【Vol.172】米国移民がやっている短期英語力アップ法!

※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、
 本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。

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 「日本人は英会話が苦手」と言われます。日本人が英会話を苦手とする理由は、
 「学校で英文読解や英文法ばかりを学習して、英会話のトレーニングをしてい
 ないから」というのが定説になっています。実践経験の少ない日本人にとって
 は、「英会話の決まり文句を知らないのが課題」ともされているのも現状です。

 ところが、2001年以降、ハワイで英語塾を開き3000人以上のアジア系の移民に
 英語を実際に教えてきた船津徹氏の教え方は違います。船津氏の著書『移民の
 国アメリカ最先端の英語取得法』(現代書林)によると、米国の移民英語教育で
 子供たちに「英会話」を教えることはないと言うのです。会話力というものは、
 その言語環境に浸ることによって自然に身につくものであり、学習活動を通じ
 て習得していくものではないという考え方です。確かに、我々が母国語である
 日本語を話すようになるにあたって「日本語会話」を教えてもらっているわけ
 ではありません。英語力を獲得させる近道は「リーディング力」の育成である
 ことが専門家の一致した見解なのだと言います。「英語力=英会話力」なので
 はなく「英語力=リーディング力」だとすると、日本にいながらにして英語力
 を身につけることが可能そうな気がしてきます。しかしながら、そう思うと同
 時に1つの疑問もわいてきます。「リーディング力については学校時代にも鍛え
 てきたつもりだけれど、とても英会話が得意とは言えない」と。一体何が違う
 のでしょうか。船津氏によると、まずは「流暢に読む」技術を身につけ、そこ
 から先はコツコツと多読していくのが正しい順番だと言います。確かに、自己
 流の発音で音読はしたことがあっても「流暢に読む」ための学習はしてきませ
 んでした。「流暢に英語を読む」にあたり「流暢」というのは漠然としていま
 すが、具体的にはどのようにトレーニングしたらいいのでしょうか。


 ■300単語の発音をマスターすれは全英文の70%をカバー

 英語の頻出単語というものが統計的に明らかになっており同書によるとベスト
 20は(1)the、(2)of、(3)and、(4)a、(5)to、(6)in、(7)
 it、(8)be、(9)that、(10)I、(11)for、(12)is、(13)
 you、(14)was、(15)he、(16)with、(17)on、(18)by、
 (19)at、(20)are、です。すべての英文の全50%は100単語、そして英
 文の70%は300単語で構成されることが統計的に明らかになっています。絵本で
 あろうが、学術文章であろうがすべての英文がそうなのだと言います。ですか
 ら、300単語を正確に発音できるようになれれば、70%は正確な発音の英語がし
 ゃべれるようになるという計算になり、習得する方法として効率的です。300単
 語の正しい発音について『移民の国アメリカ最先端の英語取得法』音声ページ
 (◆ソース◆のURL参照)では、音声とネイティブ・スピーカーが実際に発音して
 いるときの口の形を動画で見ることができるのでそれを見ながら学習できます。
 (頻出単語はSight Wordsと呼ばれています)


 ■英文の意味を理解するよりも流暢に読むことに集中する

 300単語を発音する練習が終わったら、次に行うのが文章を読む練習です。同書
 に記述してある200単語ほどの長さの英文をネイティブ・スピーカーが読み上げ
 ている音声を同URLで聴くことができます。第1回~9回のスピードリーディン
 グテキスト(PDFファイル形式)も同URLからダウンロードができます。ネイティ
 ブ・スピーカーが読み上げるようなフレーズごとの単語をかたまりで発音を真似
 して読む練習をします。目標とするリーディング・スピードが設定されており、
 それは米国の小学4校年生の平均である1分間123単語です。

