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今号のメルマガは、英語変換術についてです。著書『論理的に話す
・書くための英語変換術』(三修社)から紹介します。これまで培って
きた英語力を土台にして、「変換」という新しい切り口で英語に
触れることで、単に「意味が伝わる」という情報伝達のレベルを越え、
きちんと「意図まで伝わる」英語で「書く力」と「話す力」に一層
磨きをかけるにはどのような方法論があるのかという話です。

◆言い換え(≒パラフレーズ)の目的

英語を使ったコミュニケーションで重要なポイントのひとつに
「パラフレーズ」というものがあります。「パラフレーズ」とは
「言い換えること、フレーズを変えること、他の言葉で表現する
こと、他の言葉に言い換えること、自分の言葉で表現すること――
を意味します。英語学習者にとって、パラフレーズする力が必要な
理由には以下の3つがあります。

(1)コミュニケーションの一助として
一つ目はコミュニケーションの一助となることです。ある説明を
したい時、こちらの意図が通じなければ、別の言葉で説明を加え
なければなりません。また、相手の発言を確認する際、そのままを
オウム返しに言っては、その話に興味がないのだと受け止められて
しまいかねません。上のような事情から、円滑なコミュニケーション
のために、自分や相手の発言を別の言い回しで表現する必要があります。
日本語では相手の反応を見ながら、自然に言い換えたりします。
英語でも同じことができるようになるには、それ用のトレーニングが
必要です。

(2)論理展開
英語で論理展開をうまくできる人は、頭の中で瞬時に「変換」を
行って発言しているのだと言います。分かりやすく効率的に自分の
意図を伝えることができますし、知性を示すことができます。

(3)資格試験対策
TOEIC、TOEFL、英検などの資格試験は、パラフレーズの要素に
あふれています。リスニングやリーディングでは、問題文に登場した
表現そのものは選択肢の中には出てきません。ほとんどの場合、
選択肢には別の表現で言い換えられたものが並んでいます。


◆英語変換の4パターン

具体的に、以下の簡単な例文を原文としたときの、「変換術」で使う
4パターンの言い換えのやり方を見てみましょう。

【原文】
Everyone is different.
(みんな違う)

みなさんでしたら、どのような変換文を思いつきますか?変換文を
一つと言わず、思いつく限り、挙げてみましょう。

《英語変換の4パターン》
(1)単語の変換
単語レベルでの変換は、ほぼ同義語として使える語のほか、解釈に
よって同じような意味になる語、その文においてのみ同じ役割を担う
語などを用い、原文から変換した文を作ります。同義語を見つける
には、英英辞典を活用することもおすすめです。
【変換文】
Every person is unique.

(1-1)Everyone → Every person
Everyoneが全体のグループとしてのみんなを示すのに対し、every 
personと言うと、個々人に注目した語になります。

(1-2)different → unique
Different(違う、異なる)が時にネガティブにとられえられるのに
対し、unique(独特な)は他と異なる点をポジティブにとらえた表現
になります。

(2)具体化変換・抽象化変換
原文にある表現を具体的に表現したり、反対に、より一般的な場面
にもあてはまる抽象的な言葉にしたりしながら変換するパターンです。
具体化する目的は、受け手とイメージの共有ができるようにすること、
また、そのトピックにあまり詳しくない人でも分かるようにする狙い
があります。反対に、抽象化は起こった事象に対して話し手の解釈を
加えることができます。

【変換文】
Everyone has his or her own ideas that may sometimes conflict
with others' ideas.
(みんな自分の考えを持っており、それは時に他人の考えと衝突するものだ)

(2-1)is different → has his or her own ideas
is different とはどういうことなのかを、具体的にhas his or her 
own ideas(自身の考えを持っている)と変換しています。own ideasの
あとに続くthat may sometimes conflict with others' ideasはown 
ideaの具体化変換にもなっています。

論理を展開するときには、抽象化と具体化を繰り返しながら、自分の
意図する方向へと読み手の意識を持っていく技術が必須だと同書では
述べています。

(3)主語の変換

【変換文】
No one is the same.
(誰ひとり同じではない)
原文ではeveryone「みんな」を主語にしていましたが、変換文では
no oneを主語にしており、強調の意味を込めています。主語に併せて
differentも反対の情報を示す語sameに変換すると、文としては同じ
意味になります。

(4)構文・イディオム変換
原文のエッセンスを伝えるため、異なる構文、イディオム、慣用句
などを用いて変換する方法です。
【変換文】
Every person marches to the beat of a different drum.
(すべての人は我が道を行く)

marches to the beat of a different drum.(異なるドラムの音で
行進する)が慣用句で、「人とは異なる考え方をする」という意味に
なっています。

いかがでしたでしょうか。
同書によると、大統領でも、俳優でも、科学者でも、スピーチや
文章を書く時には、この4つの変換を巧みに使いながら、メッセージを
投げかけているはずだと言います。どこでどのような変換を行っている
のかに気づき、真似ていくことで「変換力」が磨けるのだと同書では
述べています。

表現力を高めるためには、そのぶん単語力が必要ですし、それと同時に、
聞いている相手にイメージを頭に思い浮かべてもらえるような言い方を
してあげるセンスも必要になりそうですね。みなさんは、英語での変換
を意識していましたか?


◆ソース◆
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『論理的に話す・書くための英語変換術』(三修社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4384058748/
pp.2-3、8-12
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