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今号のコラムは、外国人を交えて会議をするとき、日本人同士が日本語でコミュニケーションする「ローカル・モード」から、さまざまな国の人が英語でコミュニケーションするための、「グローバル・モード」に切り替えなければならないという話です。書籍『グローバル・モード』(ダイヤモンド社)から紹介します。

◆「違う意見」を歓迎するモードが「グローバル・モード」

私たち日本人は、皆と違う意見を述べにくい、同調圧力の高い社会に育っていると言われています。一人だけ反対意見を言うと眉をひそめられたり、人と違うことをすれば叩かれたり――そのような空気を感じて押し黙ってしまった経験はないでしょうか?

例えば、会議で部長以下全員が「A案でしょうね」と収束しつつあるときに「やはりB案でもいいのでは」とは言いづらいでしょう。しかし、「グローバル・モード」はB案どころかC案、D案、さらには「そもそも止めてもいいのではないか?」などの意見がバンバン飛び交い、互いの意見を尊重しつつ解決策を見つけていきます。

これは私たち日本人が慣れ親しんだ「空気を読んで、角が立たないように振る舞う」のとは真逆の世界です。

◆「察し合う」モードはローカル・モード

つまり上記のことを踏まえると、単に言語だけを日本語から英語に置き換えただけでは、実際のグローバルな現場において「コミュニケーション自体が通用しない」という現実に直面します。たとえば、英語で議論している途中で、相手の意見が「自分とは違うな」と思ったとします。そんなとき、グローバル・モードに切り替えることを意識しないと、

「I disagree with you.」
(私は同意できません)

と言い切ってしまいがちです。

学校の英語の試験では正解ですが、グローバル・ビジネスの現場では具合が悪い表現です。

というのも、「I disagree with you.」は、相手の意見を直接否定し、対立構造を生み出しかねない表現だからです。それをはっきりと強い口調で言ってしまうと、相手に対する否定感がとてつもなく大きなものになります。

「主張をぶつけあうのが海外の流儀」というのは、表層的な理解にすぎません。オープンに意見を言い合うのは確かですが、だからと言って、相手を否定することとは別問題なのです。

グローバル・モードでは、「自分の意見と違う」と相手の意見を直接的に否定するのではなく、

「I have a different opinion.」
(違う意見があります)

と切り出します。各々の意見に直接優劣をつけることなく、中立的な立場を保ちながら新たな意見を議論の場に投げかける形をとります。優れたビジネスパーソンは相手の「違う」意見を立てつつ、相手の感情を傷つけないように、「これでもか」というぐらい相手に配慮して意見を言い合います。「こちらは英語もままならないのだから、私の下手な英語から私の言いたいことを察して」という甘い考えに頼るコミュニケーション様式は外国人には通用しません。グローバル・モードでは、相手に意図をきちんと届けるのは話し手側の責任です。きちんと説明しない人のほうが不親切であり、「話下手」、「気配りが足りない」として、信頼を失う事態が現実に起きているのだと同書の著者は述べています。

いかがでしたでしょうか。
日本人は「空気を読むのが得意」と言われていますが、私たち日本人が得意とするのは、あくまで“日本ローカルの空気”であって、「空気を読むのは得意」と過信すると気がつかないうちに地雷を踏みかねません。みなさんはこの2つのモードの使い分けを日頃から意識していますか?

◆ソース◆
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『グローバル・モード』(ダイヤモンド社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4478108897
pp.3-7
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【記事提供元】実践ビジネス英語講座-PEGL[ペグル]-
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