【Vol.180】英語学習者を惑わす“隠れ句動詞”とは?

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 いきなりなのですが、以下の英文を読んでみてください。

 (1)After a long struggle he gave his bad habit up.
 「長い苦労の末、彼は悪習を与えた+upとはどういうこと!?」と戸惑ったメ
 ルマガ読者はいらっしゃいませんでしょうか?

 以下の英文ならどうでしょうか。

 (2)Have you ever tried to give alcohol up?
  「アルコールを与えようとしたことがあったか+upとはどういうこと!?」と
 やはり戸惑ってしまいませんでしょうか。

 上の(1)ではgave his bad habit、(2)ではgive alcoholに目が行ってしま
 うために、おなじみのはずのgive upが英文の中にこっそりと隠れているのに気
 がつきにくくなります。

 (1)と(1’)、(2)と(2’)はそれぞれ同じ意味の英文です。

 (1’)After a long struggle he gave up his bad habit.
 (長い苦労の末、彼は悪習を断った)
 (2’)Have you ever tried to give up alcohol?
 (アルコールを断とうとしたことがあったか?)

 という英文なら、
 he gave up his bad habit 悪習を断った
 give up alcohol アルコールを断つ
 という意味なのだと理解するのは簡単ですね。give upの間に目的語を挟み込
 んでいる英文の構造であることにすぐに気が付くことができれば戸惑う必要
 がなくなりそうです。こうした動詞と副詞の“泣き別れ”に惑わされること
 なく、どうしたらgive upのような語句の存在にいち早く気がつくことができ
 るようになるのでしょうか――というのが今号のトピックです。

 今号のメルマガは句動詞(phrasal verb)について『英語学習の極意』(文春新書)
 から解説します。give upのような語句を句動詞と呼びます。「句動詞」とい
 う動詞をメルマガ筆者は学校時代の英語で授業に学んだことがなかったのです
 が、かつては「慣用句」「イディオム」「英熟語」という別の名前で呼ばれて
 きたものと同じものです。同書によると句動詞という用語が「慣用句」「イデ
 ィオム」「英熟語」に代わって十数年前から広く用いられているとのことです。

 give upなどは英語が持っている造語システムによって作り出された句動詞で、
 2~3語がまとまって一つの動詞として働きます。ですから、「慣用句」「イデ
 ィオム」「英熟語」ではなく句動詞(動詞の一種であることを強調して?)と呼
 ぼうということになったようです。日本語も新しい動詞が造語されることがあ
 りますが、英語でもどんどん句動詞が造語されているのだと同書の著者の泉幸
 男氏は言います。

 句動詞の中には、give upのようにgiveとupの2語の間に目的語を挟み込めるも
 のと目的語を挟み込めないものがあります。その違いはどこからくるのでしょ
 うか?それを知っていると、単独の動詞なのではなく、句動詞の一部であるこ
 とを発見しやすくなります。文法的に、句動詞には以下のように、大きく分け
 て3つの型が存在します。このうち、泣き別れするのは<1>と<2>のタイ
 プです。

 <1>「動詞+副詞」型
 give up(あきらめる)、knock out(たたきのめす)
 このタイプの句動詞は泣き別れがあります。
 【例文】
 Have you ever tried to give alcohol up?
 Have you ever tried to give up alcohol?
 Have you ever tried to give it up?
 目的語を2語の間に挟み込むことがあります。そのときは動詞と副詞が泣き別
 れしている可能性があります。
 なお、名詞は句動詞の後に置けますが、代名詞になると句動詞の後に置くのは
 文法的に誤りです⇒Have you ever tried to give up it?(誤り)

 ちなみに<1>の型は、句動詞と同じ形で名詞を作るのも特徴です。
 【例1】knockout(ノックアウト)
 The fight ended in a knockout.
 (試合はノックアウトで終了した)
 The young fighter knocked out the world champion.
 (若手ボクサーが世界チャンピオンをノックアウトした)

 【例2】knockoff(盗用)
 Chinese companies sometimes knock off the desingns of famous fashion 
 desingners.
 (中国企業は有名ファッションデザイナーのデザインを盗用することがある)
 She can tell the difference between designer jeans and knockoffs.
 (彼女はデザイナージーンズと偽商品の見分けがつく)

