【Vol312】東大法卒、元外交官の“英語的”生活習慣

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今号のメルマガは、英語と生活習慣についてです。書籍『世界で
通用する「地頭力」のつくり方自分をグローバル化する5+1の習慣』
(CCCメディアハウス)から紹介します。著者(49歳)は東大法卒の
元外交官で、外務省を退職した後、現在の本業は対話を通じて
リーダーの知識や見識を深め、高めるファシリテーターです。

著者が以前、ニューヨークであるセミナーに参加したとき、著者が
「日本人の場合は英語の苦手な人が多く、その点を米国人に配慮して
もらいたい」と話したら、隣の席のフィリピン人から「私は米国で
成果をあげるためにフィリピンからやってきた。『英語が苦手』と
思われると仕事が来ない。そのような甘い考えはもっていない」と
猛反発を受けたというエピソードが記載されています。世界では
英語ができないと、相手にされません。日本人だけ特別扱いされる
ことは有り得ません。外交官としての経験以来、日本人の英語に
関する課題を以下の4つ著者は挙げます。


◆日本人の英語に関する課題

(課題その1)
「英語は通じれば良い」と言っている人に問いたい。「情熱が感じ
られず、失礼な表現の日本語を話す外国人を信頼できますか?

「英語は通じれば良い」という人もいます。しかし、この「通じれば
良い」という意味が、「若干間違った表現であっても、一応伝われば
良い」という意味であれば問題です。そもそも、コミュニケーションは
ニュアンスや情熱、そして誠意を含めた総合的なものです。仮に
内容が伝わっても、熱意や誠意が感じられないのであれば、相手を
動かすことはできません。

(課題その2)
リーダー層の英語力の低さのため、世界の優秀な人材がそっぽを向く

社会の指導層、リーダー層で英語ができない国は、日本を除くと多く
ありません。リーダー層の多くが英語ができないのにもかかわらず、
さほど深刻ととらえられていないのは異様なことで、そもそも首相や
外相、経団連会長の英語力についてマスメディアで議論にならないのは
不思議なことです。

(課題その3)
日本人は「話す」「聞く」だけでなく、「読む」「書く」も問題

「日本人は読み書きはできても、聞いたり話したりは苦手」と良く
聞きますが、これは誤解を招く意見です。確かにスピーキング(話す)と
リスニング(聞く)は苦手に感じている人も多いと思いますが、実際は
リーディング(読む)やライティング(書く)も大いに問題があります。

(課題その4)
発音が悪いので伝わらない

「日本人の英語はミーティングでは何を言っているのかわからない
ので不快である」とアジアのある国のビジネスパーソンに言われた
ことがあるのだと著者は言います。「インド人の英語はわかりにくい」
「シンガポールの英語はなまっている」という反論があるかと思い
ますが、インド人やシンガポール人の英語よりも、日本人の英語の
ほうがそもそも珍しいだけに、よほど聞きづらい可能性があります。


◆英語にこだわる著者の1日の過ごし方

では、その上記の課題を打破するためにはどうすればいいのか?
著者は日々血の滲むような努力をしていると言います。いったい彼は
どのような1日を過ごしているのでしょうか。同書から典型的な
1日の流れを紹介します。

まず、朝5時に目覚まし時計で起床。冬だとまだ真っ暗ですが、
即ジョギングを開始します。

ジョギングから帰宅すると、録音しているNHKラジオ講座『実践
ビジネス英語』を聴きます。わからない単語や表現はマーカーで
線を引いて、自分自身で作成している英単語帳に追加記入します。
この英単語は日々確認するようにしています。出張などで自宅に
いない場合は『CNN ENGLISH EXPRESS』のCDを聴きます。いずれの
場合も音読の時間もとります。

その後、自宅にいる場合はCNNかBBCを聴きながら、まずは必ず
ニューヨーク・タイムズ紙を読みます。同紙は世界のクオリティ・
ペーパーと言われ、トップ・エグゼクティブが最も読んでいる新聞の
一つです。筆者が外務省で勤務していた当時、外務省内で最も
読まれていたのが、同紙でした。外務省を退職した後も、その後の
習慣は続き、ずっと自宅で購読しています。

仕事から帰宅した後、軽い作業や読書をしながら、CNNやBBCを視聴
します。夜は英語のニュース番組を視聴するだけでは疲れることも
あるので、海外ドラマやNHKの科学番組をあらかじめ予約録画して
おいてそれを視聴します。グローバルな視野を広げるための活動には、
片時も休みはないのだと言います。さらに英語力を高めるべく、
血の滲むような努力を続けているところだと言います。

いかがでしたでしょうか。
メルマガ著者は同書の著者と面識があるのですが、目に見えない
裏側でこのような本人も認める「血の滲むような」努力をしている
人であることは全くわかりませんでした。メルマガ筆者の生活習慣
との落差の大きさに愕然とします。みなさんはどのような生活習慣で
英語を勉強していますか?


