メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

本講座の専属ライターにてお届けさせていただいております。

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┃週刊メールマガジン
┃「グローバルリーダーへの道」
┃2018/03/15 号
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今号のメルマガは、ノン・ネイティブが「シンプルな英語で
メッセージを伝える方法」についてです。英語コミュニケーションを
身につける勉強を皆さんは日々積み重ねているわけですが、
「なぜ必要なのか?」という本来の目的を改めて考えたことがあるで
しょうか。英語は「メッセージを伝える」ためにあります。
「カッコよく話したい」「恥をかきたくない」以上に「メッセージが
伝わる」ことが大切なのだと『世界で活躍する日本人エリートの
シンプル英語勉強法』(ダイヤモンド社)は述べています。

「メッセージを伝える」ためには、英語力以前に大切なことが以下の
ように4項目あると同書は言います。

1.大きな声で話す。
下手な英語でも聴こえなければ伝わりません。日本語のアクセントは
残っていても、聴こえるように堂々と自信を持って大きな声で話します。

2.「結論」と「根拠」を明示する。
伝えるべきメッセージの「結論」を明確にし、「結論」から述べる
ことが大切です。次に結論を支える根拠を明示します。結論と根拠の
流れがしっかりしている構成であれば、論理的なコミュニケーションが
できます。

3.論理構成が明確でストレート。
聴いていてスっと納得できる、シンプルだけれど説得力のある結論と
根拠を組み合わせると聴き手が理解しやすくなります。結論と根拠の
関係は、図示するとピラミッドの形をしており、頂上に結論が描かれ、
その結論を3つの根拠が支える「ピラミッド・ストラクチャー」と
言います。私たちが英語で意見を述べるときには、ピラミッド・
ストラクチャーで結論と根拠を組み立てることが大切です。また、
情報を伝えるときは、冒頭で要旨を伝えた後、詳細を述べます。

4.簡単な言葉を使う。
なるべく簡単な言葉を使います。こちらの発音に日本語アクセントが
残っていても、聴き手に聞き間違われるリスクが減ります。自分の
よく知っている単語を、自信をみなぎらせて使うようにしないと、
発言の説得力が薄れてしまいます。

◆具体例:スティーブ・ジョブズ氏のスピーチ
「シンプルに伝える英語」とは具体的にどのようなものでしょうか。
同書の中では一例として、スティーブ・ジョブズ氏によるスタン
フォード大学卒業式でのスピーチを著者は取り上げています(文末の
◆ソース◆に示したURL参照)。約15分のスピーチは、以下で示す
ようなシンプルなメッセージ、論理、表現で構成しています。

Today I want to tell you three stories from my life. That's it. 
No big deal. Just three stories.
(今日は、私の人生から3つの話をしたいと思います。ただそれだけです。
大げさなことではありません。わずか3つの話をするだけです)

The first story is about connecting the dots.
(最初の話は、点のつながりについてです)
(中略)

My second story is about love and loss.
(2つ目の話は、愛と喪失についてです)
(中略)

My third story is about death.
(3つ目の話は、死についてです)

まず、ジョブズ氏はスピーチの冒頭で、「(ジョブズ氏が得た)人生の
学びを3つ伝えることが本日の話の目的である」旨を聴衆(卒業生)に
向かって伝えます。明確な結論あるいは要旨を手短に伝えることが
大切です。わずか11のシンプルな英単語で表現しています。

本来なら、どのような「3つの学び」なのかを冒頭で伝えることが
結論の明確さを生み出しますが、ここではあえて、聴衆を話に引き込む
ために具体的な内容を伝えていないのだと同書の著者は述べます。
それでも、「本日の目的は、人生の学びを伝えることだ」という言葉から
始まることで、「ジョブズが人生から学んだことって何だろう?」と
いう聴衆の期待と問題意識が高まります。

同時に、スピーチが3部構成であることを伝えています。そして、
その後に続くスピーチの中で、論理構成を聴衆が理解するための助け
として、3部の冒頭に、「first(第1に)」「second(第2に)」
「third(第3に)」と目印になる言葉を加えています。これにより、
論理構成が一層わかりやすくなっています。

そこで使われている英単語は「connecting dots(点のつながり)」
「love and loss(愛と喪失)」「death(死)」という簡単なものです。

ジョブズのスピーチの特徴は、
1.結論が明確
2.論理構成がストレート
3.簡単な言葉を使っている
――ということです。

卒業式という晴れの場で、15分のスピーチを聴く側は、落ち着きを
なくしてじっとしていられないものです。だからこそ「シンプルに
伝える英語」が徹底されているとも言えるのでしょう。そして、
これらが、私たちノン・ネイティブスピーカーの目指すべきゴールだと
同書では述べています。

いかがでしたでしょうか。
同書を読んでメルマガ筆者がふと頭を横切ったのはトランプ米大統領
の英語です。「1. 結論が明確」と「3. 簡単な言葉を使っている」は
見事にあてはまっています。「2. 論理構成」は乱暴なところが
ありますが、「シンプルな英語でメッセージを伝える」方法には
違いないと納得した次第です。

みなさんは、「シンプルな英語でメッセージを伝える」ということに
心を配っていますか。どのようにシンプルな英語でメッセージを
伝えていますか。


◆ソース◆
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『世界で活躍する日本人エリートのシンプル英語勉強法』
(ダイヤモンド社)
https://www.amazon.co.jp/dp/B079LV136Z/
pp.186-191

スティーブ・ジョブズ氏によるスタンフォード
大学卒業式でのスピーチ(Youtube)
https://www.youtube.com/watch?v=VyzqHFdzBKg
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