 意味が分からない単語や英文に出会っても気にせず、ひたすら流暢に読むことに
 集中します。意味を意識しながら読んでも、リーディング速度は上がりません。
 流暢に読むことに集中しながら一方で意味を考えていると、学習効率は落ちるの
 だと言います。日本語の漢字を覚え始めた小学校1年生の時代、文字を正しく読む
 ことに集中するトレーニングは我々も行っていたようで(昔過ぎて忘れてしまいま
 したが)、そのトレーニングと同じだと船津氏は言います。英語の発音に口を慣ら
 し、フレーズ読みを身につけ、音読スピードを上げることがまずは先決です。書
 いてある英文の内容を理解できなくて良いのかという点が気になります。しかし
 それは、流暢に読めるようになってから、「多読」によって力をつけるという次
 の段階の話になります。

 いかがでしたでしょうか。
 英文を音読するとき、内容や意味を見失わないように注意しながら読むことはあ
 っても、ネイティブ・スピーカーの発音通りに“流暢に”発音することに集中す
 る練習というのは確かに試したことがありませんでした。みなさんは英語を話す
 とき、どれくらい“流暢”な英語を意識して話しますか?

 ◆ソース◆
 ============================================
 移民の国アメリカ最先端の英語取得法
 http://www.amazon.co.jp/dp/4774515086
 pp. 16‐17 44‐45 172‐173

 移民の国アメリカ最先端の英語取得法 音声ページ
 http://torufun.jimdo.com/
 ============================================ 

【Vol.171】リスニング力は自分で“治療”できるのか?

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 ネイティブ・スピーカーがナチュラル・スピードで話す英語は、前と後ろの音
 がくっついたり、音が欠落していたり、音が変わったりと、文字で見る英語や
 その発音記号とはまったく違って聞こえて来ます。耳から入ってくる英語は聞
 き取れないのに、その英文を目で見たら何のことはない、知っている単語ばか
 りだったという経験はないでしょうか?『英語リスニングのお医者さん(初診
 編)』(ジャパンタイムズ)によると、やみくもに英語を聞いても聞き取れるよう
 にはならず、英語の音を変化させるパターンというものを熟知する必要がある
 と言います。

 同書によると、そのパターンの中の一つに「(本来の発音記号の音ではなく)別
 の音に変わる」というものがあります。「発音記号通りの音とは限らない」と
 いうことが、聞き取れない大きな原因の一つです。どのような場合に「別の音
 に変わる」のか、その代表的な例を同書から紹介します。前号のメルマガに引
 き続き英語の音をカタカナで表記することにします。


 ■【法則(1)】[t]が母音にはさまれると「ラ行」の音に聞こえる

 【例】
 Better ベラー
 Butter バラー
 Batter バラー
 Cutter カッラー
 Cotton コロン
 Latter ララー
 Litter リラー
 Matter マラー
 Kitty  キリー
 Pretty プリリー
 Pattern パラン
 Putter パラー
 Pity  ピリー
 Water  ワラー

 上記のように単語1語だけでなく単語が2語続いている場合もやはり、
 [t]が母音にはさまれると「ラ行」の音になります。

 【例】
 Let it   レリッ
 Put it   プリッ
 Get over ゲロヴァー
 Get up  ゲラッ
 Get off  ゲロフ
 Get in  ゲリン
 Get out  ゲラウッ

 なお、前回のメルマガで紹介した『怖いくらい通じるカタカナ英語の法則』
 (講談社)によると、[t]だけでなく[d]も母音にはさまれると「ラ行」に聞こえ
 るということです。

 【例】
 Good afternoon グラフトヌーン


 ■【法則(2)】[t]のうしろに[l]が来ると、[t]の音がやわらかくなる

 【例】
 Cattle   キャルル
 Cuttlefish カルルフィッシュ
 Little   リルル
 Kettle   ケルル
 Settle   セルル
 Battle   バルル
 Bottle   ボルル
 Rattle   ラルル
 Tattle   タルル 
 Beetle   ビールル
 Subtle   サルル


 ■【法則(3)】スピードの速い、くだけた会話では、二つの語が全く違った
   別の音に変わる(1)