◆ソース◆
================================
『世界で通用する「地頭力」のつくり方/
自分をグローバル化する5+1の習慣』(CCCメディアハウス)
https://www.amazon.co.jp/dp/4484182076/ 
pp.205-217、233-239
================================

【Vol311】○○することで“意図まで伝わる”英語術とは?

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今号のメルマガは、英語変換術についてです。著書『論理的に話す
・書くための英語変換術』(三修社)から紹介します。これまで培って
きた英語力を土台にして、「変換」という新しい切り口で英語に
触れることで、単に「意味が伝わる」という情報伝達のレベルを越え、
きちんと「意図まで伝わる」英語で「書く力」と「話す力」に一層
磨きをかけるにはどのような方法論があるのかという話です。

◆言い換え(≒パラフレーズ)の目的

英語を使ったコミュニケーションで重要なポイントのひとつに
「パラフレーズ」というものがあります。「パラフレーズ」とは
「言い換えること、フレーズを変えること、他の言葉で表現する
こと、他の言葉に言い換えること、自分の言葉で表現すること――
を意味します。英語学習者にとって、パラフレーズする力が必要な
理由には以下の3つがあります。

(1)コミュニケーションの一助として
一つ目はコミュニケーションの一助となることです。ある説明を
したい時、こちらの意図が通じなければ、別の言葉で説明を加え
なければなりません。また、相手の発言を確認する際、そのままを
オウム返しに言っては、その話に興味がないのだと受け止められて
しまいかねません。上のような事情から、円滑なコミュニケーション
のために、自分や相手の発言を別の言い回しで表現する必要があります。
日本語では相手の反応を見ながら、自然に言い換えたりします。
英語でも同じことができるようになるには、それ用のトレーニングが
必要です。

(2)論理展開
英語で論理展開をうまくできる人は、頭の中で瞬時に「変換」を
行って発言しているのだと言います。分かりやすく効率的に自分の
意図を伝えることができますし、知性を示すことができます。

(3)資格試験対策
TOEIC、TOEFL、英検などの資格試験は、パラフレーズの要素に
あふれています。リスニングやリーディングでは、問題文に登場した
表現そのものは選択肢の中には出てきません。ほとんどの場合、
選択肢には別の表現で言い換えられたものが並んでいます。


◆英語変換の4パターン

具体的に、以下の簡単な例文を原文としたときの、「変換術」で使う
4パターンの言い換えのやり方を見てみましょう。

【原文】
Everyone is different.
(みんな違う)

みなさんでしたら、どのような変換文を思いつきますか?変換文を
一つと言わず、思いつく限り、挙げてみましょう。

《英語変換の4パターン》
(1)単語の変換
単語レベルでの変換は、ほぼ同義語として使える語のほか、解釈に
よって同じような意味になる語、その文においてのみ同じ役割を担う
語などを用い、原文から変換した文を作ります。同義語を見つける
には、英英辞典を活用することもおすすめです。
【変換文】
Every person is unique.

(1-1)Everyone → Every person
Everyoneが全体のグループとしてのみんなを示すのに対し、every 
personと言うと、個々人に注目した語になります。

(1-2)different → unique
Different(違う、異なる)が時にネガティブにとられえられるのに
対し、unique(独特な)は他と異なる点をポジティブにとらえた表現
になります。

(2)具体化変換・抽象化変換
原文にある表現を具体的に表現したり、反対に、より一般的な場面
にもあてはまる抽象的な言葉にしたりしながら変換するパターンです。
具体化する目的は、受け手とイメージの共有ができるようにすること、
また、そのトピックにあまり詳しくない人でも分かるようにする狙い
があります。反対に、抽象化は起こった事象に対して話し手の解釈を
加えることができます。