 【例3】carry-on(持ち込み)
 The size restriction is only if you’re carrying on the baggage yourself.
 (サイズ制限があるのは、荷物を自分で機内に持ち込む場合のみです)
 Passengers’ carry-on baggage is always X-rayed.
 (乗客の機内持ち込み荷物については、必ずX線検査を受けます)

 <2>「動詞+前置詞」型
 look for(探す)、refer to(言及する)
 このタイプの句動詞には泣き別れはありません。

 【例文1】We are looking for them
 名詞も代名詞も句動詞の後に置きます。
 代名詞を2語の間に挟み込むのは文法的に誤りです
 ⇒We are looking them for.(誤り)

 【例文2】He referred to her.
 名詞も代名詞も句動詞の後に置きます
 代名詞を2語の間に挟み込むのは文法的に誤りです
 ⇒He referred her to.(誤り)

 <3>「動詞+副詞+前置詞」型
 【例】look down on(見下す)、look up to(尊敬する)
 このタイプの句動詞にも泣き別れがあります。

 いかがでしたでしょうか。

 泉氏によると句動詞には全体を貫くルールが上記のように体系立って存在する
 と言い、日本の英語教育でもきちんと時間をとって句動詞のルールを教えるべ
 きだと主張します。メルマガ筆者はそう言われるとはっきりとルールを認識し
 ていた自信がありません。フィーリングで薄々感じていただけのような気もし
 ます。句動詞の“泣き別れ”を疑って意識的に片割れを探す――という英文の
 読み方は新鮮でした。みなさんは“隠れ句動詞”を英文の中から簡単に発見さ
 れていましたか。
 

 ◆ソース◆
 ============================================
 『英語学習の極意』(文春新書)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4166610228
 pp.111-122
 ============================================
 

【Vol.179】人気Youtuber・バイリンガール吉田氏に訊く、英語を学ぶ上で最も大切なこととは?

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 メルマガ読者のみなさんは、今まさに英語を勉強しているという方も多いと思
 います。英語をコツコツとマイペースで勉強するのは、基本的には誰からも指
 図や評価を受けることなく、自分の好きなようにできますから、居心地もいい
 し楽しさも感じられるのではないでしょうか。しかしながら、(厳しい言い方
 で大変恐縮なのですが)みなさんはせっかくINPUTした英語を使い、気が進まな
 くてもどこかで強制的にOUTPUTする“居心地が悪い環境”へと自らを追い込ん
 でいるでしょうか?――というのが、今回のメルマガのテーマです。

 さて、みなさんは『ネイティブ英語なんて必要ない!』(KADOKAWA)の著者で
 Youtuberの吉田ちか氏をご存じでしょうか?YoutubeのCMでもおなじみの彼女は、
 『バイリンガール英会話』というコンテンツを情報発信して3000万回(2015年
 3月段階)も再生されているぐらいの有名人です。そんな明るい彼女のイメージ
 から、筆者は「元々、人の前に出たりして話すのは得意な人なのだろうな」と
 思っていました。

 下記の◆ソース◆内に記載しているYoutube動画の中で吉田氏が、著名なYoutu
 berが約50人も集まるイベントから招待を受けて初参加したときのことが述懐
 されています。吉田氏は初参加だったのでどんなイベントなのか分からなかっ
 たために、参加するのは気が重かった旨を述べています。特に興味深いのは、
 そのイベントでは参加者の前で自己紹介をする時間があり、事前に自分が自己
 紹介するかどうかを選べる仕組みになっていたそうなのですが、吉田氏は、自
 分を奮い立たせて、自己紹介するに「○」印をつけたところから“事件”は始
 まります。

 イベントの当日、いよいよ自己紹介が順番に始まって、吉田氏は衝撃を受けま
 す。さすがに名うての役者揃いのYoutuberのイベントですから、一筋縄ではい
 かず、自己紹介も驚くほど個性的で凝ったものでした。吉田氏は「はじめまし
 て、『バイリンガール』の吉田ちかです」ぐらいの平凡でごく普通の真面目な
 自己紹介を考えていましたが、他人の個性的で凝った自己紹介を聞かされ、心
 底「しまった、こんなことなら、凝った自己紹介を考えておくべきだった」と
 後悔したと述懐しています。

