※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、
 本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。

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┃ ┃ 『実践ビジネス英語講座』 メールマガジン      
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┃    グローバルリーダーへの道          2015/07/30 配信
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 米国でフリーランスのジャーナリストとして20年以上のキャリアを積んでいる
 田村明子氏が執筆した『聞き上手の英会話 英語がニガテでもうまくいく』
 (KADOKAWA)から、今回は本メルマガ筆者が「それは知らなかった。けれど、知
 っておいたほうがいい」という豆知識をピックアップしてご紹介します。メル
 マガ筆者は正直なところ(2)~(4)の英語表現をいずれも知らなかったの
 ですが、みなさまはいかがでしょうか?「頑張ってください」「ここだけの話
 だけれど」「説明に理解が追いつかなくなってしまいました」というような、
 ジャーナリストが取材先との会話の中で使っている英語表現を今回は学んでみ
 たいと思います。

 (1)プライベートな場で名刺を渡すと相手はどう思うか?

 日本と欧米では名刺をやり取りするシーンが違うようだと田村氏は観察してい
 ます。日本では社会人同士が初めて顔を合わせて挨拶する時には、名刺を交換
 することが多いようです。プライベートなパーティなどの場でも、切らさない
 ようにあらかじめ名刺をたくさん用意して、名刺を配って回ったりすることが、
 本メルマガ読者のみなさまにもあるのではないでしょうか。

 一方、欧米で名刺は文字通り「ビジネス(専用)カード」です。ビジネスをした
 いと思う相手にのみ名刺を渡すのが原則だと言います。プライベートなパーテ
 ィなどの場で名刺を配って回ったりすると、その人の職種によっては、その場
 を利用して売り込みをしているであるとか、求職中あるいは仕事を欲しがって
 いると誤解を招きかねません。

 田村氏が実際に目にしたのは、以前にある(女性)日本人記者がプレスルームで、
 周りに座っていた海外メディアの記者たちに名刺を配って歩いていた光景でし
 た。日本人記者としては、挨拶代わりに軽い気持ちで名刺交換だったのでしょ
 う。名刺を交換することによってどんな海外メディアの人が取材しているのか
 知りたかったのかもしれません。あるいは自分は日本の○○の記者だぞという
 ことを誇示したかったのかもしれません。

 名刺を配られた海外メディアの記者の何人かがどのような印象を持ったかとい
 うと、そのあと、元々面識があった田村氏のところに行き、田村氏に聞いたと
 言います。「彼女は、私から何かして欲しいのかしら?」「仕事くれっていう
 こと?」。名刺を渡すことによって変な憶測を呼んでしまうことがあるという
 ことですね。


 (2)「頑張ってください」は英語でなんというか?

 知人が何かにチャレンジするとき、「頑張ってね。(応援していますよ)」とエ
 ールを送りたい時があります。例えば、以下のシチュエーションを見てみまし
 ょう。

 (a)今週末にマラソン大会に参加する知人が次のように言ったとします。
 I'm running in the New York Marathon in this week end.

 (b)今年、生徒会長に立候補しようとしている知人が次のように言ったとします。
 I'm thinking of running for class president this week.

 (c)低炭水化物ダイエットを始めたばかりの知人が、次のように言ったとします。
 I just started a low carb diet.

 (a)~(c)いずれの場合にも使えて、相手に対するサポートや「応援しますよ」
 という意思を表すのにぴったりな英語は“I'm rooting for you.”と言います。
 Rootは名詞だとご存知のように、植物などの「根」の部分を指します。動詞と
 して使う場合はroot for ~で「~を支持する」という意味になります。「根っ
 ことなったつもりであなたを支えますよ」というようなイメージでしょうか。


 (3)「ここだけの話だけれど」と前置きしたいとき、何と言うか?

 友人と話をしていて「ここだけの話だけれど」と前置きして、二人だけしか知
 らないことにしておきたい話をする状況がありますが、英語でもぴったりの表
 現があります。

 This is strictly between you and me. Please don't tell anybody.
 (これはあたなと私の間のことにしておいて。誰にも言わないでね)

 これがビジネス英語になると、以下のような表現になります。
 Please keep this confidential.
 (これは極秘事項として扱ってください)

 That is a confidential matter.
 (これは極秘事項です)

 このようなことをビジネスミーティングの席上で言われたら、守秘義務が発生
 します。守秘義務契約(NDA)を事前に締結していることが多いと思いますが、
 その守秘義務契約を明確に意識した内容になりますので、情報の取り扱いに注
 意が必要です。
 
 政治家などが取材記者に対して「これから話すけれども、報道はしないでね」
 という前置きしてから情報を提供する時、日本語で「オフレコ」と言いますが、
 英語でもそのまま、This is the off the record.と言います。

 (4)相手の言っていることがよくわからなくなったら英語で何と言うか?

 話の途中で相手の言っていることが良くわからなくなってしまったら、話の内
 容に自分の理解がついていけていない旨を正直に相手に伝えなければなりませ
 ん。会議でも説明会でも講義でも使えて、相手に失礼のない言い方をするため
 にはどのように英語で言えば良いでしょうか。この場合、一般的にはSorry, 
 you lost me. とかI’m sorry, you lost me. またはI’m afraid, you lost 
 me. と言いますが、この“SOS信号”に対して、相手からの問いかけは次のよう
 になります。

 OK. Where did I lose you?
 (わかりました。どのあたりからですか?)

 そうしたら、After what you said about~で、「ここまでは理解しました」と
 いうことを伝えます。

 After what you said about our schedule next year.
 (来年のスケジュールの話の後からです)

 この英語さえ覚えておけば、万一理解がついていけなくなっても、どうしようか
 まごつくことなく、その時点ですぐに話の流れを止めることができそうですね。

 いかがでしたでしょうか。(1)~(4)みなさまはご存知でしたでしょうか。
 (1)の名刺に関しては、日本と海外では感覚が違うのでしょう。みなさんも新
 入社員の時に名刺受け渡しのマナー研修を受けた記憶があるかと思います。名刺
 をもらうと名刺がその人の分身であるかのように丁寧に扱いますが、外国人の場
 合は比較的雑に扱うことがあるような気がします。日本では名刺を配るときも両
 手で恭しく差し出して相手に受け取ってもらいますが、外国人からはひょいと片
 手で券か何かを渡すのと同じ具合で渡されることも多いような気がします。英語
 表現だけでなく、こういったマナーの違いについても合わせて覚えておきたいで
 すね。


 ◆ソース◆
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 聞き上手の英会話 英語がニガテでもうまくいく (KADOKAWA)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4046011262
 pp.39、132、136-139、170‐171
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