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今号のコラムは、「バイリンガル」という言語スキルにとどまらず「バイカルチャー」になることはもっと重要という話です。書籍『バイカルチャーと日本人: 世界が求めるグローバル人材への道』(Amazon Services International, Inc.)から紹介します。

日本人が「グローバル人材」になるにはコミュニケーション力が必要と言われていますが、その土台を担うスキルといえば、国際公用語ともいえる「英語力」です。では、日本人が英語でのコミュニケーション力を高めるには何が必要なのでしょうか。その答えとして、「バイリンガル」という言語スキルだけでなく「バイカルチャー」になることはもっと重要だというのが同書の結論です。同書が定義する「バイカルチャー」は「二つの異なる社会文化的な要素を理解し、それぞれの場面に臨機応変に対応できることです。すなわち、社会文化に含まれるコミュニケーションのルールへの「対応力」であり、複数の視座を身につけることが重要になります。

「バイリンガル度」がさほど高くなくても、「バイカルチャー度」が高い日本人を見かけます。英語力はそれほど変わらないのに、自分よりも上手にコミュニケーションが取れている-――そんな方をみなさんも見たことはありませんか。自分と同様に、文法がおかしいところが散見されたり、発音がカタカナであったり、しかも語彙の数も決して多いわけではないのに、この人たちは外国人の同僚たちとのやり取りにおけるノリが良いのです。外国人が普段口にする冗談や会話とぴったり呼吸が合っていて、どういう場面でどういうことを言えばいいのかという感覚が身についています。それによって外国人たちは安心でき、普段の自国人と一緒にいるのに近い調子でコミュニケーションを取っているのです。

これらの日本人たちは、社会文化的に相手に「歩み寄る」ことで上手にコミュニケーションを取っているように見えます。米国人や英国人など話している相手の国の人になりきろうとしているわけではなく、あくまでノリを合わせることで上手にコミュニケーションを取っているのです。

こういう人たちは、コミュニケーションを取る相手と文化的な共通項を見つけ出したり、身につけることが上手い傾向があります。

人それぞれに特技や専門知識、あるいは仕事力を備えていることを前提にして、バイカルチャー度が高いと仕事やアカデミックな領域において世界が大きく広がります。バイカルチャーは既存の能力に上乗せしたときに、「強力な付加価値」になると同書では述べています。世界で活躍できる日本人であっても、日本国内で活躍する日本人であっても、持ち前の能力に加えて「バイカルチャー度」が備わっている人のほうが比較的優位に立てるということです。

いかがでしたでしょうか。
幼児から大学受験、あるいは社会人になってからも英語を勉強して「バイリンガル」に少しでも近づくべく時間と労力とお金を私たちは費やしています。「バイカルチャー度」も同時並行で高めることができる英語を身につけることができているのなら良いですが、「バイカルチャー度」の養成を犠牲にしているとしたら具合の悪いことなのですね。みなさんは「バイカルチャー度」を上げるために、何を学びたいと思いますか?

◆ソース◆
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『バイカルチャーと日本人: 世界が求めるグローバル人材への道』
(Amazon Services International, Inc.)
https://www.amazon.co.jp/dp/B00WRD8N0W
第2章「バイカルチャー」とは何か
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『同時通訳者が教える英語雑談の全技術』(KADOKAWA)
https://www.amazon.co.jp/dp/4046015330
pp.3‐5、24‐25、222-223

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https://pegl.ohmae.ac.jp/course/smalltalk/
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【記事提供元】実践ビジネス英語講座-PEGL[ペグル]-
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