※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、
 本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。

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┃ ┃ 『実践ビジネス英語講座』 メールマガジン      
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┃    グローバルリーダーへの道          2015/09/17 配信
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 「Strong Keiko (自分のファーストネームを入れてください)」とか「Little 
 tiger」と自分ことが同僚や上司や部下の間で噂されているとしたら、みなさん
 はどのように感じるでしょうか?

 『基本は誰も教えてくれない日本人のための世界のビジネスルール』(ディスカ
 ヴァー・トゥエンティワン)の著者である青木恵子氏は、米国ビジネス界におい
 ては「喜ぶべき話」だと同書の中で述べています。形容詞は「strong」でも何
 でも良いのですが、自分が一つのイメージに固定されることがいいことなのだ
 と言います。個人を強烈に印象付けるブランドを持つことによって、他人が一度
 聞いたら忘れずに認知してくれるようになるという点は、青木氏が言う通りです
 ね。「Strong Keiko」「Little tiger」は青木氏についているブランドです。

 青木氏はハーバードビジネススクールスクールの経営者向けプログラム(OPM:
 Owner/President Management Program)を日本人女性初で卒業、故ロッキー青
 木氏と結婚し、現在は世界展開する、鉄板焼きのエンターテインメントレスト
 ランチェーン「BENIHANA OF TOKYO」の後任CEOです。

 青木氏は米国にわたり、ビジネス界で上を目指すにあたり、(トップに君臨する)
 人たちとのつながりからビジネスのチャンスをもらったと述懐します。ニュー
 ヨークに来た時以来、米国ビジネス界でどのように人脈作りをしていったのか
 を著したのが同書です。“綺麗事”を書いた本はほかにもあるかと思いますが、
 同書の特徴は「ここまでやるのか」という本音が多く書かれている点です。
 上昇志向の強い人の考え方が分かります。今号はその一部をご紹介しましょう。

 「この人と仲良くなりたい」という標的とする人があらかじめ定まっている人
 とします。どうしたらお近づきになれるのでしょうか。青木氏の場合、例えば、
 聖路加国際病院名誉院長の日野原重明先生とお近づきになることができ親交を
 持ってることが同書の中に書かれています。実は、メルマガ筆者も日野原先生
 と握手をしたことがあります。日野原先生はキリスト教会で、定期的に説教を
 します。説教が終わると、並んだ人全員が、日野原先生と握手することができ
 るのです。メルマガ筆者の場合、ご挨拶して握手しておしまいでした。「英語
 力不足」という言い訳ができないだけに、人脈を作る力が自分に不足している
 ことを痛感させられます。

 会うことと人脈にできるかどうかは全く別の問題だと青木氏は言います。最初
 の出会いで自分に興味をひきつけ、印象付けることができなければ次はありま
 せん。そのためにできることは何でしょうか?青木氏は以下の(1)~(4)
 をあげます。

 (1)下調べをする
 チャンスが来たとき、その瞬間を逃さないためにも、事前の準備が必要となり
 ます。「どういうことに興味があるのか」「今どんな事業をしているのか」
 「趣味は何か」「好きな食べ物は何か」――。できるだけ調べて、その人のこ
 とを研究しておけば、実際に会った時、どんな話題が出ても、会話をうまく続
 けることができます。そして、「自分が詳しいです。自分に聞いてください」
 「自分が案内します」と自分をアピールして印象づけておきます。その時は背
 伸びをして後から調べます。

 (2)最初の数十秒で勝負する
 特にパーティは一発勝負です。一瞬で相手を魅了するには、一瞬のチャンスを
 生かし、相手に好感を持たれることが重要です。ただ名刺交換するだけでは誰
 も覚えてくれません。会話の端々から相手の興味を読み取り、会話を膨らませ
 て、相手の気持ちをぐっとつかみます。相手にとって“価値ある自分であるこ
 とを演出”することではじめてその人は自分に興味を持ってくれます。

 (3)ほめ上手・頼り上手になる
 人間はほめられたり頼られたりすると悪い気はしないものです。「あなたに憧
 れていました」「あなたにお会いできて本当に嬉しい」「これについて教えて
 ください。アドバイスをください」と言われてイヤな人はまずいません。自分
 が言われる立場だったら、自尊心をくすぐられて、いい印象が残りますよね。

 (4)定期的にコンタクトをとる
 例えば会った翌日に、次のような手紙やメールを出します。「Pleasure to meet 
 you.(あなたに会えて光栄でした)。ところで、○○にご興味があるとのことで
 したが、最近こういう話を聞きましたので、ご参考までに」。「あぁ、あの話
 をした人か」とさりげない自分の存在を思い出させる作戦です。相手の印象に
 残る情報を流すことで、自分の存在を記憶に焼き付けてもらうのが目的です。
 ただし、長文は避けます。用件だけをまとめた短い文章が好まれます。相手の
 メリットを考え、相手が欲しい情報をgive&giveすることです。億劫がらずに
 give&giveし続けると、信頼関係が深まり、これがいざという時に人脈に変わり
 ます。

 いかがでしたでしょうか。

 みなさんは(1)~(4)のどれを実行しているでしょうか?

 グローバルを舞台に「上昇志向が強い」「出世したい」と思うみなさんには特
 に同書を読むことをおすすめします。同書に書かれていることの幾つかを実行
 に移すかどうかは別にしても「出世する人はなぜ出世するのか」「成功する人
 はなぜ成功するのか」というビジネス界の裏側が分かってくるような感じがし
 ます。それとともに、負けたくないライバルと比較して自分に足りない点も見
 えてきます。みなさんは、これからどんな力を磨いていきたいと考えますか?


 ◆ソース◆
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 『基本は誰も教えてくれない日本人のための世界のビジネスルール』
 (ディスカヴァー・トゥエンティワン)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4799316133
 pp.13-16、27-30、100
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