※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、
 本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。

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┃ ┃ 『実践ビジネス英語講座』 メールマガジン      
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┃    グローバルリーダーへの道          2014/12/25 配信
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 「品格と知性を感じさせる洗練された大人の英語表現」と聞いて、どのよう
 な英語をみなさんはイメージするでしょうか。『洗練された大人の英語表現』
 (ナツメ社)によると、以下の2点だと言います。

 (A)聞き手が知りたくない情報はさりげなく、聞き手が知りたい情報は
    しっかり伝えるような英語
 (B)聞き手に違和感を与えないような、自然な言葉選びが行き届いた英語

 洗練された英語表現の中から、今号のメルマガでは“単語の選択の仕方”に
 ついて解説します。状況に応じて、ニュアンスの異なる単語を選びとって使
 い分けることにより、洗練された言葉使いをしているということを相手に対
 して印象付けるコツを二つ紹介しましょう。

 ■ネガティブな情報をニュートラルな印象に変える

 相手側が原因で問題が起きたと仮定します。その問題について相手側と議論を
 しなければならない状況は避けられないでしょう。その「問題」をどのような
 英語で表現すれば良いでしょうか。いつも「Problem」を使えば良いのでしょう
 か?使う単語によって相手の心情がだいぶ変わるということを以下に示します。

 英語では「情報のニュアンス」と「情報の囲み方」の組み合わせで、ネガティブ
 からニュートラルまでの意味合いを表現します。
 
 例えば、「情報のニュアンス2通り(ProblemとIssue)」×「情報の囲み方3通り
 (YourとTheとOur)」で6通りの印象に変わります。

 情報のニュアンスとして文字通り「Problem」という単語を選択すると、起きて
 いることが「問題」というネガティブなニュアンスになります。
 「Issue」という単語を選択すると「課題」というニュートラルなニュアンスに
 変わります。もう1つは情報の囲み方です。「Your」で囲むか「The」で囲むか
 「Our」で囲むかによって印象が異なります。「Your」で囲むと“相手方に非が
 ある”という印象です。「The」で囲むと“相手側であろうが自分側であろうが
 どちら側に非があるかは問わない”という印象です。「Our」で囲むと“相手側
 と自分側の両者で取り組まなければならない”という印象に変わります。

 以上をまとめてみましょう。

 (1)Your problem
  起きていることの原因が明らかに非は相手側にあり、自分側には全く非がなく、
  相手側を責めている印象

 (2)Your issue
  相手側に非があることを前提としつつも、起きている事柄からはネガティブな
  ニュアンスが消え、ニュートラルにとらえている印象

 (3)The problem
  どちら側に非があるかということは問わないが、起きている事柄をネガティブ
  にとらえている印象

 (4)The issue
  どちら側に非があるかということは問わないし、起きている事柄に対して前向
  きに取り組むべき課題ととらえている印象

 (5)Our problem
  起きている事柄に対して両者で乗り越えなければならないという、ネガティブ
  にとらえている印象

 (6)Our issue
  起きている事柄は両者で取り組んでいくべき課題という印象

 洗練された英語を使えるようになるということは、様々な状況に応じて(1)~
 (6)のどの表現が適切なのかを決め、適切な単語を選んで使い分けることです。
 相手側の問題であることを明示したうえで反省するように働きかけたい場合には、
 最もきつい(1)Your problemという表現をあえて選ばなければならないことも
 あるでしょう。「責める側」と「責められる側」という対立構造を避けたいので
 あれば、(1)Your problemという表現を使わないのが無難です。ネガティブな
 ニュアンスを最も緩和したい時のニュートラルな表現は(4)The issueです。

 ■ ネガティブな情報をポジティブな印象に変える

 上記ではネガティブな情報をニュートラルな印象に変える方法を紹介しました。
 ニュートラルな言葉にはネガティブなニュアンスを緩和させる効果が確認できま
 した。しかしながら、あくまでニュートラルなままです。ポジティブな印象は醸
 し出せません。関係者の前向きな気持ちに火をつけ、さらに物事を前向きに突き
 動かしていこうと働きかけるようなパワーを持たせたいこともあるでしょう。
 そのような時に求められてくるのは、ネガティブな情報をニュートラルからさら
 にポジティブな印象へと変えるための表現選択のセンスです。

 例えば、社内において、商品の在庫不足について営業部門と生産部門が議論して
 解決策を探る場面を想定してみましょう。
 (A)と(B)のどちらのフレーズを選ぶかによって、そこから先の議論の進み
 具合が変わってくる可能性があります。

 “(A)ネガティブなニュアンス:製品Aの在庫不足の問題
  The stock shortage problem for product A

  (B)ポジティブなニュアンス:製品Aの予想外の需要
  The unexpected high demand for product A”

 (A)は上で解説した(3)The problemのパターンで、どちら側に非があるかと
 いうことは問うてはいませんが、“起きている事柄をネガティブにとらえている”
 という印象があります。そのため、営業部門は生産部門に対して、生産が需要に
 遅々として追いつかない現状を責める可能性があります。反対に、生産部門は、
 生業部門が見積もっていた販売計画の数字が実際の需要とかけ離れて小さかった
 ことを責める可能性があります。両方の部門が対立する構造ができてしまうと
 議論が生産部門と営業部門の責任のなすりつけ合いに終わる可能性があります。

 一方、(B)のようにポジティブな表現で議論を始めれば、生産部門と営業部門
 など関連部門が一丸になり、「予想以上の需要」というピンチをチャンスに変え
 て「よし、収益を大いに上げていこう!」という良い空気を社内に作り出すこと
 が可能になります。

 いかがでしたでしょうか。
 『洗練された大人の英語表現』の「はじめに」によると、著者には、英語で失敗
 した苦々しい思い出があるといいます。そうした失敗がきっかけで「相手への配
 慮ある英語」を身につけようというモチベーションが生まれたのだそうです。
 失敗を糧にして失敗から何かを学んで次の成長につなげていくという著者のよう
 な方法もありますが、例えそれが小さな失敗でも避けることができるに越したこ
 とはありません。書籍で学んでおける知識は前もって実践しておきたいものですね。

 来年も【今週のコラム】では、皆さんの英語学習に役立つ情報をお送りして参りま
 す。引き続き「グローバルリーダーへの道」メルマガを宜しくお願い致します!

 それでは皆さん、どうぞよいお年をお迎えください。


 ◆ソース◆
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 洗練された大人の英語表現
 http://www.amazon.co.jp/dp/4816356932/ref=cm_cr_pr_product_top
 pp.14-16
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