 「Want to」の例で音の変化を説明します。『怖いくらい通じるカタカナ英語の
 法則』によると、子音「t」が二つ重なっていると、一方は消えるという法則が
 あります。「Want to」の例の場合、「wan'to」のようになります。すると今
 度は「nt」が母音に挟まれることになります。再び、重なっている子音のどち
 らかが消えるという法則により、「wan'o」(ワナ)という音になります。「n」
 ではなく、なぜ「t」のほうが消えるかと言うと、消えやすい子音には順番があ
 り、一般的には、h>th>g>d,t>l>f,v>rの順番になります。逆に、消えにくい子
 音はb、k、m、n、sです。そのため、「nt」の例では「t」が消え「n」が残った
 というわけです。

 【例】
 Want to (Wanna)   ワナ
 Going to (Gonna)  ガナ
 Got to (Gotta)   ガタ
 Listen to      レスナ 


 ■【法則(4)】スピードの速い、くだけた会話では、二つの語が全く違った
   別の音に変わる(2)

 【例】
 Have to (Hafta)  ハフタ
 Has to (Hasta)   ハスタ
 Ought to (Oughta) アウタ

 また、『怖いくらい通じるカタカナ英語の法則』によると、「Let me」の発音
 ですが、「t」のあとに「m」や「n」が続くと、「t」の音が後続の音に引きづ
 られて音が変わってしまうことがあると言います。この場合「Lemme」という音
 に変わります。つまり「レンミー」という音になります。同じように「Give me」
 が「ギンミー」に音が変化します。


 いかがでしたでしょうか。
 『英語リスニングのお医者さん(初診編)』の著者の西蔭浩子氏は、英語のリスニ
 ング力は、聞き取りトレーニングを行うことによって、上達するようになると言
 います。音への発見が次の音への発見につながっていき、英語を聞くのが楽しく
 なり、楽しくなれば自ら進んで英語を聞きたくなるという好循環につながると言
 います。みなさんも英語リスニングの苦手意識を克服してみませんか?


 ◆ソース◆
 ============================================
 英語リスニングのお医者さん(初診編)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4789015394
 まえがき、pp.88‐93 146‐161

 怖いくらい通じるカタカナ英語の法則
 http://www.amazon.co.jp/dp/4062575744
 p.44、94、108~112
 ============================================
 

【Vol.170】ビックリ脳科学 VS 日本人のカタカナ英語

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 巷では英語を勉強する上でカタカナ英語は“禁断”であると言われています。
 「カタカナ英語なんて、発音記号が読める私には今さら必要ない」と思う読者
 も多いかもしれません。そうした読者に対しても、従来のカタカナ英語とは違
 う“目からウロコ”が落ちるカタカナ英語を今号のメルマガでは紹介します。

 国際線の飛行機に乗ったとき、外国人のステュワーデスに水を注文しようとし
 て「ウォーター・プリーズ」と頼んでも通じなかったという経験のある読者も
 いることでしょう。「やっぱりカタカナ英語は通じないではないか」と思うか
 もしれませんが、『怖いくらい通じるカタカナ英語の法則』(講談社)の著者の
 池谷裕二氏によると、「ウォーター」の発音ではいつまで経っても通じること
 はなく、その理由は単純で、割り当てるカタカナが間違っているからなのだと
 言います。これは「ウワラ」と言えば難なく通じるのだと言います。しかも、
 読むときには変に気取って英語ぶる必要はなく、そのまま素直にカタカナを読
 み上げれば良く、それで十分に通じるのだと言います。これは発音記号学習に
 限界を感じていた本メルマガ執筆者にとって新しい発見です。発音記号学習に
 限界を感じた読者がもしいたら、カタカナを見直してみてはいかがでしょうか。 

 著者の池谷氏によると、カタカナに書き換えるにあたり、13の法則があるの
 だと言います。これらの法則が実践で通用することは、池谷氏がネイティブ・
 スピーカーに対して試してチェック済みとのことです。さっそく、順番に見て
 いきましょう。