【変換文】
Everyone has his or her own ideas that may sometimes conflict
with others' ideas.
(みんな自分の考えを持っており、それは時に他人の考えと衝突するものだ)

(2-1)is different → has his or her own ideas
is different とはどういうことなのかを、具体的にhas his or her 
own ideas(自身の考えを持っている)と変換しています。own ideasの
あとに続くthat may sometimes conflict with others' ideasはown 
ideaの具体化変換にもなっています。

論理を展開するときには、抽象化と具体化を繰り返しながら、自分の
意図する方向へと読み手の意識を持っていく技術が必須だと同書では
述べています。

(3)主語の変換

【変換文】
No one is the same.
(誰ひとり同じではない)
原文ではeveryone「みんな」を主語にしていましたが、変換文では
no oneを主語にしており、強調の意味を込めています。主語に併せて
differentも反対の情報を示す語sameに変換すると、文としては同じ
意味になります。

(4)構文・イディオム変換
原文のエッセンスを伝えるため、異なる構文、イディオム、慣用句
などを用いて変換する方法です。
【変換文】
Every person marches to the beat of a different drum.
(すべての人は我が道を行く)

marches to the beat of a different drum.(異なるドラムの音で
行進する)が慣用句で、「人とは異なる考え方をする」という意味に
なっています。

いかがでしたでしょうか。
同書によると、大統領でも、俳優でも、科学者でも、スピーチや
文章を書く時には、この4つの変換を巧みに使いながら、メッセージを
投げかけているはずだと言います。どこでどのような変換を行っている
のかに気づき、真似ていくことで「変換力」が磨けるのだと同書では
述べています。

表現力を高めるためには、そのぶん単語力が必要ですし、それと同時に、
聞いている相手にイメージを頭に思い浮かべてもらえるような言い方を
してあげるセンスも必要になりそうですね。みなさんは、英語での変換
を意識していましたか?


◆ソース◆
=================================
『論理的に話す・書くための英語変換術』(三修社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4384058748/
pp.2-3、8-12
=================================

【Vol310】「次の英文を和訳せよ」で、躓く人の特徴

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今号のメルマガは、パラグラフ・リーディングについてです。
ひとつのパラグラフの内部は、ある特徴的な構造をしているのだ
という話です。どのような構造をしているのか、みなさんは
ご存知でしたでしょうか。著書『日本の英語、英文学』(研究社)から
紹介します。著者は、御茶ノ水女子大名誉教授で英文学者として
著名な外山滋比古氏です。

◆パラグラフ内部の構造は同心円状で、AとBとCの3段階をしている

学校の英文法では、語、語句、節、文を習いました。その上位概念
であるパラグラフについてみなさんは習いましたでしょうか。
おそらく、あまり習ったことがない方が多いのではないかと思います。
同書によると、パラグラフについてはっきりと意識していないのは
日本人だけでなく、意識していない英国人や米国人もかなり多い
はずだと述べています。

活字になった英文においては、パラグラフは大切な単位です。
10行から長くても15行ぐらいでひとつのパラグラフを構成し、
改行します。

ひとつの標準的なパラグラフは、以下の3つの部分A→B→Cで構成します。
A:抽象的、一般論的:2~3行
B:上記の具体例:長い
C:AとBを踏まえた結び=短い

AとBとCは同心円のようなもので、同じことを違う表現で述べて
いるのが一般的です。Aは抽象的、一般論的な書き方がしてあります。
日本人には特にAが手強いのだと同書は言います。Bは、Aを具体的に
示す部分です。Aの部分は動詞の現在形であることが多いのですが、
Bの部分は、過去形の動詞が使われることが多く、具体的で物語調に
なります。Aが抽象的で何を言いたいのか分かりにくくても、Bを
読めば具体的で分かりやすいのだそうです。しかも、AとBが同心円の
ように同じことを言っているのだということを知っていれば、Bを
理解することによってAを理解することができます。Cの部分は、
短く、抽象的にAとBをまとめています。

抽象的な表現に弱くてAを理解する段階でつまずきがちで、先を読む
ことを諦めてしまったりしていませんでしょうか。この構造を知って
いれば、「最初の2、3行が難しくて理解できなくて、あとは到底理解
できない」と勝手に決め付けてしまうのは日本人の思い違いという
ことになります。とにかく全体を読んでみて、AとBとCを区別して
認識することが大事だということです。一番具体的で分かりやすい
Bを読むことで、Aが理解出来ることが多いのです。

