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今号のメルマガは、「伝わる英語の発音を身に付けたい」とき、音読から始めてはいけないという話です。発音と聞くと、声に出したほうが効果的だと思ってしまいますが、はたしてどうしてなのでしょうか。その理由を、書籍『1日10分!楽して伝わるタニケイ式英語発音トレーニング』(プチ・レトル)から紹介します。

「伝わる英語の発音を身に付ける」という点を優先したいときには、音読から始めないようにと著者は忠告をします。音読は“自分なりの発音”で読み上げるものです。すでに正しい発音が身に着いている人ならばそれでもかまわないのですが、そうでない人は、“自分なりの発音”で読み上げることを繰り返すと、その“間違った発音”がどんどん定着してしまうことになります。

スタートは「音を聞く」ことです。ネイティブスピーカーはどう発音しているのかを聞き、その特徴をつかんで真似するところから始めてください。

◆発音力を上げると、リスニング力も上がる

よく、英語について「話せる音は聞き取れる」と言います。なぜ英語の発音が良くなると、リスニング力も上がるのでしょうか。

例えば、チョコレートは英語ではChocolate、発音をカタカナで表せば「チャックレッ」のような音です。そして、日本語では「チョコレート」と、ほとんど平坦に発音するか、「コレ」の部分がほんの少し高めの音になるぐらいです。一方、英語では最初の音節の「チャ」の部分にアクセントがあり、ここが一番高い音になります。

Chocolateの発音を「チョコレート」だと認識している人が、「チャックレッ」という音と聞いたときには、英語のChocolateとは結び付きません。なぜなら、その人の“頭の中の音の辞書”には、「チャックレッ」という音の単語が存在しないからです。

Chocolate=「チャックレッ」だというデータが頭の中の音の辞書に入って初めて、聞き取りもできるようになるのです。頭の中には、そうした“単語ごとの発音の辞書”だけでなく、音の特徴のデータベースのようなものが存在します。英語の音の特徴のデータベースが頭の中にないと、英語の音を聞いたときに、正確な分析ができません。

たとえば、英語の単語が2つ以上つながって違う音に聞こえるリンキングという現象があります。これも、頭の中にそのデータが蓄積されていくと、「イナルーム」のように聞こえたら「in a room」のことだ、「カロフ」と聞こえたら「cut off」のことだ――とわかるようになってきます。

発音力を上げるとリスニング力アップにつながると言われるのはこうした理由からです。下記のような仕組みです。

「自分で発音する→脳に音のデータベースができる→聞き取れる」

リスニング力を上げたいと思っているなら、自分で発音できるようになることが最も手っ取り早い方法なのだと同書では述べられています。伝わる発音で話せるようになりたい読者だけでなく、リスニング力を上げたいと思っている読者の人に対しても、正しい発音トレーニングを同書ではすすめています。

同書によると、悪い学習サイクルは下記の通りです。

「自己流発音→伝わらない英語のまま→リスニング力も上がらない」

逆に、同書が提唱する良い学習サイクルは以下の通りです。

「音を聞く→真似する→違いを発見→修正する→発音を定着するために繰り返す」

いかがでしたでしょうか。 今回ご紹介した内容は、PEGL「ビジネス即戦力トレーニングコースA」の1ヶ月目にBBT麹町校舎で行っている「学習法セミナー」の中でも具体的なワークショップとして実施しています。前回実施時は、実際に「聞き取れた!話せた!」という驚きとともに「自分もできるかも」という自信も持ち帰っていただけたようで、受講生の方々の喜びの表情もたくさん伺うことが出来ました。

みなさんは、良いサイクルで、英語の発音とリスニング力を上げていますか?


◆ソース◆
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『1日10分!楽して伝わるタニケイ式英語発音トレーニング』
(プチ・レトル)
https://www.amazon.co.jp/dp/4907278683
pp.32‐34、120
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