 (1)法則1「最後のLはウ」の法則

 英語では、単語の最後に子音が来る場合、その子音はほとんど聞こえません。
 例えば「People」のように「le」が来る場合も同様ですが、「le」をどう発音
 したら良いのでしょうか。発音記号には「l」と記されているので、「l」の発
 音記号通りに「舌先を上あごに接触させなければいけないのではないか」と考
 えてしまうのですが「l」を発音記号通りに発音することはないようです。こ
 の場合の発音をカタカナに当てはめるとすると、「ウ」だと同書は言います。
 ただし「ウ」とははっきり言い切らずに、口の形を軽く「ウ」の形にするだけ
 で十分です。その「ウ」の発音に引きずられる形で「l」の直前の母音は自然と
 「オ」になります。例えば、Peopleを発音すると「ピープル」ではなく、「ピ
 ーポウ」に近い発音になります。同様にWonderfulを発音すると「ワンダフル」
 ではなく「ワンドフォウ」に近い発音になります。

 【例】
 ■「al」「tial」の発音

 Digital   「デジタル」⇒「デジェトウ」
 Essential 「エッセンシャル」⇒「エセンショウ」
 Global   「グローバル」⇒「グロウボウ」
 Hospital  「ホスピタル」⇒「ハスペロウ」
 Journal  「ジャーナル」⇒「ジュオノウ」
 Liberal  「リベラル」⇒「リベロウ」
 National  「ナショナル」⇒「ネアシュノウ」
 Special  「スペシャル」⇒「スペショウ」
 Terminal  「ターミナル」⇒「トゥオメノウ」

 ■「il」の発音

 Pencil 「ペンシル」⇒「ペンソウ」

 ■「le」「ful」などの発音

 Able     「エイブル」⇒「エイボウ」
 Beautiful   「ビューティフル」⇒「ビューレフォウ」
 Circle    「サークル」⇒「スオコウ」
 Miracle    「ミラクル」⇒「メラコウ」
 People    「ピープル」⇒「ピーポウ」
 Unbelievable 「アンビリーバブル」⇒「アンベレーヴァボウ」
 Wonderful   「ワンダフル」⇒「ワンドフォウ」

 ■「el」の発音

 Tunnel 「トンネル」⇒「タノウ」


 (2)法則2「Aはエア」の法則

 日本人が苦手とする「ア」(「a」と「e」を合わせた形の発音記号)の発音です。
 この発音は、甘えた猫が発する声の音だと同書は言います。日本語では「ニャ
 ー」(アとイの中間音)と表記しますが、猫が鳴くのをよく聞くとそうは鳴いて
 おらず確かにアとエの中間音で鳴いています。

 【例】
 Active 「アクティブ」⇒「エアクティヴ」
 Japan  「ジャパン」⇒「ジャペアン」


 (3)法則3「ION(ssion、tion)はシュン」の法則

 この発音も、見たままストレートに「ション」というよりも「シュン」のほう
 が英語の発音に近くなります。

 【例】
 Attention 「アテンション」⇒「アテンシュン」
 Mission  「ミッション」⇒「ミシュン」


 (4)法則4「最後のTはッ」の法則

 単語の末尾に「t」や「d」や「c」や「g」や「p」がきたときに、発音記号には
 「t」「d」「k」「g」「p」が表記してあるのですが、ほとんどその音は「ッ」
 にしか聞こえません。例えば驚いた時に発する「げっ!」が「get」の発音にな
 ります。

 【例】
 Accident 「アクシデント」⇒「エアクシデンッ」(t)
 Cold   「コールド」⇒「コーウッ」(d)
 Picnic  「ピクニック」⇒「ぺクネッ」(c)
 Stop   「ストップ」⇒「スターッ」(p)

 この法則は、単語の末尾だけでなく、途中にきても応用できます。
 Absolutely 「アブソリュートリー」⇒「アブサリュッリ」
 Hotcake   「ホットケーキ」⇒「ハッケイク」
 Scotland  「スコットランド」⇒「スカッランッ」(d)


 (5)法則5「Oはア」の法則

 「O」は3種類の発音記号で表記され、それぞれ発音の違いがありますが、
 「ア」で通すのも英語初心者にはやむを得ないと同書で言っています。

 【例】
 Body   「ボディー」⇒「バディ」
 Hospital 「ホスピタル」⇒「ハスペロウ」


 いかがでしたでしょうか。
 同書の著者の池谷氏は英語が専門というわけではなく、東京大学・大学院薬学
 系研究科・薬品作用学教室の教授です。米国留学した当初に現地で英語が通じ
 ず、四苦八苦した挙句に何とか通じさせようとして行き着いたのが、日本人が
 日頃から馴染んでいるカタカナだったというわけです。米国に留学するぐらい
 ですから、英語の能力も相当高い人に違いありません(著書の中では池谷氏は
 謙遜していますが)。脳科学的にも“禁断”のカタカナ英語のほうが日本人に
 は向いているというのが、池谷氏の主張です。みなさんはどう考えますか?


