※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

 本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。

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┃ ┃ 『実践ビジネス英語講座』 メールマガジン     
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┃    グローバルリーダーへの道          2017/01/12 配信
┃                   ★今年こそ本気でビジネス英語!★
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 今号のメルマガは、決算数字の英語プレゼンテーションについてです。決
 算数字のプレゼンテーションは、日本語でもある程度形式に沿ったパター
 ンで行われがちなのですが、実は英語でも同様の流れで進められます。そ
 して、説明する順番は、日本語でも英語でも同じです。『ビジネスパーソ
 ンのための英語発信力強化演習――通訳訓練法でプレゼンテーションを成
 功させる――』(理論社)から紹介します。これから会社で決算報告を控え
 ている方や英語の決算報告の読み込みにチャレンジしたい方など、ぜひチ
 ェックしてみてください。

 ◆決算数字の英語プレゼンテーションの仕方

 第1四半期決算の概要が以下の通りだったとします。(単位:百万円)
       売上高   営業利益   経常利益   純利益
 金額    287,400   22,100    15,300    1,210
 前年同月比  115%   125.6%    233%    ――

 決算数字の英語プレゼンテーションは以下のようにワンパターンに行えま
 す。

 I will present an outline of the first quarter result for our company.
 (当社の第1四半期決算の概要についてご説明いたします)

 In the first quarter of the fiscal year the company had sales of 
 \287.4 billion, which represents 15% growth over the same period 
 last year.
 (当社の今年度第1四半期の売上高は、2,874億円となり、前年同月比で
 15.0%の増加となりました。)

 In the area of profit, operating profits were \22.1 billion, a 
 growth of 25.6% over the same period last year, while current profits 
 were 15.3 billion, an increase of 133%.
 (利益に関しては、営業利益221億円、前年同月比25.6%増、経常利益は
 153億円で、年前同期比133%増となりました。)

 Net profit in the first quarter was \1.21 billion, an increase by 
 \2.24 billion over the same period last year and a change from 
 loss to profit.
 (第1四半期純利益は、12億1千万円、前年同期比22億4千万円増となり、
 赤字から黒字に転換しました。)

 ◆「increase to 1,000 units」と「increase by 1,000 units」の意味の
  違い

  同書によると、数字に関わる表現で、特に注意しておかなければならない
  のが、前置詞toとbyの使い方です。

 (1)The sales increase to 1,000 units.
 (2)The sales increase by 1,000 units.

 (1)は「売上が1,000台に増えた」で前置詞toに続く「1,000台」という
 数字は売上の総量を表しています。それに対して(2)は「売上が1,000
 台増えた」で前置詞byに続く「1,000台」は比較時点との差分を表してい
 ます。つまり、前置詞toは増減の結果の総量を表し、前置詞byは増減の変
 化量を表します。

 そのほか
 (3) If prices reduce by 5%, sales grow by 10%.
 (価格が5%下がれば、売上が10%伸びる)
 というような言い方で増減の変化量を表します。

 ◆桁の大きい数字やそれらの掛け算、割り算に慣れる

 売上高や売上数量など、桁の大きな数字はビジネス会話につきものですが、
 高い英語力を持っているのに、数字が苦手なために損をする人は少なくあ
 りません。例えば、取引額「USD twenty billion」と聞いた途端に日本円
 への換算値が頭に即座に浮かばず話が止まったり、通じなくなったりすれ
 ば、「おい、おい、大丈夫かいな」と取引相手として不安を与えてしまう
 かもしてないと同書は指摘します。なぜなら、日本語を知らない相手の多
 くは、英語(million, billion, trillion)と日本語(万、億、兆)で桁
 の単位の体系が違うことなど知りませんから、日本人が何にそんなに戸惑
 うようなことがあるのかを理解できません。数字の日本語と英語の変換は
 慣れが必要ですが、集中してトレーニングすれば、それほど難しいもので
 はないと同書は言います。ルールは非常に簡単なので、これを使いこなせ
 るようになるかどうかは練習次第というわけです。目で見るだけではなく、
 実際に声に出して練習するように同書はアドバイスしています。

 いかがでしたでしょうか。
 メルマガ筆者も桁の大きな数字の変換を間違えた経験があります。さらに
 間違えやすく苦手意識を持っているのが、桁の大きな数字(million, 
 billion, trillion)同士の掛け算、割り算です。メルマガ筆者が行って
 いるのはそれらをいったん「10のA乗」と「10のB乗」の計算に置き換え、
 「掛け算の時はA+B」、「割り算の時はA-B」を頭の中で計算してその結
 果をmillion, billion, trillionに戻す方法なのですが、みなさんはどの
 ように間違えないように工夫していますか?


 ◆ソース◆
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 『ビジネスパーソンのための英語発信力強化演習
 ――通訳訓練法でプレゼンテーションを成功させる――』(理論社)
 https://www.amazon.co.jp/dp/4652201702
 pp.158‐168
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