【Vol.164】外国人社員から“評価されない”日本人 (前編)

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、
 本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。

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 今号のメルマガではマネジメント・スタイルについて取り上げます。実践ビジ
 ネス英語講座・リーダーシップ力トレーニングコースで講師を務める米国人の
 ロッシェル・カップ氏は、マネジメント・コンサルティング歴が長く、日本人
 マネジャーの長所と欠点を間近で見ています。カップ氏が特にコンサルティン
 グの対象としているのは、「米国式上司を期待している米国人社員」を管理す
 る日本人マネジャーです。カップ氏によれば、日本人マネジャーは、米国や他
 の国々では時代遅れ、または効果がないとされているマネジメントのアプロー
 チをいまだに用いていることが多いと言います。カップ氏の著書の『日本企業
 の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか』(インプレス)から、日
 本人マネジャーが外国人社員を管理する際の盲点について解説します。

 リクルートが中国、日本、シンガポール、インドのアジア4カ国で約300人ずつ
 合計約1200人の社員を対象として実施した調査「アジア4カ国の上司像と働き
 方に関する調査2012」(文末URL参照)によると、「上司への満足度」で日本
 は最低のスコアを記録しています。インド人社員の82%、中国人社員の89%が
 現在の上司のマネジメント・スタイルに満足しているのに比較して、日本人社
 員の満足度はわずか50%でした。

 タワーズワトソンが実施した調査でも類似した結果が出ています。「上司がマ
 ネジャーとしての仕事を効果的にこなしているか」という質問に対して日本人
 社員で「こなしている」と回答したのは45%、「どちらでもない」は39%、
 「こなしていない」は16%でした。世界平均は「こなしている」が61%、「ど
 ちらでもない」は25%、「こなしていない」は15%でした。

 日本人マネジャーはどうして評価が低いのでしょうか。日本人マネジャーの弱
 点について同書は考察しています。


 ■日本人マネジャーの“マイクロマネジメント”は自身の保身のため?

 日本人マネジャーに関して最も問題が大きいのは、“マイクロマネジャー”と
 して過度に細部に気を配るマネジメント・スタイルです。マイクロマネジャー
 とは部下の仕事を極度にコントロールしたがるマネジャーのことを言います。
 マイクロマネジャーは部下の仕事の細部にわたって、すべての段階でチェック
 を入れ、仔細な意思決定にまで関与します。 

 米国人マネジャーなら部下に作業を一任し、細部は気にしません。米国人は一
 人前のプロフィールを持っている社員なら、プロジェクトの責任を持ってすべ
 てを処理するものだと考えていると、カップ氏は述べます。マネジャーから委
 託された個別の仕事に対し、自分の専門知識をフルに動員し、持てる力の全て
 をそこに注ぎ込むものと捉えているわけです。専門知識も力もあって仕事を一
 人で完遂できる米国人社員は、マネジャーの助言を頻繁に求める必要がないと
 考えられています。個人の仕事は個人の産物であり、個人の業績のみを反映し
 ているものであるという考え方です。米国人上司は最初に緻密な指示を与え、
 あとは部下が「ボールを受け取って走り」(米国で頻繁に使われるイディオム
 です「take the ball and run with it」)、「独立して行動」(同「works well 
 independently」)することを期待しています。よってマネジャーは自分の部下
 が取り組んでいる仕事の詳細をすべて把握していることは必要とされていませ
 ん。自分の管轄下にあるプロジェクトの詳細についてマネジャーが把握してい
 ない場合、上層部に対して「ちょっと分からないので、担当している部下に確
 認して後から報告します」という回答は正直で妥当であるとされるのだと、カ
 ップ氏は述べています。

 一方、日本人マネジャーはすべてを監視し、細部にまで口を出すという点に心
 当たりはないでしょうか。日本では上司が部下の仕事の内容に責任を持つこと
 になっているため、必要に応じて上司自身が納得するように部下の仕事をやり
 直すことも多く見られます。日本人マネジャーは自分の部署で進行している仕
 事の非常に細かいことすべてを把握して、上層部からどんな質問があっても、
 即答できるように準備しています。即答できなければ上層部から注意や叱責が
 あり、将来の昇進の道を閉ざしてしまうと恐れているわけです。結果としてそ
 れが息苦しいマイクロマネジメントのスタイルにつながっているのだと同書は
 指摘します。


