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今号のコラムは、英単語の本来の意味と、日本語の使用法がずれている例のご紹介です。例えばcomplexという英単語ですが、日本語の「コンプレックス」というと「劣等感」という意味で使うことが多いものの、英語の「complex」には「劣等感」という意味はないという話です。complexは「複合の」「複雑な」という意味なのは、読者のみなさんもご存じの通りです。書籍『世界一わかりやすい英単語の授業』(KADOKAWA)から紹介します。

(1)complexの正しい意味

例えばショッピングモールなどに併設されている「シネコン=シネマコンプレックス(cinema complex)」とは「ひとつの建物の中にいくつもの映画館がある(複合している)施設」という意味で、これがcomplex本来の正しい使い方です。

それでは、なぜ日本語ではcomplexを「劣等感」と言う本来の英語とは違う意味を持つようになってしまったのでしょうか。complexと「劣等感」は全く関係がないのでしょうか。また、「劣等感」を英語では正しくは何というのでしょうか。

実は、complexには心理学の用語で「観念複合体(無意識に抱えるいろいろな気持ちの集まり)」という意味があり、実際に「劣等感(inferiority complex)」という言い方が英語ではあるのです。この「劣等感(inferiority complex)」のcomplexが日本では切り取られて独り歩きしてしまった結果が「complex=劣等感」という誤用につながったのではないだろうかと同書では推理しています。

(2)薬用リップスティックを英語では何と言うか

もう一つ、complexのように誤用されている英単語を紹介します。冬場に、唇が乾燥して荒れてしまうのを防ぐため、薬用リップスティックを塗る読者の方も多いのではないかと思います。この薬用リップスティックを英語で何と言うでしょうか。実は英語では「chap stick」と言う別の英単語が使われています。lipstickは英語だと、ご存知の通り、口紅という意味です。英語では薬用リップスティックのことをlipstickとは呼びません。日本ではロート製薬が販売する「メンソレータム薬用リップスティック」の商品名が代名詞のように定着しているために起きている現象なのですね。

いかがでしたでしょうか。
上記の「complex=劣等感」や「薬用リップスティック」の例のように、英語が誤用されている例をみなさんは思い当たりますか。

◆ソース◆
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(1)『世界一わかりやすい英単語の授業』(KADOKAWA)
https://www.amazon.co.jp/dp/4046025646
p.90

(2)日本人が必ず間違える英語20選!その言葉、ネイティブは不快かも?
https://eikaiwa-highway.com/common-mistakes/
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【記事提供元】実践ビジネス英語講座-PEGL[ペグル]-
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