◆洋書や翻訳書の読み方は“前方重心”で

パラグラフの内部構造は前方重心なのですが、表現における前方重心の
傾向はパラグラフの次元にとどまりません。1冊の書籍でも似たような
構造をしています。日本人は知らずに損をしていると同書では述べて
います。日本人は後方重心思考が強いので、書籍でも終わりの部分に
一番大事なことが出てくると考えて、結末を重視します。それに対して、
書き出しを“はしがき”などと称して軽視する傾向があると言います。
読む側もさらっと読み流すことが多いのではないでしょうか。洋書や
翻訳書も同じように、はじめを軽く読み飛ばし、結末に全力を傾ける
というような読書をしていては“誤読”になりかねないと同書では
注意を促しています。

欧米の書籍は冒頭の部分がきわめて大切です。イントロダクション、
緒言、序論はしばしば結論の予告編であったり、結論の変形であったり
することも少なくありません。読み飛ばしてはいけません。書籍の
主張したいことは冒頭部分に展開されるところが、日本の書籍との
大きな違いだと言います。

したがって、難解な書籍を読むときも、一度読んだだけでは理解
しづらい場合、冒頭部分やイントロダクションだけを読み直すのが
有効です。時間的にも有効だし、理解が深まることにもつながります。

いかがでしたでしょうか。
大学受験の英語の問題などで、「次の英文を和訳せよ」とひとつの
パラグラフを丸々訳す問題があったのを記憶している読者の方も
多いのではないでしょうか。採点経験が豊富にある外山氏は、採点に
疲れてくると白紙答案に正直なところほっとしたと同書の中で述懐
しています。白紙答案だと手間をかけずに0点に採点できるからですね。
一方で、上記のパラグラフの先頭2、3行のAのところで悪戦苦闘した
末に断念した痕跡が見られる答案を不憫に感じたと言います。
本メルマガで解説したような読み方をすれば、白紙答案を出さず
済んだ可能性が高いというわけです。メルマガ著者もパラグラフ内部の
構造に特徴があることを同書を読むまで知らなかったので、「受験生
時代に知っていれば」と悔やまれます。みなさんはいかがでしたで
しょうか?

◆ソース◆
=================================
『日本の英語、英文学』(研究社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4327490237/
pp.15-21、38-46
=================================

【Vol309】NHKアナウンサーが教える英文朗読

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今号のメルマガは、朗読についてです。著書『英語は朗読でうまく
なる!』(アルク)から紹介します。著者は元・NHKアナウンサーです。
朗読によって「英語で伝える力」「表現力」が身につき、英語が
聞き手に魅力的に届くようになると同書では述べています。

「音読が大事」というのはよく聞きます。朗読と音読はどう違うの
でしょうか。音読は分からない単語の意味や発音を調べ、声に出して
確認していく作業です。それに対して、朗読はページに横たわった
文字を起き上がらせて、自分の声で聞き手の心まで届ける作業です。

朗読を練習するときには、英文に読み方の注意点などを書き込んで
練習します。自分にとって分かりやすいマークを決めておくと良い
でしょう。同書では、以下のような(1)~(9)の項目に対して、
下線などの記号をつけています。メルマガでは、マークを付ける
ことができないので、以下テキストで説明します。


◆英文に読み方の注意点を書き込むための朗読記号

(1)「間」
「間」は文章の意味で区切るための役割があります。聞き手の注意を
引きつけたいときに「間」を使うのが効果的です。間は1種類では
ありません。3種類ぐらいがあり、「短い間」「長い間」「たっぷり
長い間」――というような感じです。

(2)『』キーワード
小説なら主人公の名前など、話のポイントとなる、大事にするべき
言葉です。(ただし、必ずしも、強調して読むとは限りません)

(3)【】強調
声を変える、前後に「間」を取る、大きな声を出す、逆に、小さい声
でささやく、などいろいろな方法で聞き手に印象づける箇所です。

(4)( )軽めにさらっと読む
仮にその部分がなくても、大意に影響がない語句や文です。それなら、
なぜ軽めに読む箇所を存在させる理由があるのかというと、他をより
目立たせるという効果があるからです。

(5)《1》、《2》列挙されている項目を読む
複数の事項が列挙されている箇所を意識しながら読みましょう。
それぞれを同じ強さで読むことが大切です。番号を振っておくと
分かりやすくなります。