 ■ホウレンソウ(報告・連絡・相談)は米国人社員には期待できない

 ホウレンソウ(報告・連絡・相談の頭文字を並べたもの)は、大学卒の新入社員
 が社員教育で一番最初に学ぶ仕事のやり方です。この概念は日本でこそ一般的
 に普及しており、知らない人はいないと思いますが、米国では知られておらず、
 英語の言葉すら存在しません。同書によると前述した「マイクロマネジメント」
 が最も近い言葉です。カップ氏が開催するセミナーでは、「ホウレンソウ」が
 出来ていない米国人社員が多いのだと、次のような嘆きを日本人マネジャーか
 ら多く聞くのだと言います。「なぜ自分の部下は、進捗状況や質問の有無を自
 分に報告しないのか?部下の仕事の状況について闇の中に取り残されているよ
 うな気がする」――。米国人に特有の「独立して行動」する仕事の仕方、つま
 り仕事の進捗状況や完成度など途中経過が見えず、締切期限の直前になって初
 めて最終的な完成物をまとめてドカンと渡されるようなやり方は、日本人マネ
 ジャーにとって不慣れで戸惑うものです。「締切期限までに果たして間に合う
 のだろうか」「完成度が低かったらどうしよう」と不安に感じることでしょう。

 米国では部下が「ホウレンソウ」を実行すると、米国人マネジャーはその部下
 のことを「手を引いての世話が必要な仕事能力に欠ける人材」だと判断するこ
 とになるだろうと同書は指摘します。


 ■マイクロマネジメントの対極にあるエンパワーメントが米国のトレンド

 マイクロマネジメントと対極にあるマネジメント・スタイルが「エンパワーメ
 ント(権限委譲)」です。同書によると米国ではエンパワーメントが非常に効果
 的であるとされています。エンパワーメントとは、社員が賢明で責任感が強い
 と信じることに基づいています。エンパワーメントを与えられた社員は上司の
 承認を取らずに自分で意思決定できます。近年、社員にエンパワーメントを与
 えて、個々の社員に意思決定を任せることが米国企業でトレンドになっている
 のだと同書では言います。個人だけでなくチームの全員に対し、上司に相談す
 ることなしにチームメンバーのスケジュールを管理したり、意思決定できるよ
 うなエンパワーメントを与えることも重要だと同書では説きます。日本のマネ
 ジャーは、社員をもっと信頼し、社員が自分で考えて行動する裁量を与えるこ
 とが必要だと同書ではアドバイスしています。

 いかがでしたでしょうか。
 みなさんには自分が今までに慣れ親しんだマネジメント・スタイルがあると思
 います。それだけで突き進もうとすると、時に予期しない不具合を生じかねま
 せん。特にグローバル環境では要注意。自覚のないまま行っているマネジメン
 ト・スタイルがあるかもしれません。それを自覚した上で、日本人・外国人の
 個々の部下に応じたマネジメントを意識的に行うのが望ましいと言えるでしょ
 う。本メルマガが、みなさんのマネジメント・スタイルを見直すきっかけにな
 れば幸いです。


 ◆ソース◆
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 日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか (インプレス)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4844373951/
 pp.164-175

 アジア4カ国の上司像と働き方に関する調査2012 (リクルート調査)
 http://www.recruit-ms.co.jp/research/inquiry/in121128.html
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【Vol.163】異文化の壁を超える交渉テクニック(第3回)

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、
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 今号のメルマガは、実践ビジネス英語講座・リーダーシップ力トレーニングコ
 ースで講師を務めるロッシェル・カップ氏ら二人の共著書の『外国人との交渉
 に成功するビジネス英語』(語研)から3回シリーズで紹介している「異文化の
 壁を超える交渉テクニック」の最終回です。3回の構成を振り返ると以下のよ
 うになっています。
 第1回:交渉テクニック
 第2回:なぜ、日本式交渉が外国人に通用しない(失敗する)のか(前号メルマガ)
 第3回:交渉における文化や国による違い

 第3回の今号は、交渉に影響する国民性や文化的な側面について解説します。
 「文化的な側面」というと日本人は比較的慣れ親しんでいる「欧米的」か、そ
 の他の「非欧米的」かという単純化した構図でつい考えてしまいがちですが、
 実際は複雑です。国別差だけでなく個人差も大きいのですが、同書では大胆に
 国別の特徴をとらえています。同書が比較している軸は以下の(1)~(8)
 です。

