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今号のメルマガは「ビジネスシーンでつい使ってしまいがちな、失礼な表現」についてです。書籍『難しいことはわかりませんが、英語が話せる方法を教えてください!』(文響社)の「chapter5ペラペラビジネス編」から意外感がある表現をピックアップしてみたいと思います。「意外感がある」といっても、重箱の隅をつつくような話ではなく、「これだけは最低限知っておかなければいけない表現」だと同書の著者=BBT大学教授でPEGL講師のスティーブ・ソレイシィ氏は述べています。

(1)相手にアドバイスする時の表現:

《NG(使わない方が無難な)表現》
例えば「書類に目を通しておくべき」などと言いたい時、義務や提案を表す助動詞を動詞の前に置く表現を学校の英語では習いました(下記の1~5)。意外なことに、いずれの言い方も押し付けがましく聞こえて嫌な感じに受け取られかねず、ビジネスシーンではNG表現です。

1. You must~
2. You have to~
3. You had better~
4. You ought to~
5. You should~

義務の強さの度合いとしては、1から強い順に5まで上のような順番になっています。意外なのは「3. You had better~」で、学校の英語では「~したほうが良い」という日本語訳を習ったので「非常に弱い義務を表す表現」と思いがちですが、実際は「5.You should~」よりも強い義務を表す表現なので使わないほうが無難な表現です。

一番弱い「5. You should」であっても、義務を表す助動詞なのには変わりないので、状況によっては相手に「ムッ!」と思われてしまう可能性があり使わないほうが無難なのだそうです。では、実際のビジネスの場面ではどんな表現が好ましいのでしょうか。

《Good(失礼のない)表現》
You might want to~
(~したほうが良いかもしれません)

上のような表現があるのをご存知でしたでしょうか。メルマガ筆者は初めて知りました。直訳して考えると意味を取りにくい表現ですので、決まり文句として覚えた方が良さそうですね。

【例文】
You might want to read the document.
(書類に目を通したほうが良いかもしれません)

相手にアドバイスする時、言い方に気をつけなければいけないのはもちろんですが、相手が自分に対してアドバイスするとき「you might want to~」を使う可能性が大きいということも忘れてはなりません。言われた時には、「アドバイスをしてくれているのだ」ということにピンと来なければいけません。この表現を知らずに、言われていることを意図せずに無視したり受け流してしまうと、相手から「せっかくアドバイスしているのに、聞く耳を持たない失礼なヤツ」と思われてしまいかねません。それをきっかけにアドバイスをもらえなくなってしまうと困りますよね。

上は個人的なアドバイスをしたいときの表現なのですが、規則などで「~しないとダメです」と言いたい場合はどうでしょうか?以下の表現を見てみましょう。

《NG表現》
you have to~
you must~

《Good表現》
主語がyouではなくweならばいいですね。
we have to~

話し相手(you)に限定される規則の縛りによって「~しないとダメです」と言わなければならない場合もあります。weではなくyouを主語にする場合は動詞にneedを使ってyou need to~という文章にします。

(2)初対面の挨拶するときの表現:

Nice to meet you.
使ったことがないという人はいないくらい定番な言い方ですね。他の言い方で初対面の挨拶をメルマガ筆者はあまり使った経験がないのですが、it'sが文頭につくだけのちょっとした違いながら、次の言い方のほうが丁寧です。

It's nice to meet you.

さらに相手をたてるなら、次のようなもっと丁寧な言い方あります。

It's an honor to meet you.
(お会いできて光栄です)

また、電話やメールやその他のソーシャルネットワークだけのやりとりしかしていない人に初めて会うときには以下のような言い方ができます。

It's nice to finally meet you.
(ようやくお会いすることができましたね)

いかがでしたでしょうか。
You might want to~もIt's nice to meet you.も、こんなに簡単な丁寧な言い方があるということをメルマガ筆者は知りませんでした。学校英語の感覚でアウトプットしているとニュアンスがズレてしまっていることがあるのですね。みなさんはどのようにして学校英語の感覚のズレているところを修正していますか?


◆ソース◆
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『難しいことはわかりませんが、英語が話せる方法を教えてください!』(文響社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4905073995/
pp.249-255

簡単ワンポイント英会話:「~した方がよい」
http://onepoint.jugem.jp/?cid=8
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【記事提供元】実践ビジネス英語講座-PEGL[ペグル]-
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