メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

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今号のメルマガは、“写経”のすゝめについてです。
書籍『努力したぶんだけ魔法のように成果が出る英語勉強法』
(PHP研究所)から紹介します。

英語の音声を聴いて、自分が聴いた通りに文字に起こしてみる
トレーニング方法は「ディクテーション」と呼ばれます。メルマガ
読者の方の中にも、実際に試した経験のある方も多いかもしれません。
では、テキストを見ながら、書き写してみる「トランスクリプション」
というトレーニング法があるのをご存知ですか?テキストを見ながら
淡々と書き写すのが、お経を書き写す写経と似ているため、英語
学習者の間では“写経”という愛称で呼ばれているようです。同書では
写経の効用について、リスニングとライティングに効果があるとして
います。トレーニング法と効用について、順番に紹介します。


(1)リスニングのトレーニング法と効用

【トレーニング法】
英語資格試験の問題集などにはリスニング用のCDやダウンロードサイト
が付属しているとともに、本体の書籍に英文の全文テキストが掲載され
ています。この英文テキストを自分で書き写します。

【効用】
ディクテーションのトレーニングは効果が高いのですが、ディクテー
ションは音声を少しずつ聴いて、そのたびに音声を止めて書き写す
作業を行うために時間がかかります。英語音声の中で自分が「難しい」
と感じる部分に偏りがちです。簡単に聴き取れる英文は、そもそも、
ディクテーションの対象とはなりにくいのです。

ところが、“写経”では、自分が聴き取りやすいかどうかに関係なく、
テキストを最初から順番に書き写します。音声を聴いた時には「簡単」
だと判断してノーマークだった部分に、自分が実は聴き落としていた
音があったことにも確実に気づける効用があります。

同書に掲載されている具体例は以下のようなものです。
英文の1節で、以下のようなカタカナに近い音声が聞こえてきたとします。

「アイノゥ・ゼイ・トゥレイン・ニァ・ザ・パーク」

その音から

“I know they train near the park.”
(私は、彼らが公園の近くで訓練していることを知っています)

という英文だと理解し、「自分は完璧に聴き取れた」と感じたとします。

こんな簡単な英文なら、わざわざディクテーションをしようと思わない
かもしれません。この文だけディクテーションをスキップしてしまう
かもしれません。ですが、すべての英文を書き写す“写経”を行えば、
問題の箇所に到達した時に、そこで以下のような正しい英文を発見
するかもしれません。

“I know the trainer is Park.
(私は、指導者がパクさんであることを知っています)

このように、リエゾン(=音のつながり)が思い込みや錯覚を生み出す
ことは良くあります。早口の“yesterday”を聴き取ったつもりでも、
それは“Yes, today.”かもしれません。

完璧に聴き取れたつもりの音の中にも、このように自分の想定して
いなかった聴き間違いがあることは、実際によくあることです。
そうした「聴き取れたつもりの音も精査する」という意味において、
“写経”のトレーニングが効果的です。


(2)ライティングのトレーニング法と効用

【トレーニング法】
使う素材は、問題集でも洋書でも英文雑誌でもウェブサイトでも、
何でも構いません。冒頭から、あるいは目についたところでもいい
ので、それこそ写経するような気持ちでひたすら英文を書き写し
続けます。

【効用】
これによって、自分の関心のある表現だけに限らず、幅広い表現に
強制的に接することにより、見過ごしていた自分の弱点に気づくこと
もできます。読んだり聴いたりした時には完璧に理解できていた
つもりでも、自分で書き写すと、理解が曖昧な箇所を発見できること
も多いです。そのチェック機能としても、この“写経”が有効です。

【注意点】
注意すべき点は、「きちんと理解している英文を書き写す」ことです。
また、書き写しながら理解が曖昧なところに気づいたら、わかるまで
調べる」ことです。まったく意味不明な英文を書き写すことは苦痛
ですし、意味を理解していない英文を書き写しても、その文章を
使えるようにはなりません。

仕事でライティングが必要になってから練習しようと悠長に構えて
いると、いざ必要になった時には慌てることになります。たとえ
今すぐは必要なくとも、将来は英語を使って仕事の幅を広げたいと
いう読者のみなさんはお考えでしょうから、必要になる前から少し
ずつ書く練習をすることを同書では勧めています。

いかがでしたでしょうか。
メルマガ著者は“英文の写経”を行ったことはないのですが、
“日本語の写経”を行ったことがあります(手書きではなく、パソコン
に入力して書き写す作業です)。自身の経験から、読むだけでは
見過ごしていた、あるいは、気がつかなかったところに“写経”に
よって気がつくのは事実だと思いますので、英文の“写経”も
さっそく試してみるつもりです。
みなさんはトレーニングに写経を取り入れていますか?


◆ソース◆
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『努力したぶんだけ魔法のように成果が出る英語勉強法』
(PHP研究所)
https://www.amazon.co.jp/dp/4569825141
pp.54-57、116-118
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