 (1)コミュニケーションスタイル (直接vs間接)
 日本は間接的なコミュニケーションスタイルを持つ文化と思っている読者の方
 も多いと思います。しかし、世界の中には、日本よりももっと間接的な文化が
 あります。東南アジアや中近東やアフリカなどです。そのような文化を持つ人
 たちは、こちらが強い発言で押せば相手が引き下がって表面的に妥協したよう
 に見えます。しかし、相手が侮辱を感じたり気を悪くしたりすれば、表向きは
 交渉に合意しても実際には協力しないということもあります。間接的なコミュ
 ニケーションスタイルを持つ文化に属する人たちは表向きは譲歩しがちに見え
 るため、こちらが強く出れば強引に進めることができるように錯覚してしまい
 ます。
 しかしこれは実際には効果的な交渉方法とは言えません。同書では「日本人が
 東南アジアの人と仕事する場合に頻繁に起こる」と指摘しています。欧米人も
 日本人に対して同じような印象を受けているのではないでしょうか。

 (2)コミュニケーションスタイル (言語的 vs 非言語的)
 同書によると例えば中国人は言語への依存度が大きいコミュニケーションスタ
 イルを持っている文化です。交渉する時、日本人は相手の真意を誤解しやすい
 ので注意する必要があると言います。このような文化の人はよくしゃべり、自
 己主張も強いので、日本人から見ると彼らのコミュニケーションスタイルは欧
 米人と同じように思えることがあります。そのため、多くの日本人は、中国人
 が欧米人と同じように直接的なコミュニケーションを好むものだとつい誤解し
 てしまいます。しかし、実際には彼らは間接的なコミュニケーションスタイル
 を持っているので、彼らに欧米人との交渉で使うような直接的な表現を使うと
 失礼にあたります。本メルマガの筆者は中国語を学習していたときに、褒めら
 れた時は「褒めていただいて、ありがとうございます」と素直に答えるのでは
 なく、「そういう時は謙遜して『そんなことはないです』という受け答えをし
 なければならない」と教えられたことを思い出します。

 (3)時間に対する価値観の違い (スピード重視 vs 重視しない)
 例えばメキシコ人やブラジル人は時間の感覚がゆったりしています。会議は決
 まった時間に始まらないかもしれません。会議が延期されたりキャンセルされ
 たりすることも珍しくありません。また、締切日や日程を厳守しなければなら
 ないという意識が薄く、フレキシブルと考えています。したがって交渉には時
 間がかかり、何回も交渉を重ねる必要があるので、忍耐力が必要です。そんな
 時でも、メキシコ人を急がせるのは得策ではありません。

 (4)意思決定の方法 (トップダウン式 vs コンセンサス重視)
 ロシア企業や韓国企業やインド企業はトップダウンによる意思決定の文化を持
 っており、組織内の地位を重視します。そのため、地位の上の者が交渉に直接
 関わることを望みます。ロシア人や韓国人の下の地位の人が提案を受ける場合、
 組織の上層部に確認する必要があるため、回答は遅れがちです。

 (5)フォーマル度 (フォーマルvsカジュアル)
 ドイツ人との交渉の席はフォーマルな雰囲気になります。少人数での打ち合わ
 せの場合は、多少リラックスできるかもしれません。堅苦しい雰囲気を解こう
 と冗談を言うのは避けるほうが良いでしょう。「その場の空気を読めていない」
 と思われてしまうおそれがあります。
 交渉の席でイギリス人も、フォーマルで毅然とした態度を示します。フレンド
 リーな態度で接するのは良いのですが、世間話はなるべく控え、個人的なこと
 はあまり話さないほうが良いでしょう。

 (6)人間関係の重視 (人間関係重視vs任務遂行重視)
 インドには人間関係を大切にする文化があります。ビジネスでは、既に面識が
 ある人との取引を優先します。交渉相手がインド人の場合、まずは人間関係を
 構築することが最も重要です。しかし、交渉過程では、日本や中国のように宴
 会や夜の飲み会はそれほど積極的には行いません。同書では、反対にドイツや
 デンマークなど任務遂行に重きを置く国では、すぐに具体的な仕事の話に入っ
 た方がスムーズなコミュニケーションを築くことができると解説しています。

 (7)取引の継続性 (長期的取引vs短期的取引)
 日本企業は安定して長期的な取引を好み、一度まとめた取引は長期的に継続す
 る傾向があります。一方、取引は短期的であることを前提とする米国企業のよ
 うな文化もあります。このような文化では、継続的な取引は期待されていない
 ので、より良い条件を提示する競合企業があれば、そちらに乗り換える可能性
 が高くなります。そのため交渉は“勝つか負けるか”になりがちです。

 (8)変化に対する態度 (変化を好むvs変化を好まない)
 欧州や中南米、アフリカの文化は昔からの慣習や伝統を大事にして、できるだ
 け現状を維持しようとします。対照的に、米国や韓国に代表されるように変化
 を好み、新しいことをどんどん取り入れようとする文化もあります。

 いかがでしたでしょうか。
 3回にわたり「異文化の壁を超える交渉テクニック」をご紹介してきましたが、
 みなさんが各国に対して持っている印象と一致したでしょか。今回取り上げた
 テーマは、実践ビジネス英語講座のリーダーシップ力トレーニングコースでも
 著者のロッシェル・カップ氏が講師となり「Cultural Intelligence」という
 科目内で大きく取り上げています。みなさんは「この国の人と交渉するときは
 気をつけている」ことはありますか?