 ◆ソース◆
 ============================================
 怖いくらい通じるカタカナ英語の法則
 http://www.amazon.co.jp/dp/4062575744
 pp.131-145

 カタカナ英語でいいんじゃない?
 http://gaya.jp/english/katakana.htm
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【Vol.169】なぜ外国人は大げさな程に相手を褒めるのか?

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 日本の大学で英語を教えている木村和美氏は、英語で学生に質問して正解を答
 えた学生全員に“Excellent!”と褒めていたそうです。
 そのような“Excellent!”を連発する先生に皆さんもきっと心当たりがあると
 思います。「そんなにスゴイ難しい問題に答えたわけじゃないのにExcellent!
 だなんて。この先生、大げさじゃない?」とある学生が隣の学生にささやいて
 いるのを木村氏は聞いてしまったそうです。皆さんも“Excellent!”と言われ
 て「小学生じゃあるまいし」と感じたことがあるかもしれません。その後、木
 村氏は学生たちに自分の経験を話し、たとえ間違っていても、自らの意見を積
 極的に言おうとする態度が大事なので“Excellent!”などと褒めているのだと
 説明しました。それ以降は、学生たちも木村氏の方針を理解し、積極的に発言
 したり、手をあげて発言する学生が多くなり、クラスが活気づいたと言います。
 メルマガ筆者も冷めた反応もある一方で、「実は本当にExcellentだったりし
 て?」と密かに喜んでしまう単純(素直?)な人間です。

 実際に英語で褒めようとする場合、どういうふうに表現したらいいのでしょうか。
 木村氏の著書『ポジティブ・イングリッシュのすすめ』(朝日新書)によると、
 定番の表現があると言います。米ペンシルバニア大学教授のWolfson氏の調査に
 よると、アメリカ英語の「褒める英語」はかなり決まり文句化していると分析
 しています。これは、ノンネイティブにとっては朗報で、「褒める英語」の常
 套句を頭の中に入れて、日常的にいつでも口に出して言えるように準備してお
 けば褒めることが容易になります。木村氏がすすめる褒め言葉の定番パターン
 が5つあります。

 (1)形容詞一言で褒める
 日本語でも「すごい!」などと一言で褒める場面がよくありますが、英語でも
 褒めるときの最も簡単な言い方、それが一言の形容詞です。そう言われてみる
 と、皆さんも下に列挙したような表現を耳にしたことがあると思います。短い
 にインパクトがあり、「すごい!」という気持ちが素直に表現されます。相手
 の持ち物、仕事ぶり、グッドアイデア、スポーツのファインプレイなどを褒め
 るときに、間髪入れずにタイミング良く使います。日本語だと同じ「すごい!」
 一種類の表現に対して、何種類もの形容詞があるのが英語の特徴ですね。外国
 人が褒めているのを聞いたことがあって、何となく聞き覚えのある形容詞でも、
 実際に使ったことがない形容詞だと、いざというときに口にするのを躊躇して
 しまうので、不自然な“間”が生まれてしまいがちです。不慣れな言い方があ
 ったら、いざというときに備えて自信を持って言えるようにこっそり練習して
 おいたほうがいいですね。

 Very good! とてもいいですね!
 Great! いいですね!
 Nice! いいですね!
 Terrific! すごい!
 Fantastic! すばらしい!
 Wonderful! すばらしい!
 Excellent! とてもいい!
 Super! 最高!
 Fabulous! すてき!
 Magnificent! すばらしい!
 Marvelous! すばらしい!
 Awesome! すごい!
 Brilliant! すばらしい!

