■ 英語学習に役立つコラム

【Vol.355】明日から使える英文Eメールの引用テクニック

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今号のメルマガは、英文メールで、相手の文章を引用して質問する
方法についてです。書籍『ビジネス英語は1行だけで書ける!話せる!
8割通じる!』(すばる舎)から紹介します。

メールをもらったとき、メールの記述の一部分をピンポイントで
質問することがあります。さらに、そのような質問メールに回答する
ことがあります。しかしながら、このやり取りの中でなぜか質問が
噛み合わず、正対した答えが相手から返ってこない経験をしたことは
ないでしょうか。

相手からのメールを受け取り、質問する際には、相手の文章をそのまま
引用することにより、ポイントを絞った質問をすることができます。
質問メールを受け取った側も質問に答えるポイントが明確になるので、
自分の説明が不足していたことによる質問なのか、それとも、より
深く理解したいための質問なのかを認識することが容易になります。

その意味で、質問する際には、必ず、以下のことを明記してから、
それぞれの質問をすることを同書では勧めています。

(1)単語や表現がわからない
(2)意図がわからない
(3)もっと多くの情報を欲しい

相手の文章を引用する場合、長いメール文だと、どこから引用した文
なのかがわからなくなる場合もあるので、メール内に項目やサブ
タイトルがついている場合、そのタイトルをそのまま引用してから、
質問したい部分の文章を引用します。その際、引用した箇所が明確に
なるように、各行の先頭に>などの記号をつけます。

メーラーの返信メールを設定したときに自動的につく記号>ではなく、
メールの発信者のイニシャルなどを先頭につけ、誰が発言したのかを
識別しやすいように工夫する人もいます。

以下のメールはJamesとマサのメールのやりとりで、Jamesが送った
メールに対してマサが質問し、それに対してJamesが回答した結果の
メールです。

(1)> 一番最初のJamesからのメールでの記述
(2)→ マサが質問
(3)(James): Jamesが回答

Jamesのメールとマサのメールを色分けするという方法もあるかとは
思いますが、色は使わないという前提で、>と→と(James)で書き手を
識別しています。

【メールの引用の例】
(メールの前半を省略)
Q1.
1) At the beginning of your email:
(メール冒頭の記述について)
> XYZ Limited requests us to provide a supervisor, engineers 
and working staff for their project.
(XYZ社は、当社に現場監督、技術者と作業員を同プロジェクト向けに
派遣してほしいとのことです。)
→ Are there other competitors for this project?
(本プロジェクトの競合相手はいますか?)
(James)We don't have information.
(情報はありません)

Q2.
2) In the requested item:
(要求項目の記述について)
> 1)Super visor:1 person for 5days
(現場監督、1人×5日)

> 2)Electric engineer: 2 persons for 2days
(電気技術者、2人×2日)
> 3)Working staff:5 persons for 5days
(作業員、5人×5日)
→ Do you have a detailed project schedule which describes the 
roles and responsibilities of the staff?
(要望のあるスタッフ全員に対し、役割分担が書かれた詳細なプロ
ジェクトスケジュールはお持ちですか。)
(James): Yes. I received working instructions for each engineer, 
but there is no master project schedule.
(はい。各技術者に対する作業指示書は受領済ですが、マスター
スケジュールはありません)

Q3.
3) In the background information:
(背景情報の記述について)

> -Requested company: XYZ Limited
(要求元)
→ Where is this XYZ Limited located?
(XYZ社の所在地はどこですか?)
(James): XYZ Limited is in Japan and their design office is in 
Kuala Lumpur.
(XYZ社は日本にありますが、設計事務所はクアラルンプールにあります)

→ Who is the decision maker?
(意思決定者は誰ですか?)
(James): Decision will be made by XYZ limited in Japan.
(意思決定は日本のXYZ社においてなされます)

(メールの後半を省略)


いかがでしたでしょうか。
「相手からメールの中から、ピンポイントでこの箇所について質問
したい」とき、日本語と英語の場合で、使い分けている方もいらっ
しゃるかもしれません。今回ご紹介したものはその一例ですが、
メルマガ筆者は質問したい箇所に色で網かけして、どこについて
なのかを特定するようにしています。また、複数の質問がある場合
には【1】【2】【3】などと連番で番号をつけるようにしています。
みなさんはどのような工夫をしていますか。


◆ソース◆
================================
『ビジネス英語は1行だけで書ける!話せる!8割通じる!』(すばる舎)
https://https://www.amazon.co.jp/dp/4799107682
pp.178-189
================================