 ◆ソース◆
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 外国人との交渉に成功するビジネス英語(語研)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4876152322
 pp.23-38、71、88、114、116、125、141、177、190、208、235

 リーダーシップ力トレーニングコース
 http://www.ohmae.ac.jp/ex/english/campaign/leadership/
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【Vol.162】異文化の壁を超える交渉テクニック(第2回)

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、
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 これまで本メルマガでは、コミュニケーションやプレゼンテーションをテーマ
 にみなさんに話題を提供してきましたが、今号のメルマガでは、実践ビジネス
 英語講座・リーダーシップ力トレーニングコースで講師を務めるロッシェル・
 カップ氏ら二人の共著書の『外国人との交渉に成功するビジネス英語』(語研)
 から3回シリーズで紹介しています。

 第1回:交渉テクニック(前号メルマガ)
 第2回:なぜ、日本式交渉が外国人に通用しない(失敗する)のか
 第3回:交渉における文化や国による違い

 第2回の今号は、日本式交渉の何が問題なのかを紹介したいと思います。
 大きくは次の二つ(A)コミュニケーションスタイルと(B)日本企業の組織的
 な特徴に関連する問題があります。ここでは(A)コミュニケーションスタイル
 から問題点を紹介しましょう。
 
 (1)【問題点】Noを直接言わない、言えない
 日本人は間接的なコミュニケーションスタイルを持っています。そのため「No」
 とはっきり言うことに心理的な抵抗を覚えます。同書でこの記述を読んだときに、
 メルマガ筆者にも思い当たって反省することがありました。家の一部改築をした
 がっている配偶者(日本人ですが)から何度かそれについての相談されているも
 のの、筆者は今のところはそのつもりがありません。ところが「No」とはっきり
 いう事がなかなかできません。「No」と言いたくはないけれど「こちらの表情や
 態度で『No』であることを相手には悟って欲しい」という気持ちが働いているの
 は確かです。相手にとってはNoであっても「はっきり言って欲しい」、そのほう
 が「誤解したり、時間を無駄にしたりせずに済む」という点は交渉相手が外国人
 に限りませんね。

 【対策】否定的なことをはっきり言うことによって人間関係がぎくしゃくするの
 ではないかと懸念してしまいます。実はその逆のことが多いというのが実態です。
 特にビジネスでは、否定的なことを直接言わないために混乱や誤解が生じ、その
 結果として相手との信頼関係にひびが入ります。


 (2)【問題点】賛成の意味ではない「Yes」
 日本人の私たちは、「うん」といううなずきの軽い気持ちで「Yes」という英単語
 が無意識に口をついて出てしまうことがあります。日本人からすると、そのとき
 の「Yes」はYes, I heard you(はい、あなたの言っていることを聞きました)や
 Yes, I understand your point(はい、あなたのポイントは理解しています)の
 後ろの文の省略です。しかしながら、外国人からすればYesはあくまで賛成も意味
 するものであると著者は述べています。
 例えば、外国人従業員との賃上げ交渉の席で、相手の賃上げを求める理由の説明に
 対して、うなずきの軽い気持ちで「Yes」と口をついて出てしまうのは、賃上げに
 対して賛成であると受け止められてしまう恐れがあります。

 【対策】賛成しない場合はYesと言わないようにします。また、相手の話を頷きな
 がら聞いた後には、誤解を避けるためにも、自分の意見を言葉で伝えるほうが良い
 でしょう。

 (3)【問題点】あいまい
 日本では言葉ですべてを伝えようとするよりも、顔の表情や声の調子、ボディラン
 ゲージなどの非言語的コミュニケーションによって言いたいことを伝えようとしま
 す。ことばを使わなくても「阿吽の呼吸」「腹芸」「以心伝心」などによってお互
 いの言いたいことを伝えようとします。(1)でメルマガ筆者の経験例を紹介しま
 したが、外国人に対しても、同じように「この人なら『阿吽の呼吸』『腹芸』『以
 心伝心』がひょっとしたら通じているのではないか」という甘えた期待を抱いてい
 はいないでしょうか?決して通じません。