 みなさんも、自分の前に自己紹介する人が上手すぎて、自分の順番に迫ってく
 るにつれて、「どうしよう」と途方に暮れた経験はないでしょうか?順番が回
 ってきた吉田氏の自己紹介は如何に?話の続きは下記のYoutube動画で吉田氏
 本人からぜひ聞いてみてください。

 このときの教訓として吉田氏が強調しているのは、英語に関しても守りに入ら
 ないで、イベントに誘われたり、外国人と話すきっかけがあったら、居心地が
 悪いであろうことは覚悟して一歩その中に飛び込んでいくことが「絶対に」必
 要だということです。居心地の悪い場には「参加しない」という選択肢を選ぶ 
 ことは簡単です。確かに、居心地のいい場に逃げてそこに閉じこもっていれば
 安心・安全です。今回の一件も、自己紹介は強制ではないので、パスしようと
 思えばパスできるわけです。自己紹介なんてわざわざしなくてもその会合を楽
 しむことはできたでしょう。しかしながら、独りよがりではなく、自分がコン
 トロールできない場の中で人の目や耳にさらされて生のレスポンスをいただく
 ことによって初めて自信につながるのだというのが吉田氏の考えです。
 (Youtube:4分15秒付近~)

 英語のINPUTに関する書籍や教材はたくさん存在しますが、INPUTが目的なので
 はなく、OUTPUTあってのINPUTなのだなという認識を改めさせられました。OUT
 PUTの場はだれにとっても居心地が悪いものですが、吉田氏のような先駆者たち
 は自分を成長させるために、居心地の悪い中に飛び込んでいっているのですね。

 いかがでしたでしょうか。
 吉田氏の話を下記のYoutubeで聞いて真っ先にメルマガ筆者が思いついたのは、
 英語ディベート大会に参加することを趣味(?)にしている英語のうまい知人
 のことでした。英語ディベートは私も実際に見たことはありませんが、知人の
 話からすると、与えられたテーマに関して英語で議論し、審査員が参加者各人
 に対して採点をつけて優勝者を競うという仕組みのようです。

 知人がそのような活動を行っていることを数年前に聞いた際は、興味もないよ
 うなテーマを与えられて、それについて調べて英語で議論するおもしろさとい
 うものが正直なところ、全くと言っていいほど理解できませんでした。(その時
 知人が例に挙げたディベートのテーマに私個人は興味がなかったせいかもしれ
 ませんが…)

 吉田氏のYoutubeの話を聞いて感じたのは、もしかしたらその知人は“英語を
 OUTPUTする場”というものを“英語ディベートの大会に参加する”という形で
 努力して作り出していたのかもしれないなということです。それと比較すると、
 「居心地の悪い場に自分を追い込むような真似をしてまで英語がうまくなりた
 い」という覚悟は、私にはまだまだだなと脱帽させられます。居心地のいい場
 にいても英語はうまくならないのですね。

 みなさんは、英語をOUTPUTする(しなければならない?)居心地の悪い場所に自
 分を追い込むような活動を何か行っていますか?



 ◆ソース◆
 ============================================
 ネイティブ英語なんて必要ない!
 http://www.amazon.co.jp/dp/4047317101
 pp.76-79

 バイリンガール英会話【#118】
 たまには居心地悪くなろう!自分をチャレンジする大切さ
 Let's get uncomfortable and challenge yourself!
 https://www.youtube.com/watch?v=cthr_JH4EaE
 (所要時間:10分45秒)
 ============================================ 

【Vol.178】ネイティブ思考の頭で英語を読み解くには?

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 いきなりなのですが、次の英文を読んでみてください。

 I saw the painting which she had bought at the auction.