 一言形容詞で褒めるときに大事なのは、自分の気持ちを思い切り込めてイント
 ネーションを大げさなくらいにつけていうことです。外国人が褒めるとき、大
 きな口を開けて、両手を大きく広げて体全体を使ったジェスチャーをするのを
 良く見ますが、それくらい大げさで良いのでしょう。言うのを照れてしまって
 抑揚もなくそっけなく小さな声でぼそっと褒めても、相手には褒め言葉に聞こ
 えません。発音が正確なことに越したことはありませんが、発音の正確さより
 もイントネーションに大きな抑揚をつけるほうが大事です。そして、褒めるか
 らには躊躇しないことです。“Great!”などと大きな抑揚をつけて褒めるのと
 何も言わないのとでは、相手に与える印象が全く違うので、相手に好印象を持
 ってもらう大きなチャンスです。

 相手のファーストネームを呼ぶことはほめる心得の一つですが、この形容詞一
 言のときは特に、ファーストネームをつけることが欠かせません。ファースト
 ネームを呼ぶのに慣れていなくても、この時とばかりに親愛の気持ちを込めて
 はっきりと呼んであげることが大事ですね。

 (2)You are (look) ~/Your_is ~ (~ですね/あなたの_は~ですね)
 第2文型(S+V+C)として学校で習ったbe動詞と形容詞を組み合わせる表現
 です。特に、相手の外見や性格や能力や持ち物を褒めるときの定番です。
 Wolfson氏の調査によると、褒め言葉の半分ぐらいはこの表現が使われている
 と言います。~に当たる形容詞の語彙が豊富だと、いろいろな場面で使えます。

 You are attractive. 
 魅力的ですね

 Your watch is nice. 
 あなたの腕時計は素敵ですね

 be動詞の代わりに、一般動詞lookも同じ第2文型の中で置き換えて使えます。
 be動詞と一般動詞lookを使うときのニュアンスの違いは、be動詞だと断定的
 ですが、lookはそれに比べると主観が入る分だけ、婉曲的になります。

 (3)I like ~ (~はいいですね)
 第3文型(S+V+O)として学校で習った表現です。(2)で使った第2文型
 (S+V+C)のYour dress is nice.でも言いのですが、I like your dressを
 使うと「私はいいと思う」「私の好みと良く合致している」という親近感を
 持って褒めているニュアンスが出てきます。

 I like your new hair style. 
 新しいヘアスタイル、いいですね

 I like your salad dressing. 
 あなたのドレッシングは美味しいすね

 I like~は、主観的なコメントになり、客観的な成否や上手・下手にかかわら
 ず使える表現であるため、あらゆる場合に幅広く対応できるのが特徴です。
 例えば、残念ながら成果は出なかったとしても“I like your active 
 participation”(積極的に参加しているのがいいですね)と肯定的に受け止
 めてあげるときに使います。「そういう態度が私は好きですね」というニュ
 アンスを込めてポジティブなコメントにして褒めることができます。

 (4)I am so impressed with ~ (~には感心しました)
 Impressは良い印象を与える、感心させるというポジティブな意味の動詞です。
 I am so impressed!だけでも、気持ちを込めて言えば、もうそれで立派な褒
 め言葉として使えます。withを使ってより具体的に感心したポイントを表現
 します。いずれにしても、イントネーションをつけて、いかにも「感心した!」
 という感情を込めて言うことが大切です。

 I'm impressed with your report. 
 あなたの報告書には感心している

 Everyone was quite impressed with your cooking. 
 皆、あなたの料理には本当に感心していました

 (5)I admire your ~ (~には感心します/~を尊敬します)
 admireは、「感心する」とか「感嘆する」という意味の動詞です。I like~と
 同じように、Iを主語にしているので、自分の相手に対する評価の気持ちが前
 面に出る表現です。I like~やI’m impressed~よりもっと褒める度合いが
 強くなるので「尊敬する」という気持ちが込められます。「あなたには感心し
 ました」という感じでI admire you.という言い方もあります。