 【対策】外国人と効果的にコミュニケーションを取るためには、自分が考えている
 ことをできるだけ言葉で表現する努力が必要です、それにはもちろん英語力も伴い
 ます。著者は、相手が表情やボディランゲージで理解してくれるということを期待
 すべきではないと述べています。

 (4)【問題点】口数が少ない
 いろいろな国の人が集まって話している席の中で、日本人はおとなしい傾向があり
 ます。言いたいことがあっても、英語の会話の中でどのタイミングでそれを言った
 ら良いのかと迷ってしまいます。速いペースで流れる英語の会話に割って入るのは
 容易ではありません。「この話が一段落したら、割ってはいろう」とタイミングを
 うかがっているうちに、まったく別の話題に変わってしまった。あるいは時間切れ
 でお開きになってしまった――という経験はないでしょうか。

 【対策】思い切って会話に割り込むしかありません。会話を遮るのをおそれてはい
 けません。日本ではほかの人が発言しているときにそれを遮るのは失礼にあたりま
 すが、米国などカジュアルな文化では、人の発言を遮ることは大した問題ではあり
 ません。発言する機会が与えられるのを待つのではなく、自分で作らなければなり
 ません。

 (5)【問題点】沈黙
 日本人はコミュニケーションの中で沈黙を頻繁に利用します。相手の発言について
 考えたり、次の発言を用意するためです。ところが、英語のコミュニケーションで
 は、沈黙はめったに訪れないと著者は述べています。沈黙するということを否定的
 に捉えるため、日本人の“悪気の無い沈黙”を「何かうまくいっていないのでは?」
 と不安になるのだそうです。沈黙を恐れて無理して何か言おうとしてしまうと、言
 わなくてもいいことまでついしゃべってしまうことがあるかもしれません。無理し
 てしゃべるくらいなら、沈黙する時間を1分でもくれるように話し相手にはっきり
 と言いましょう。

 【対策】会話の中ではなるべく沈黙を作らないようにします。頭の中を整理するの
 に時間が必要なときは、沈黙して考える時間をくれるように話し相手に説明するよ
 うにしましょう。

 (6)【問題点】アイコンタクトの欠如
 日本人を相手に話すとき、相手の目を見ながらではなく、ネクタイの結び目あたり
 に視線を置くことをすすめるマナーを教わった経験がメルマガ著者にはあります。
 欧米ではアイコンタクトを重視しますので、視線をしっかりと合わせます。もっと
 大事なことですが、人のことを聞きながら目を閉じることは避けましょう。深く考
 えたり、集中したいときに目を閉じて、視覚からの雑音をシャットダウンすること
 があります。耳からの英語に集中しようとして、視覚をわざとシャットダウンした
 経験はないでしょうか。欧米人の話し手にとっては非常に失礼にうつります。
 「そんな話は興味がない」というシグナルと解釈されてしまうからです。

 【対策】自分が話す場合も聞く場合も、相手の視線から目をそらすことなく、しっ
 かり相手の瞳を見る努力をしましょう。相手の話を聞く時、目を閉じながら聞くこ
 とは避けましょう。

 いかがでしたでしょうか。
 紙幅の関係で今回は詳しくご紹介できませんでしたがもうひとつの問題点が
 (B)日本企業の組織的な特徴に関連する問題です。具体的には、交渉の場に立っ
 ている日本人が組織から全権を委任されておらず、その場で意思決定や決断がで
 きず、日本に持ち帰らないと話が進まないという点です。みなさんの組織では、
 いかがでしょうか。

 次号はいよいよ最終回「交渉における文化や国による違い」です。
 皆さんの知らない“国の常識”が飛び出すかもしれません。お楽しみに。


 ◆ソース◆
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 外国人との交渉に成功するビジネス英語(語研)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4876152322
 pp.40-51
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【Vol.161】異文化の壁を超える交渉テクニック(第1回)

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 これまで本メルマガでは、コミュニケーションやプレゼンテーションをテーマ
 にみなさんに話題を提供してきましたが、今号のメルマガでは、われわれ日本
 人が最も苦手とも言える交渉術 (ネゴシエーション)についてとりあげたいと
 思います。交渉術は、“相手との駆け引き”というニュアンスも含みます。
 交渉の具体的な仕方を、実践ビジネス英語講座・リーダーシップ力トレーニン
 グコースで講師を務めるロッシェル・カップ氏の著書『外国人との交渉に成功
 するビジネス英語』(語研)から3回シリーズで紹介します。