 上の文を「日本語に訳してください」と言われたら、どのように訳すでしょう
 か?おそらく多くの方が「彼女がオークションで買った絵画を私は見た」とい
 うように訳すと思います。ところが、『ネイティブ思考英語勉強法』(あさ出
 版)によると、このような英文の理解の仕方は「ネイティブ思考ではない」の
 だと言います。ではどこがネイティブ思考ではないのでしょうか。

 上の文の場合、which she had bought at the auction (彼女がオークション
 で買ったそれ(絵画))を先に訳してから、そのあとでI saw the painting (私
 は絵画を見た)を訳しています。が、英語の語順と日本語の語順では、前後が
 入れ替わっているわけです。同書の著者ダン上野Jr.氏は、語順が入れ替わっ
 ているのを「返り読み」と呼んでいます。「返り読み」をしているといつまで
 たってもネイティブ思考にはならないとダン上野Jr.氏は指摘し「返り読み」
 を禁止しています。では、「返り読み」しないで先頭から順番に訳すとどうな
 るのか見てみましょう。

 1. I saw the painting
  (私はその絵画を見た)
 2. which she had bought
  (それを、彼女は買った)
 3. at the auction
  (オークションで)

 文章の意味のまとまりごとにスラッシュ(/)を挿入して区切る、「スラッシュ
 ・リーディング」という方法がありますが、それと同じ英文の読み方だとメル
 マガの筆者は理解しています。同書では「SIM同時通訳方式」(略してSIM方式)
 と呼んでおり、SIMはSimultaneous Interpretation Method (同時通訳方式)の
 頭文字をとっています。「SIM」方式は同時通訳者にヒントを得て考案したも
 ので、同時通訳者のようにネイティブの英語を、語順を入れ替えず、意味のま
 とまりの順番通りに日本語に訳す方式です。同時通訳者は英文にピリオドが打
 たれるのを待たないで、頭から意味のまとまりごとに訳していきますよね。

 「SIM」の基本的な考え方は以下の3点です。

 (1)「返り読み」をしない
 (2)英語を「英語の語順」で理解する
 (3)センスグループ(意味のまとまり)ごとに英文を読む

 このメソッドはとても良い方法だと分かるのですが、センスグループ単位に日
 本語にした途端、尻切れトンボのようで中途半端なので、そのままの日本語だ
 と意味がスムーズに表現できない(こなれていない)のが以前から気になってい
 ました。特に、「日本語に訳せ」と言われた時です。センスグループ単位とい
 うことを優先したら良いのか、それとも、こなれた日本語の表現を優先したら
 よいのか――。

 いつまでもセンスグループの日本語訳の不自然さにとらわれていないで、「何
 か変な日本語」という違和感には敢えて鈍感になる、また、センスグループ単
 位で考え、文章全体をまとめて考えるべきではないとダン上野Jr.氏は言います。
 そのままでは日本語としてこなれていないので、つい文章全体をまとめて綺麗
 な日本語に推敲したくなるのですが、「SIM」においてはそれをはっきりと禁
 止しています。英語を学習するときに限って言えば、せっかくのネイティブの
 思考から日本語の思考に戻ってしまうという弊害となるからです。

 もう一つ、同書に掲載している英文を紹介します。

 Pipeline was built on the early 1970’s, over the objections of environ 
 mentalists who worried it would destroy fragile tundra.
 (傷つきやすいツンドラをパイプラインが破壊するのを恐れた環境保護運動家た
 ちの反対を押し切って、パイプラインは、1970年代に敷設されました。)

 1. Pipeline was built on the early 1970’s
  (パイプラインは敷設されました。1970年代前半に)
 2. over the objections of environ mentalists
  (勧業保護運動家たちの反対を押し切って)
 3. who worried it would destroy fragile tundra
  (それ(パイプライン)が、傷つきやすいツンドラを破壊するのを彼らは恐れた)

 いかがでしたでしょうか。上の3つのセンスグループのそれぞれの意味が分か
 れば、全体の意味は明確に理解できます。なので、これ以上こなれた日本語に
 する必要はありません。考えてみれば、英語がメインなのですから、和訳した
 日本語がこなれていようがこなれていまいが、意味が通じていれば本来は関係
 のない話なのですが、日本語の出来が悪いと「テストで減点されてしまう」と
 いう恐怖心(?)が体に染み付いてなかなか拭えないという日本人も多いかと思
 います。そもそも、こなれた日本語にすること自体に無理があるのだと割り切
 って考えるべきなのでしょうね。みなさんは日頃、英文を読むにあたって気を
 付けていることはありますか?


