 Vocabularyだと言います。(出典:R.R. Jordan, English for Academic 
 Purposes, 1997)。日本のビジネスパーソンにとって、英作文といえばEメール
 が主流ですが、TPOに合わせた文章の種類がこんなにあること、知っておくだ
 けでも意識が変わりますね。みなさんは日頃、スタイルまで気にして文章を
 書いていますか?

 
 ◆ソース◆
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 『英文書類や英語論文で必須の基本表現』(南雲堂)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4523265313
 p.4,19-21,140 

 国際規格ISO9001の中に実際に多用されている「shall」の例
 (下のURLのpdfファイルの例えばp.2「4 Quality management system」
 「4.1 General requirements」をご覧下さい)
 http://cucqae.cu.edu.eg/materials/ISO_9001_2008.pdf
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