 第1回:交渉テクニック
 第2回:なぜ、日本式交渉が外国人に通用しない(失敗する)のか
 第3回:交渉における文化や国による違い

 第1回の今号は、具体的な交渉テクニックを紹介します。同書にはいろいろな
 交渉テクニックが掲載されているのですが、メルマガ筆者が交渉相手だと想定
 して交渉テクニックを使われた場合、「このやりとりは手ごわい」というもの
 を選んでみました。
 交渉術は自分が実際に使うかどうかは別として、相手が交渉術を使っているか
 どうかを察知できることは相手のペースに引き込まれないために重要なことです。
 著者は、以下の(A)~(C)を念頭に置くことが大切であると述べています。

(A)自分に対してなんらかの交渉術の手法が使われた時、すぐに「交渉術の
   1パターン」であることが察知できること。
(B)敵対的ともとられる交渉術に関しては、あくまでも察知と対応に焦点を
   あてること。
(C)敵対的な交渉術に関しては、できるだけ、使用を控えること。

 同書では18の交渉テクニックが紹介されています。
 その中から(1)~(3)を紹介します。

 (1)Deadline Negotiation (締切を設定する)
 この交渉手法は、「いつまでに相手が行動しなければならない」という締め切
 りを設定することと、「その締め切りを絶対に厳守させる必要がある」――
 ということを強調するためのものです。
 
 “I have a conference call with Akira tonight. He will be 
 interested in hearing what we have agreed on today.”
 (今夜アキラさん※との電話会議があります。彼は、今日私たちが合意したこ
 とを聞きたがるでしょう)

 ※アキラさんは、上司、顧客、提携パートナーなど、交渉者双方にとって重要
 な立場に立つキーパーソンです。「アキラさんのようなキーパーソンも締め切
 りが厳守されるかどうかを注目している」ということを間接的に相手に伝えま
 す。「仮に、締め切りに遅れたら、交渉者双方だけでなく、アキラさんの知る
 ところになります、それは具合悪い」でしょ?というプレッシャーを相手に与
 える効果があります。

 (2)Bluffing Negotiation (ハッタリをきかせる)
 交渉相手に対してハッタリをきかせることで、望ましい交渉成果を得ようとす
 る交渉手法です。この手法は大げさに言ったり、悪意の無い誇張を用いて、相
 手の考えに影響を及ぼそうというものです。
 例えば、自分が不動産を売る側の場合は、その物件に興味を持っている人がほ
 かにもいることをほのめかします。自分が買う側の場合は、同じものを売って
 いる他社とも話しをしていることを伝えます。そうすることで、相手に不安を
 与えます。
 “This kind of home will not last for long in the market.
 (このような住宅物件はすぐに買い手がついてしまいますよ)”

 上の売り手のBluffingに対して買い手もBluffingで返す例です。

 “Well, I like this place, but I have just had an offer of a similar 
 house at a much lower price.
 (なるほど、この住宅物件は気に入りましたが、実は同じような住宅物件の紹
 介を既に受けていて、ずっと低い価格を提示されているのです)”

 Bluffingを用いることに決めたら、自信を持って主張します。口調にためらい
 があると、ハッタリだとばれてしまうことがあります。

 (3)Purposeful Questions (目的に応じて質問を工夫する)
 交渉の目的を達成するために、質問の繰り出し方を「相手の返事がこうだった
 次はこう質問しよう」とあらかじめ考えておくことです。イメージは悪いかも
 しれませんが、誘導尋問と似ていると思います。うまく“誘導尋問”すること
 で、相手の考えを自分が望んでいる方向に導くことできます。質問の仕方ひと
 つで、交渉の成果は驚くほど変わるのだと本書では述べています。

 具体例を見てみましょう
 あなたはある企業の営業職を希望しているとします。採用面接を受けることに
 なりましたが、交渉したい点が2つあるとします。ひとつはフレックスタイム
 で働くこと。もうひとつは、週2~3日は在宅勤務にすることです。みなさんで
 したら、どのように攻めますか?
 同書では交渉にあたり、あらかじめ作戦を練って決めておくことが大切だと言
 います。いきなり直球の質問を投げてしまうと、話し合いの幅や奥行きが狭ま
 ってしまいます。Yes/Noの回答を促すような質問をした場合、Noと言われてし
 まったら、そこで行き詰まって、先へ進めなくなってしまいます。
 例えば

 “Does your company offer flexible working hours?
 (貴社はフレックスタイム制がありますか)”