 ◆ソース◆
 ============================================
 『ネイティブ思考英語勉強法』(あさ出版)
 http://www.amazon.co.jp/dp/486063764X
 pp.10-73
 ============================================ 

【Vol.177】あなたの英語は、なぜ分かりにくいのか?

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 メルマガ読者のみなさんは「英文法や英単語は学校で習ってきた通りなので正
 しいはずなのに、他国の人に英語がなぜか伝わりにくいような気がする。おか
 しいな?なぜなのだろうか?」と疑問に感じている人はいらっしゃいませんで
 しょうか?『ロジカルイングリッシュ』(ダイヤモンド社)の著者の有元美津世
 氏が日本人の英語を指導しながら観察したところによると、主な要因には以下
 の3つがあるのだと言います。3つの問題点を解決するために有元氏は「ロジカ
 ルイングリッシュ」と呼ぶ、「自分の言いたいことを英語で伝える技術」を提
 案しています。さらに、ロジカルイングリッシュの基本となる「伝わる英語」
 に欠かせないルールも12項目、有元氏は提唱しており、ルールはいずれも「英
 語として正しいかどうか」以前の、英語ならではのコミュニケーション・スタ
 イルを身につけるのが目的だと有元氏は言います。

 今号ではその3つの問題点と12項目の中から代表的なものをピックアップして
 紹介します。

 【問題点1】日本語の単語を、英単語に置き換えているだけの直訳
 日本語の単語を一字一句英語の単語に置き換えても、表面上は英単語が並んで
 “英文”のように見えますが、英文の裏にある考え方は日本語のままです。


 ■ロジカルイングリッシュのルール1 一文一語で伝えない

 I probably caught a cold from my wife who had a cold last week.
 (先週風邪を引いていた妻から、風邪を移されたのかな?)

 上の英文はカッコ内の日本語が一字一句、英語に置き換えられています。和文
 英訳の問題であれば正解です。ですから、実際の英語でもこうした英文を使う
 ことに当然のことながら抵抗なくなってしまっています。しかしながら有元氏
 はこの英文は“悪い例”なのだと言います。

 この英文のどこが悪いのでしょうか?
 有元氏によると、日本語で一文だからと言って、一文に収めるのをやめるべき
 だと同書の中で述べています。一文に収めるために、上記では関係代名詞「who」
 を使っています。ところが、会話ではwhoやwhichなどの関係代名詞を使うこと
 は稀なのだと有元氏は言います。関係代名詞を使って、日本語をそのまま英語
 に置き換えたため、複雑な文章になっている点が悪いところということになり
 ます。

 それでは、“良い例”に修正するにはどうしたらよいのでしょうか?

 ――文章を二つに分割します。I probably caught a cold from my wife.でい
 ったん文章切ります。そして、she, it, thatなどの代名詞を主語として、新た
 な文章を始めるのが一般的なのだと有元氏はいいます。 

 I probably caught a cold from my wife.
 She was sick last week.
 (妻から風邪を移されたかな?先週、彼女は具合が悪かったから)

 【問題点2】非常に簡単なことを、やたら複雑な文で言おうとする。
 「難しい英単語を使うと知的に聞こえる。英語に堪能にみえる」というのは誤
 解で、日常会話に難しい英語表現を使うということは、英語をマスターしてい
 ないことを露呈しているだけだと有元氏は指摘します。


 ■ロジカルイングリッシュのルール2 難しい単語、表現を使わない

 I tried to acquire information online.
 (オンラインで情報を取得しようとした)

 上の文章は文法的には間違っていません。しかしながら、acquireといった仰々
 しい英単語を使っており、自然な英語ではなく悪い例なのだと有元氏は言います。
 良い例ではどのような英語になるでしょうか?