 I admire your effort. 
 あなたの努力には感心しますよ

 I admire your perseverance. 
 あなたの努力には感心しますよ

 その他、次のような言葉もI admire your~に使うことができます。

 leadership(リーダーシップ)
 creativity(創造性)
 cooperativeness(協調性)
 hospitality(親切心、手厚いもてなし)
 bold decision(英断)
 keen insight(読みの深さ)

 いかがでしたでしょうか。
 メルマガ著者はいい年ですが、ちょっとしたことでも褒められたりすると「褒
 めるのが上手だな」「いい印象だな」と褒めてくれた人のことに対して好印象
 を持ちます。また、自分が褒められると褒め返したくなったり、あるいはほか
 の人が褒めている対象に対して賛同の褒め言葉を追加したくなったりします。
 褒めるのにもタイミングがあります。そのようなタイミングの時、今号のメル
 マガでとりあげた「すぐに使える、褒める英語表現、簡単5パターン」を思い
 出して、タイミングを逸することなく、ぜひ褒め言葉を発してもらえれば幸い
 です。


 ◆ソース◆
 ============================================
 ポジティブ・イングリッシュのすすめ
 http://www.amazon.co.jp/dp/4022731680/
 pp.23-25、p.63、pp.102-107、pp.118-131
 ============================================
 

【Vol.168】世界を俯瞰できる“視点のヒミツ”を探る!

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 皆さんは世界全体を俯瞰して見たときの「世界観」というものを何か持ってい
 るでしょうか。全世界をいち早く把握するために渥美育子氏は「文化の世界地
 図」というものを開発しています。具体的は以下のURLでそのイメージを見る
 ことができます。

 【資料】文化の世界地図
 http://www.ikukoatsumi.com/learn/cultural-world-map

 上のURLの世界地図は小さくて細かい字は読めませんが、世界地図が4種類に塗
 り分けられているのが分かります。「文化の世界地図」というと「仏教文化」
 「キリスト教文化」「イスラム教文化」「ヒンズー教文化」のような宗教をベ
 ースにした世界地図をイメージするかもしれせんが、それとは異なるユニーク
 な切り口で世界を「4つの文化コード」に分類しています。どのような「文化
 コード」に世界全体を分類しているのか、渥美氏が著した『「世界で戦える人
 材」の条件』(PHPビジネス新書)から紹介します。渥美氏は世界で日本企業
 が起こしてきたトラブルのほとんどが、現地の「文化コード」を前もって学ん
 でおけば回避できたはずだと言います。
 
 4つのコードとは、以下のようなものです。
 (1)リーガルコード
 (2)モラルコード
 (3)レリジャスコード
 (4)ミックスコード 

 「文化の世界地図」は、世界人口70億人の人たちが、「何に対して最も大きな
 価値観を置いているのか」という切り口で分類したもので、「コード」とは社
 会における価値観の基盤のことを指します。世界の中に例外的な地域はもちろ
 んありますが、あくまでも世界を俯瞰するためのモノサシとして見るようにと
 渥美氏は同書の中で書いています。

 (1)リーガルコード
 このコードは「価値をルールとノウハウに置く文化圏」を示しており、主に北
 米と英国と北欧諸国が含まれます。それを裏付けるかのように、リーガルコー
 ド文化圏の国々では弁護士が重要な地位を占めているのが特徴です。米国のオ
 バマ大統領や、ヒラリー・クリントン大統領候補、英国のトニー・ブレア元首
 相は弁護士出身です。また、アジアの中でも例外的に、シンガポールは公共の
 場所を汚す行為に厳しい罰金制度を敷くなど、ルールが厳しい国として知られ
 るリーガルコード文化の国であると渥美氏は述べています。同国の建国の父で
 ある故リー・クアンユー氏も弁護士出身ですが、リー・クアンユー氏は英国ケ
 ンブリッジ大学で法律学を専攻しましたので、英国のリーガルコード文化の影
 響がおそらく大きいのかもしれません。

