メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。

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┃2018/03/01 号
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今号のメルマガは、姓の前につける英語Mrs.はなぜ「ミィスィス」
と発音するのか――など、英語にまつわる素朴な疑問とその答えを
『英語の謎 歴史でわかるコトバの疑問』(角川ソフィア文庫)から
二つ紹介します。

(1)素朴な疑問その1:Mrs.はなぜ「ミィスィス」と発音するのか?
Mr.は「ミスター」と発音します。しかしながらMrs.は「ミスターズ」
とは発音せずに[misiz][misis]と発音しますよね。英語の授業で
初めてMrs.を習ったときに「Mrs.をどのような理屈で[misiz]
[misis]と発音するのか?」と不思議に思ったことはありません
でしたでしょうか。
その疑問を解くためには、Mrs.の語源に遡る必要があります。

Mrs.は、既婚女性の姓の前につくことからわかるように、「女主人」
「主婦」を意味するmistressが語源でその省略形です。それならば、
Mrs.を「ミストレス」と発音すればいいだけの話に思えますが、
そうは発音しないところが不思議なところです。

同書によるとmistressは中世フランス語のmaistresseが14世紀に
外来語として入ってきて英語として定着しました。maistresseが
どのように変化してmistressになったかを説明しておきます。
Mr.の元になったmaistreも同じ説明になります。

maistresseもmaistreも姓の前につける形式的な語になると、弱く
発音するようになりました。その結果、mに続くaiはiに変わります。
15世紀の頃です。

16世紀にはmistress「ミストレス」、mister「ミスター」という
発音が定着しました。さらに省略は進み、17世紀にはmistressのtが
省略されて、最終的には「ミィスィス」と発音されるようになった
ということです。tが省略されたのは、口語で速く発音すると、
例えばroast beefやhalf past fiveのroastやpastのtがしばしば
発音されないのと同じことであると同書では説明しています。

mistressの省略形Mrs.はこのような経緯を経て、tが省略された形に
基づいて作られたというわけです。余談ですが、Mrs.は当初、
一般に上流階級の女性に対する尊称として姓の前につけられて
いましたが、だんだんと下層階級にも広がったということです。
日本でも「ミセス」という響きは“ハイソ”なイメージはありますね。

Mrs.は現在と同じく、既婚女性を示すことが多かったのですが、
17世紀から18世紀にかけて、Mrs.は未婚女性にも使われていました。
今だと未婚女性を示すのはMissですが、こちらもmistressの省略形と
いうことです。18世紀になると、Mrs.は既婚女性、Missは未婚女性と
はっきりと区別して使い分けるようになりました。


(2)素朴な疑問その2:today、yesterdayときて、tomorrowだけなぜ
“day”がつかないのか?
「今日」はtoday、「昨日」はyesterdayなのに、なぜ「明日」
だけは“day”がつかないのかというのが2番目の素朴な疑問です。

まず、todayについて説明しましょう。todayのtoは前置詞のtoで、
dayはtoの目的語です。toは時間を示す場合には、一般的に「~まで」
の意味を持ちます。todayではon this dayすなわち、特定の日=
「今日」を示します。

tomorrowのtoはtodayのtoと同じく、特定の日時を示す前置詞で、
morrowはtoの目的語となります。

morrowの1,000年前の形はmorgenでした。ドイツ語でmorgenは
「朝」です。英語でも「夜明け」「朝」の意味がありました。
併せてmorgenには「今日または特定の日の次の日」という意味も
あったということです。おそらく、「朝」が話題となるのが、
「翌日の朝」であることが多かったので「次の日の朝」=「明日」の
意味になったのだろうということです。

いかがでしたでしょうか。
みなさんは、中学時代から英語を勉強していて「不思議だな」と
ふと疑問に思ったことはないでしょうか?同書には英語にまつわる
素朴な疑問が79本と多数載っているので、もしかしたら、みなさんが
抱いている疑問が載っていて、解決してくれるかもしれません。


◆ソース◆
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『英語の謎 歴史でわかるコトバの疑問 』(角川ソフィア文庫)
https://www.amazon.co.jp/dp/4044003408 pp.81-82、188-189
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