 I tried to get information online.
 (オンラインで情報を得ようとした)

 中学校で学ぶ英単語や表現を使っており、拍子抜けするほど簡単な言い回わし
 です。ネイティブは日頃、こうした非常に簡単な英単語や表現を使うのだと言
 います。日本人のほうが難しい英単語を使うぐらいだと有元氏は言います。以
 下がその例となります。

 日本人がよく使う難しい表現 → ネイティブが使う表現
 Acquire(入手する)    →  get
 Advise(忠告する、通知する)→  say, tell
 Approximately(おおよそ)  →  about
 Assist(手伝う)       →  help
 Attempt(試みる)      →  try
 Concerning(~に関して)   → about
 Furnish(供給する)     → provide, supply, give
 Inform(通知する)      →  say, tell
 Inquire(問い合わせる)   →  ask
 Observe(観察する)     →  see
 Obtain(得る)       →  get
 Operate(操作する)     → run
 Perform(行う)       → do, carry out
 Permit(許可する)    → let
 Regarding(~に関して)  → about
 Reject(却下する)     → turn down
 Request(要請する)   → ask
 Submit(提出する)    → turu in, send
 Therefore(それゆえ)   → so


 【問題点3】Andやbutなどの接続詞で文はつながっているのだが、論理が飛躍
 していて、文と文のつながりが分からない。

 論理の飛躍は本人が気がつかないうちに発生しています。日本人同士であれば
 その真意を推し量ることができることがありますが、外国人は「何を言いたい
 のか意味が分からない」ということになります。「全部説明しないといけない
 なんて面倒くさい」と思うかもしれません。しかし、異文化間のコミュニケー
 ションというものはそもそも面倒くさいものなのだと有元氏は言います。「面
 倒くさい」などと言っていたら、意思の伝達はできないし、英語はマスターで
 きないとも有元氏は言います。ルールを見てみましょう。


 ■ロジカルイングリッシュのルール3 butを乱用しない

 Butは逆説の意味があるときにしか使えません。
 以下の英文はbut節が前の節に対してどう逆説なのかが不明確です。

 My allergy was not bad last year, 
 but I just started suffering from it.
 (去年、花粉症はひどくなかったが、すでに苦しみ始めた)

 上の文章はロジックがワンクッション欠落しているから逆説の関係が不明確で
 違和感が生じています。But節でつなげるためには、逆説であることを明確に
 する必要があるため、「去年は~だったが、(それに反して)今年は~」という
 形にする必要があります。
 My allegies weren’t bad last year, 
 but this year they have already started.
 (去年、花粉症はひどくなかったが、今年は既に始まっている)

 それゆえに、I just started suffering from it. (ちょうど苦しみ始めた)と
 いうことになります。

 いかがでしたでしょうか?
 英文法は中学・高校で学んだレベルで十分だと有元氏は指摘します。ある程度
 以上に英語が上達するには、ちょっと違った角度からの英語コミュニケーショ
 ン法を身につける必要があるのだそうです。みなさんも今日からロジカルイン
 グリッシュを学んでみませんか?


 ◆ソース◆
 ============================================
 『ロジカルイングリッシュ』(ダイヤモンド社)
 http://www.amazon.co.jp/dp/447806394X
 pp.2‐7、14‐19、26‐27
 ============================================ 

【Vol.176】もしも、こんな英語の授業に出会っていたら?

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 教科書や参考書にあまり載っていないような、興味や関心がわく英語の「なぜ
 ?」をまとめた“50の秘話”が『もしも、こんな英語の授業に出会っていたら
 ?』(三恵社)に掲載されています。興味深い内容がありましたので、それらの
 秘話の中から、二つをピックアップして紹介します。

 (1)“I know Ichiro”という英語表現は正しいのか?
 「イチロー(のこと)を(TVなどで見て)知っているよ」というつもりで、日本人
 が英語で“I know Ichiro”と言うと、たいていの欧米人は驚くのだと同書の
 著者である各務行雅氏は言います。“I know+人”という英語表現は、「(人)
 と知り合い(懇意)である」という意味になります。「(人)を(TVなどで見た
 ことがあって間接的に)知っている」という意味とはなりません。仮にイチロー
 などのスポーツ選手や有名人を(TVなどで見たことがあって間接的に)知ってい
 る」と言いたい場合、英語では何と言ったらいいのでしょうか? それは、
 “I know of Ichiro”のように前置詞ofを入れたり、“I know who he is”の
 ように間接疑問文で表現します。