 (2)モラルコード
 価値の中心を「人間関係」に置く社会をモラルコードと渥美氏は名付けていま
 す。様々な徳性を身につけ、良い人間関係を築けば仕事もうまくいき、出世す
 るという考え方が強い文化です。渥美氏は「Exchange of Favors」という言葉
 を良く使うと言います。日本語にはありませんが、敢えて日本語にすると「お
 返しの原理」だと述べています。英語で「Could you do me a favor?」(お願い
 してもいいですか?)と何か助けを頼んだりしますが、その「Favor」は「お願
 いします」「お願いできませんが?」と言うときの「お願い」を意味する単語
 です。お金と時間を使って相手が「欲しい」と思っていること、助かること、
 喜ぶことを無償でしてあげると、後々、そのお返しももらえるといった形で人
 間関係が構築される文化です。渥美氏は日本をこのモラルコード文化圏に分類
 しています。

 「文化の世界地図」の特徴は、アジアの儒教圏と、ラテンアメリカ、南欧、中
 部アフリカなどのキリスト教旧教圏をモラルコード文化圏として、一つにくく
 っており、さらには旧ソ連などの旧共産圏諸国もモラルコード文化圏に分類し
 ているところです。このモラルコード文化圏の問題点は汚職や政治腐敗がはび
 こりやすいことです。人間関係と権力が結びつくと、汚職や政治腐敗が蔓延し
 がちになり、ルールが存在しているのは分かっているが、そのルールを守らず
 に、人間関係を優先させてビジネスを行う傾向があります。

 (3)レリジャスコード
 「神の教えに価値の中心を置いた文化圏」をレリジャスコードと渥美氏は名づ
 けています。神の教えが政治も経済もライフスタイルをもコントロールし、神
 の教えが憲法のような位置づけを占めます。レリジャスコードは原則としてイ
 スラム文化圏しかないと言います。中東(イスラエルやレバノンを除く)、北
 アフリカ諸国、パキスタンやバングラデシュなどの南アジア、東南アジアのマ
 レーシアやブルネイなどがレリジャスコードに色分けされています。

 「同じ神を信じるならば、世界の果てにいる人とも結束できる」という稀有な
 力をもっていると渥美氏は言います。

 さて、以上の三つのコードに“どうしてもすっきり分類できない文化圏”とい
 うのも存在します。それは、三つのコードのうち、「二つ以上のコードが併存
 している文化圏」です。この文化圏をその他の「ミックスコード」として第4
 の文化圏に渥美氏は分類しました。

 (4)ミックスコード
 (A)オーストラリア:白豪主義から多民族・多文化を受け入れる社会に変化
    し、今また難民を受け入れない方向に向かうなど、アイディンティティ
    が極端に揺れる国です。
 (B)ドイツ、オランダ:カトリック教徒とプロテスタント教徒の人口比がほ
    ぼイコールとなっている国です。
 (C)インド:伝統的にモラルコードですが、英国の植民地になったために、
    リーガルコードが接木されています。
 (D)イスラエル:すべてのコードが混在しており、ユダヤ教のような民族宗
    教の影響下にある国です。

 いかがでしたでしょうか。
 「我々の生活に身近に存在している」と日本人が一方的に思っている米国は、
 実は「正反対」の文化コードであり、謝罪会見でそのまずさが出ていると渥美
 氏は指摘します。日本では問題が起きたら「情報収集が先で、今は意見を言え
 ない」と対応し、その後にお詫び会見をして、深々と頭を下げるというのが
 “誠意ある行動”とされます。実際、ニュースで何度もこのような記者会見の
 模様を目にします。しかし、このようなことは「(リーガルコードの)米国で
 は通用しない」と渥美氏は言います。まずはCEOが出てきて記者会見をし、「全
 力を尽くしてこの問題を解明する」など、経営トップ自らが指揮を執るという
 姿勢を見せることが誠意ある対応とされており、オバマ大統領や、ヒラリー・
 クリントン大統領候補のような人間力だけでなく能力に優れる人間でないとリ
 ーダーが務まらない文化です。つまり、日本のようなやり方で経営トップ自ら
 が指揮を執って行動を起こさないのは「隠しているに違いない」と思われてし
 まうわけです。皆さんは、このような文化的相違点についてどう考えますか?


 ◆ソース◆
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 http://www.amazon.co.jp/dp/4569811698
 pp.122-138
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