(6)息継ぎ
息継ぎとは基本的に「間」を取る時に同時に行います。息が続かない
場合は、この箇所で息継ぎしても良いでしょう。


(7)《 》ゆっくりハッキリ読む
文の終わりに余韻を持たせたいとき、また、内容をしっかり言い含め
たいときなどに、ゆっくりはっきり読んでみましょう。

(8)〔 〕一語のように読む
意味のまとまりがあり、単語ごとに区切るのではなく、一語のように
読んだほうが伝わりやすい箇所です。

(9)↑↓声のトーンを上げる、下げる
「明」と「暗」の対比を感じさせる語句がある場合には、トーンを
上げたり下げたりして、そのイメージを表現します。


◆オバマ前・米大統領の広島演説を朗読してみる

2016年5月、現職の米大統領として初めて広島の被爆地を訪れた
オバマ氏は、第二次世界大戦の犠牲者に哀悼の意を表す演説をしました。
オバマ氏が大統領として広島で伝えたかったメッセージとは何で
しょうか。スピーチ原稿を朗読するときは、まず、「何を伝えたい
のか」が明確でなければなりません。

文末の◆ソース◆に、演説の動画(YouTube)のURLをリンクしています。
オバマ氏の演説をコピーすることが朗読練習のゴールではありません。
あくまでも、自分がスピーチをする際に、説得力のある声で自分らしい
表現ができるようになるようにするのが朗読の練習です。「自分なら
この演説をどう世界に伝えるか」を考えながら朗読を練習します。
紙幅の都合上、冒頭の部分だけ紹介します。

スピーチ原文
〔《Seventy-one years ago》〕,短い間on 《a bright,〔cloudless 
morning〕》,短い間【『death』】 fell from the sky短い間and the 
world was changed.長い間〔A flash of light〕and a 〔wall of fire〕
短い間destroyed a city短い間and demonstrated短い間that mankind
possessed the means to destroy itself.たっぷり長い間

日本語訳
71年前、雲ひとつない明るい朝、空から死が舞い降り、世界は一変
しました。閃光と炎の壁が町を破壊し、人類が自らを破滅させる手段を
手にしたことを示しました。

朗読のポイント
スピーチの冒頭部分です。聴衆をいかに惹きつけるか。この最初の
発声が非常に大切です。真摯な気持ちで丁寧にゆっくりと、落ち着いた
声でagoまで一息で読み、1945年8月6日の原爆投下時に気持ちを
移行させていきます。

いかがでしたでしょうか。
オバマ氏の上記のスピーチは、メルマガの著者は見聞きした記憶が
ありますが、英語の意味を理解するのにやっとでした。今回改めて、
同書を片手にYouTubeの動画を見てみると、特に「間」が強調されて
いることが印象的なスピーチであることに気がつきました(同書では
冒頭部分だけでなく、全文を掲載して朗読する際のポイントを記号で
解説しています)。「間」によって聞き手の注意を引いたり、「次に
何が来るの?」と期待させる効果、考える時間を与える効果があるの
ですね。みなさんは、自分のスピーチをどのように魅力的に伝えますか?


◆ソース◆
=================================
『『英語は朗読でうまくなる!』(アルク)
https://www.amazon.co.jp/dp/4757430280
pp.19、21、36

オバマ前・米大統領の広島演説
https://www.youtube.com/watch?v=R29ujZv7VBM
=================================

【Vol308】外国人を動かす“3種の神器”とは?

メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

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今号のメルマガは、論理的思考に欠かせない3つの要素「NFL」について
です。外国人とのビジネスコミュニケーションには「ロジック」が
欠かせない要素であることをPEGL[ペグル]の講座を通しても強調して
いますが、自分の考えを“自分なりの論理展開”で他の人にも理解
できるようにするにはどうしたら良いでしょうか。書籍『日本人が
「世界で戦う」ために必要な話し方』(日本実業出版社)では、自分の
意見を価値観の異なる他の人に理解できるように落とし込む手法を
紹介しています。

同書の著者は3つの要素、すなわち数字(Number)、ファクト(fact)、
ロジック(logic)が論理的会話には欠かせないと言います。これらの
3つの頭文字をとって、同書の著者は「NFL」と呼んでいます。