 と交渉の初期段階で質問したとします。そこでNoと言われてしまったら、交渉
 の次の段階ヘ進むのが難しくなります。まずは情報を得るための質問をするこ
 とで、相手がどのような反応に出るかを探ってみましょう。相手の出方によっ
 て、次の作戦を考えます。
 直球型の質問ではなく、こう質問したら相手はどう答えるでしょうか。

 “What is more important to you ― that the salesperson is in the 
 office 40 hours a week, or that he or she increases sales?
 (貴社にとって、営業担当者が週40時間オフィスで仕事をするのと、実際に売
 上げの数字を上げるのとでは、どちらが重要ですか)”

 売上を伸ばす能力こそが今の会社にとって重要なことであることをお互いに理
 解できたとします。交渉者はそのような能力を持っていて、実績もあるので、
 会社にとって必要な人材であることも明確に説明済みだとします。本題に戻っ
 て、こう質問します。

 “Can we talk more about flextime? Do your salespeople have to be in 
 the office from nine to five?
 (フレックスタイムについて話を進めてもよいでしょうか。営業担当者は朝9時
 から午後5時までオフィスにいる必要がありますか)”

 最後に、もうひと押しの時に備えて、交渉の切り札も準備しておくのが効果的
 です。
 “If I could guarantee an increase in your sales volume, would 
 you be willing to consider more flexible working hours?
 (売上高を伸ばすと保証できれば、もっと柔軟な勤務時間を考慮していただけま
 すか)”

 いかがでしたでしょうか。
 交渉相手となかなか合意に至らない場合があります。その場合も冷静に質問を繰
 り返しましょう。そうすることで相手から情報を引き出すことができます。聞き
 上手であることが大切です。注意深く聞いていることが相手に伝われば、相手も
 心を開いて、質問者が求める情報を教えてくれるものです。同書によると、交渉
 の成否の3/4は、「聞き方」にかかってくるのだと言います。聞き上手である
 ことを交渉に利用して、有利な方向に持っていくことを目指しましょう。

 次号では、第2回「なぜ、日本式交渉が外国人に通用しない(失敗する)のか」を
 ご紹介します。お楽しみに。


 ◆ソース◆
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 外国人との交渉に成功するビジネス英語(語研)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4876152322
 pp.68-81
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【Vol.160】英語でファシリテーションができますか?

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、
 本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。

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 みなさんは会議の司会進行をつとめたことがあることと思います。「何とか、
 ざっくばらんな話をできるムードを作って会議を盛り上げたい」と司会進行
 役ならだれでも考えると思います。一番恐れることは何でしょうか?本メル
 マガ筆者の場合、それは会議の場が氷の世界のようにシーンと静まり返るこ
 とです。沈黙が続くことなく、会議の参加者同士が打ち解けて話せるように
 するために行うのがアイスブレークです。アイスブレークできるかどうか、
 司会進行役が緊張して一番凍りついてしまわないようにしなければなりませ
 ん。では、どうしたらうまいことアイスブレークできるのでしょうか。アイ
 スブレークを成功させるためには準備が欠かせません。

 今回はアイスブレークの具体的な仕方を『外資系コンサルが実践している英
 語ファシリテーションの技術』(日本経済新聞出版社)からヒントを得てみ
 ましょう。

 ■和気あいあいとしたアイスブレーク

 アイスブレークとは、初対面の会議参加者同士が緊張してなかなか打ち解け
 て話ができないようなとき、場の雰囲気を和らげるきっかけになるような、
 簡単な“遊び”を行うことです。アイスブレークでよく使うトピックが二つ
 あると同書の著者の太田信之氏は言います。このトピックを使いながら、い
 わゆる自己紹介をすることで、参加者同士が持っている氷の壁が壊れ、笑い
 によって打ち解けることからice breakと言います。トピックがあまり難し
 すぎてもだめですし、アイスブレークできないと意味ありません。失敗しな
 いトピックを選びたいものです。

 (1)最初の体験(Famous Firsts)
 最初の仕事(first job)、最初の車(first car)、
 最初の引越し(first relocation)
 (2)ピーク体験、ヒーローインタビュー(Peak Experiences)
 一番褒められたこと(best compliment)、一番の記録(best record)

 「(1)最初の体験」をトピックに使い、アイスブレークを兼ねて自己紹介
 を促すときの導入は英語では次のようになります。
 Let’s introduce each other in a normal way. In addition, using this 
 keyword “my first something”, tell us about your famous experience 
 in your life. Any experience is OK.
 「一人ひとりの普通の自己紹介と同時に、『最初の体験』というキーワード
 を使って、みなさんの人生の中の最初の体験を教えてください。どんな体験
 でも構いませんよ」
 このように導入するだけで、笑いが起きることがあります。「初デートとか
 でもいいんですか?」「え~!?酒とたばこは秘密だな」などと、参加者か
 ら自然に言葉が出てくるだけで、自己紹介が始まる前段階からアイスブレー
 クの効果を感じることができるのが、メリットだといいます。

