※本メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

 本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。

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┃ ┃ 『実践ビジネス英語講座』 メールマガジン     
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┃    グローバルリーダーへの道          2017/06/29 配信
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 今号のメルマガは、一人でできる会話上達法“エア英会話”についてです。
 前号のメルマガで、インプット学習に偏り過ぎないよう、アウトプット学
 習にも力を入れなければ英会話が上達しにくい旨をお伝えしました。書籍
 『テキスト不要の英語勉強法』(KADOKAWA)の著者で、都立高校の英語教師
 の布村奈緒子氏が「英会話の上達に欠かせない」そして「日々実践してい
 る」というのが“エア英会話”です。だれかと英会話する「ふり」をする
 のが、布村氏が言うところの“エア英会話”なのですが、無理なくアウト
 プット学習する方法の一つとも言えるその方法を今号のメルマガで紹介し
 たいと思います。

 高校生に英会話を教える方法として、布村氏は4人が1組になってディス
 カッションする「4ロールズ(roles)英会話」を提唱しています。一人ひと
 りに4つの役割(roles)「ディスカッションリーダー」「スピーカー」「リ
 スナー」「リアクションメーカー」を割り当てるのですが、一人だけで行
 う “エア英会話”にも「4roles英会話」の考え方を取り入れているとこ
 ろがミソです。 “エア英会話”と言っても、抽象的すぎてどんな内容を
 英語で話したら良いのかが漠然として分かりにくいのですが、例えば「リ
 アクションメーカー」ならその一つのroleに徹した簡単な英会話をするだ
 けなので、「できそう」な気分になります。

 ◆「4roles英会話」における各roleの役割

 4つのrolesについて簡単に紹介します。

 (1)ディスカッションリーダー
  会話の口火を切る役割です。(“エア英会話”では、会話のきっかけと
  なるこの役を各種のコンテンツに担ってもらいます)
 (2)スピーカー
  ディスカッションリーダーの発言に対して、意見を言ったり、「ディス
  カッションリーダーがこんなことを言っている」と言う具合に、説明し
  たりする役です。
 (3)リスナー
  スピーカーの発言を受け、確認したり、質問したりして、話題を具体的
  にして、深めたりする役です。
 (4)リアクションメーカー
  スピーカーの話に対して相槌を打ったり「Wow!(わぁ!)」「I see.(な
  るほど)」「I agree with you.(同感です)」「That's terrible!(それ
  はひどい!)」などとリアクションをして、相手が話を先に進めるよう
  に促す役です。


 ◆まずは「一人リアクション」

 “エア英会話”では、英文を読んだり、リスニングの素材を見聴きしなが
 ら、その内容にリアクションをしてみるという「一人リアクション」を行
 っていきます。これは、最も簡単にできて、会話には欠かせない「あいづ
 ち」を身につけることができる方法です。4roles英会話で言うところのリ
 アクションメーカーの役割です。

 具体的には「So beautiful!」「Looks delicious!」というようなリアク
 ションです。布村氏によると、リアクションを自分がすることによって、
 英語を読んだり、見聴きしたりしているときも、リアクション表現のバリ
 エーションにこれまでよりも意識が向かうようになると言います。「『感
 動した』って、こんな英語表現があるのだ、今度使ってみよう」という問
 題意識が高まって、より記憶に残りやすくなっていきます。気に入ったリ
 アクションは「マイフレーズブック」のようなものを作って、書き留めて
 おくことを布村氏は勧めています。


 ◆読んだり、見聴きしたことを「つまり、~ということ」と伝えてみる

 リアクションメーカーの役に慣れてきたら、次は話し手の役にもチャレン
 ジします。読んだこと、ニュースなどを見聴きことを、“エア英会話”で
 「こんなことがあったんだって」「こんなこと知ってた?」と誰かに伝え
 るつもりで話してみます。「4roles英会話」で言うところのスピーカーの
 役です。
 これはディスカッションリーダーから仕入れた情報を言葉で伝える練習で、
 読んでから、また見聴きし終えてから、文章を見ないで伝えるのがポイン
 トです。コツは正確に伝えようとするよりも「自分が知っている英語表現」
 を使うことです。読んだり、見聴きしたときには理解できた難しい英単語
 や英語表現も、いざ話そうとするときに思い出せないことがあります。そ
 の場合には、自分が使える簡単な英単語や言い回しに言い換えて話すこと
 で、英語を話すのがぐっと楽になると言います。

 いかがでしたでしょうか。
 “エア英会話”の「話し相手」ですが、どんどん読み上げられるテレビの
 ニュースや、会話のスピードが速いドラマへのリアクションは難しいので、
 間の多いゆったりしたドキュメンタリー番組、例えば、NHK WORLDの日本
 探訪番組などは英語字幕がついていることもあり、布村氏はおすすめして
 います。(◆ソース◆のURL参照)メルマガ筆者がよく見る英語コンテンツは
 経済ニュース番組(Bloombergライブニュース)なのですが、たまに「ほほう」
 とリアクションするぐらいで「英語ニュース番組を“話し相手”に英語で
 積極的におしゃべりする」という発想はありませんでした。もっと積極的
 に英語で「一人リアクション」すればそのままアウトプット学習になるわ
 けですね。それならば新しく時間を作らなくてもインプットと同時にアウ
 トプットもできるので、一石二鳥の英語勉強法ですね。(「英会話の練習
 場も時間もない」という言い訳も通用しなくなるわけですが…)。みなさ
 んは、どのような“話し相手”に対して「一人リアクション」しますか?


 ◆ソース◆
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 『テキスト不要の英語勉強法』(KADOKAWA)
 https://www.amazon.co.jp/dp/4046018089
 pp.88-90、139-144

 NHK WORLD
 https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/

 Bloombergライブニュース
 https://www.bloomberg.com/live/us
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