 メルマガの筆者はこの英文法解説を同書で読んで、「あれ?」と疑問に思った
 ことがあります。1980年代に放送された古いTVCMの1シーンをふと思い出した
 のです。アメリカンエキスプレスのTVCMの中で、米国人プロゴルファーのジャ
 ック・ニクラウス氏が英語で「私のことを知っていますか?」と聞くシーンが
 ありました。さっそくYouTubeで検索して英語で本当は何と言っているのかを聴
 き直して確認してみました(文末の「◆ソース◆」のURL参照。TVCMの冒頭部分
 です)。当時は“Do you know me?”とニクラウス氏が言っているとばかり思っ
 ていたのですが、実はそうではなく、よくよく聞き直すと“Do you know of me?”
 と言っていたのですね。

 (2)日本語と英語では語順が逆さまになることが多いという不思議
 日本語では「あれこれ」とか「あっちこっち」と言います。花いちもんめでは
 「あの子が欲しい、あの子じゃ分からん。この子が欲しい、この子じゃ分から
 ん」のように距離が遠い方→距離が近い方の順で言います。英語の語順はどう
 でしょうか?「あれこれ」は“this and that”、「あっちこっちは」は“here 
 and there”、遠近は“near and far”と言います。日本語とは語順が逆で、
 英語では距離が近い方→距離が遠い方の順で言います。

 書簡を郵送するときの宛名書きも日本語と英語では順番が逆さまです。日本で
 は住所は都道府県→市区町村→番地の順番に書きます。一方、英語では逆で、
 記述する順番は番地→市区町村→州です。加えて、日本では「住所・氏名」と
 言い、住所→氏名の順番に宛名を記述しますが、英語では順番が逆さまで
 “name and address”と言い、氏名→住所の順番で宛名を記述します。ちなみ
 に、各務氏による中国語は基本的に英語の語順と同じだと言います。各務氏の
 中国人留学生が「近いほうが大事だから」と各務氏に教えたそうです。

 上述したように、日本語と英語の語順が逆さまになる例が数多く存在します。
 下記をご覧下さい。一個一個だと今まで気づきませんでしたが、まとめて列挙
 すると、なぜかことごとく語順が逆さまなのは意外な発見です。(もちろん、
 例えば“men and women:男女”のように日本語と同じ語順になる英語表現も
 ありますが、ここでは割愛します)

 Black and white      :白黒
 Oil and water/vinegar   :水と油
 Mom and dad        :父母
 Young and old       :老若
 Friend and foe       :敵味方
 Rich and poor       :貧富
 Come and go        :行ったり来たり
 Pencil and paper      :紙と鉛筆
 Skin and bones       :骨皮
 Right and left       :左右(注:「みぎひだり」ということもある)
 Rain and shine       :晴雨
 Life and death       :死活(注:「生死」ということもある)
 North, south, east and west:東西南北
 (both)physically and mentally:心身(共に)
 Eat and drink       :飲食
 Back and forth       :前後
 Sooner or later      :遅かれ早かれ
 Food, clothing and shelter :衣食住
 Night and day       :昼夜
 One and all        :誰も彼も
 Flora and fauna      :動植物

 いかがでしたでしょうか。

 みなさんは、ほかにどのような決まり文句が思いつきますか?
 これらの決まり文句の中には中国語由来の日本語も数多く含まれていると思わ
 れるので、必ずしも英語と中国語の語順が同じということもないかもしれませ
 んが、みなさんはどう思われますか?同書の中にも、英語と日本語の語順が逆
 さまになる理由までははっきりとは記述されていません。みなさんは、理由に
 心当たりが何かありますか?

 上記のような内容は学校の英語の授業で習った記憶はありませんでした。もし
 もこんな英語の授業に出会っていたら、もっと我々も違う視点と興味を持って
 学習を始めていたかもしれませんね。


 ◆ソース◆
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 『もしも、こんな英語の授業に出会っていたら?』(三恵社)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4864873240
 pp.33‐34、42

 アメリカンエキスプレスCM 80年代
 https://www.youtube.com/watch?v=NTZcwowOQr8
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