◆人を動かす3種の神器「数字」「ファクト」「ロジック」
(1)数字(Number)
「かなり大きい」というような定性的な表現に対して、「15億」と
いうように具体的な数字のことです。過去の売上の数字のような
客観的なデータもありますし、売上予測のような主観的な数字も
あります。過去のデータでも、加工の仕方によっては主観が入る
こともあります。
(2)ファクト(fact)
「ファクト」は事実認識のことです。「事実との認識が一般的に
共有されていること」(例:日本は島国である)もありますし、
話し手が「事実だと思うこと」(例:北方領土は日本の領土である)も
含まれます。
(3)ロジック(logic)
「ロジック」は話し手が使う具体的な論理のことです。

単純に言うと、論理的な会話の基本形は「私はAだと思います。
理由は三つありB、C、Dです」(I think A because B, C, D)です。
このB、C、Dの部分に「数字」「FACT」「ロジック」を入れると、
論理展開の説得力が格段に増します。

グローバル企業で活躍している人間は、数字、ファクト、ロジックを
存分に駆使して自説を展開するのだと同書では述べています。
例えば、以下のような文です。

【例文】
《結論》
「私は、クライアントのA社はX社の買収を検討する価値があると
思います。
《理由》
理由は3つあります。
《理由1:数字》
理由の一つ目は、X社の強い東南アジアでは、今後5年間で平均8%の
高い市場成長率が見込まれているからです。
《理由2:ファクト》
理由の二つ目は、X社の商品は、所得水準が1万ドル以上を超えた国で
売り上げた伸びた実績があります。東南アジアでは、所得水準が
1万ドルを超えてきています。X社の商品は東南アジア市場で有望です。
《理由3:ロジック》
理由の三つ目は、買収による両社の相乗効果です。SWOT分析を行った
結果、X社の強みは製造です。弱みは販売力です。X社の弱みである
販売力はA社では逆に強みであり、A社がX社の弱みをカバーして打ち
消すことができます。」

◆結論を一番先に述べる「結論ファースト」が基本
【例文】では結論を一番先に述べています。「結論ファースト」は
わかり易い説明の基本です。さまざまな価値観や多様性が交じり合う
環境で仕事をする上で、シンプルに結論からものを言う訓練ができて
いることはグローバル人材として最も重要なスキルの一つです。
【例文】のように結論を先に言ってから、そのあとで結論の根拠と
なる理由を述べることで効率良い会話を可能にします。【例文】で
言うならば「A社はX社の買収を検討する価値がある」が言いたいこと
なのだということが、話を聞いてすぐにわかるからです。

「結論ファースト」の話し方には「説明がわかり易い」というメリット
があるだけはありません。テンポ良く議論が弾みやすくなるという
メリットも生まれてきます。会議の場で発言者が結論から話し出せば、
参加者の面々は自分の考えとの違いがすぐに分かり、即座に反応し
やすくなります。「いや、私はこう思う。理由は…」「その提案には
賛成できない。理由は…」といった切り返しも活発に起こり、議論が
スムーズに弾みます。

外国人には日本人の話は長くてわかりづらいと言われることがあります。
その大きな理由の一つは「結論ファースト」でないからです。日本人は、
(言語的にも文化的にも)背景説明から入るのが好きな傾向があります。
時系列でまるで物語のような展開で説明する人も多いのではないで
しょうか。特に、文章ではなく「話し言葉」になった時ほど、“無意識に”
結論を最後に置いて話してしまう傾向があるのかもしれません。

いかがでしたでしょうか。
例えば、結論の理由として3つをあげるとして、切り口は一通りではなく、
いろいろ考えることができます。【例文】でいうならば、3C(自社、
競合、市場)や4P(商品、価格、プロモーション、流通)なんていうのも
切り口として考えることができそうです。3つの理由ともファクト、
すなわち《理由1:ファクト》《理由2:ファクト》《理由3:ファクト》
という方法もあるかと思います。しかしながら「NFL」を知っていると、
「数字」「ファクト」「ロジック」と理由の切り口の選択肢が【例文】
のように、幅広くなりますね。「NFL」をフレームワークの一つとして
知っておくとビジネスで役に立つ場面がありそうです。全米フット
ボールリーグ(National Football League)の「NFL」と同じなので、
覚えやすいですね。


◆ソース◆
=================================
『日本人が「世界で戦う」ために必要な話し方』(日本実業出版社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4534051026/
pp.80-89
=================================

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