 太田氏によると、海外の人のほうが日本人よりも「こんなことで笑うか?」
 というちょっとしたことで笑ってくれる「箸が転んでも笑う」状態の人がい
 ると言います。そういう人たちは司会進行役の人に過度に協力して無理して
 笑おうとしているのではなく、むしろ笑うことで自分自身の緊張感を解きほ
 ぐし、みんなとフランクに話ができるきっかけになることを経験的に知って
 いるからではないかと太田氏は言います。「くだらない」などとは思わずに、
 参加者以上に素直が笑顔で楽しむと、不思議なことに、笑いが笑いを呼び、
 自分自身も司会進行の緊張から解き放たれて、リラックスできるようになる
 という効果があります。

 司会進行役をつとめたとき、いつでアイスブレークできるように使える英語
 言い回しを覚えてしまいましょう。

 (A) 議論に入る前に、ちょっと話しやすい雰囲気を作りましょうか。
 Let’s break the ice before we get into the discussion.
 (B) 子供の頃の夢を教えてください。
 Please tell us about the dream you had when you were a child.
 Your childhood’s dream? Tell us about it.
 (C) どんなトピックでも良いので、あなたの「初めて」について話して
 ください。
 Any topic is OK, but please tell us a brief story about “your first”
 something.
 (D) 例えば最初のデートでもOKですし、むしろ十分面白そうですよ。
 For example, “my first date” is totally OK and interesting enough, 
 too!
 (E) 初めてのデートはどんなでしたか?
 What was your first date like?
 (F) 全員立ってください。
 Can you all stand up?
 (G) 会話をしないで、自分と同じ月に生まれた人を探してください。
 Please look around the room for a person born in the same month as 
 you, without talking!
 (H) グループで話してください。
 Please talk among the group.

 ■「期待と不安の交換」アイスブレーク

 和気あいあいとしたアイスブレークだけでなく、実際の会議の内容に近い形
 のアイスブレークもあると太田氏が言います。「期待と不安の交換」がその
 アイスブレークで英語ではexpectation exchangeと言います。参加者にアジ
 ェンダや目的、議論する範囲を説明した後、「みなさんがこの会議に期待し
 ていること、不安または懸念に思っていることを教えてください(Please 
 tell us about your expectations and concerns about this meeting.)」と
 問いかけます。不安または懸念という英語はconcernという単語を使います。

 大人数の場合は2~3人ずつ、またはグループワークとして実施しても良い
 ですし、8人程度ぐらいまでであれば、一人ひとりに聞いてみるのも良い方法
 です。まず肩の力を抜く系のアイスブレークを先に実施しておいて、ある程
 度口が軽くなったところでこの「期待と不安の交換」を実施すると、より効
 果的に「ぶっちゃけた」話が出てくる確率が高まると言います。「期待」す
 るものは例えば「長年の懸案事項の解消」(Long term issues to be 
 resolved)、「不安」は「時間的制約」(Time constraints)であったり、
 「本社が了解してくれるか」(HQ agree?)ということであったりします。
 参加者の本音が聞ければ聞けるほど、会議のゴールに近づくことができます。
 太田氏は30分ぐらいの時間をこれら硬軟二つのアイスブレークに使うことも
 あると言います。

 いかがでしたでしょうか。
 会議の本題に入る前にアイスブレークするメリットとして「初対面の相手を
 知ること」があげられます。アイスブレークの話題のつながりで会議の本題
 の議論を膨らませることができますし、初対面の相手を知ることによって共
 通の話題を見つけやすくなり、敷居をぐっと下げることができます。

 実は大前学長も、先日開講したPEGLのリーダーシップ力トレーニングコース
 の講義の中で、まず初めに取り上げたのがこのアイスブレークの重要性です
 (講義ではアイスメルティングと表現しています)。「たかがアイスブレーク、
 されどアイスブレーク」。我々が思っている以上に、ファシリテーションで
 の役割は大きいということですね。


 ◆ソース◆
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 英語ファシリテーションの技術
 http://www.amazon.co.jp/dp/4532319277
 pp.138-142
 
 リーダーシップ力トレーニングコース
 http://www.ohmae.ac.jp/ex/english/campaign/leadership/
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