【Vol.354】見たら戸惑う?新しい英単語の出現に備えよう

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今号のメルマガは、二つの単語の最初と最後を取り出して、それら
を一つの単語にしたもの、つまり、混成語についてです。書籍
『謎解きの英文法 形容詞』(くろしお出版)のコラムから紹介します。

みなさんに質問します。次の単語は何と何が合わさってできたもの
でしょうか。

(1)smog
(2)flush
(3)spork
(4)blook
(5)fantabulous
(6)ginormous
(7)humongous
(8)bridezilla
(9)Bregret

正解は以下の通りです。

(1)smoke(煙)+fog(霧) ⇒ smog(スモッグ)

(2)flash(光をパッと発する)+gush(水などを大量に噴出させる) 
⇒ flush(水などで洗い流す)
例えば、トイレの水を流すときに、flushと言いますね。

(3)spoon(スプーン)+fork(フォーク) 
⇒ spork(先割れスプーン)

(4)blog(ブログ)+book(本) 
⇒ blook(ブログの内容を本として出版したもの)

(5)fantastic(すばらしい)+fabulous(とてもすばらしい) 
⇒ fantabulous(まったく素晴らしい、最高の)

(6)gigantic(巨大な)+enormous(巨大な) 
⇒ ginormous(とてつもなく大きい/多い)

(7)huge(巨大な)+monstrous(途方もない)+tremendous(巨大な) 
⇒ humongous(巨大な 途方もなく大きい)
上にあげた三つの単語からできていると考えられますが、hugeの
hu-とmonstrousのmon-が合わさってhumon-となり、それにhugeの
gがついてhumong-、そしてtremendousの-ousがついてhumongousと
なる、特殊な合成過程を経ていると同書では記述しています。

(8)bride(花嫁)+Godzilla(ゴジラ) 
⇒ bridezilla(結婚式の準備で横柄に我を通そうとする女性)
米国のTVで2004年から2013年まで放映された「Bridezilla」という
番組タイトルが由来です。普通の女性が、結婚式の具体的な計画が
始まった段階で、夢の結婚式を最高のものにするため、我を通し、
鬼のようになって結婚式の準備をするという内容とのことです。
「ジーニアス英和辞典」には、bridezillaが見出し語として登録
されています。

(9)Brexit(英国のEU離脱)+regret(後悔) 
⇒ Bregret(英国EU離脱への後悔)
英国で2016年6月23日に、欧州連合(EU)から離脱することの是非を
問う国民投票が行われ、離脱への賛成が過半数となりましたが、
「離脱」へ投票したことを後悔する人たちが現れ、Brexitとregretを
組み合わせてできました。Brexitと同じ意味を表す混成語に、
regret(後悔)とexit(離脱)を組み合わせたRegrexit(リグレジット)と
いうのもあるということです。

日本語では「混成語」と呼ぶようですが、英語では「かばん語」
(portmanteau word)というようです。なぜ「かばん」なのかというと、
由来は「鏡の国のアリス」にあります。2つの単語(の意味)が1つの
単語に詰め込まれていて、それはまるでportmanteau(両開き旅行
かばん)のようだ――という箇所がでてきます。portmanteauとは、
映画「タイタニック」に出てくるような、当時の船旅などに使う
大きな旅行かばんです。

「開かれた旅行かばんの両側に2つの語が別々に詰め込まれて1つに
なった語」という意味で「かばん語」と呼ばれているわけですね。

いかがでしたでしょうか。
かなり以前のことですが、メルマガ筆者が在籍していた(編集)職場で、
ある日突然、「Mook」(magazineとbookの混成語)という単語が流行り、
定義も定まらないまま、頻繁に使われるようになりました。Mookの
具体的なイメージや、本と雑誌と比べてコンセプトの長所がピンと
来ず、戸惑った経験があります。「『Mook』って何ですか?」と
誰に聞くのも自分が時代に取り残された頭の硬い人間のような気が
して憚られましたし、仕事でMookからは距離を置くようにしていました。

みなさんは、聞き慣れない混成語の突然の登場に困惑した経験は
ありませんが?


◆ソース◆
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『謎解きの英文法 形容詞』(くろしお出版)
https://www.amazon.co.jp/dp/4874247768
pp.141-148
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【Vol.353】あなどれない「決定詞」の使い方

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みなさんは「決定詞」という言葉を英文法で学んだことがあるで
しょうか?冠詞(a/an, the)や人称代名詞の所有格(myなど)、
指示詞(this, that, these, those)など、名詞を修飾する働きを
する言葉を総称して決定詞と呼ぶようです。

今号のメルマガは、名詞の前に複数の決定詞が連なる場合の語順に
ついてご紹介します。たとえば、「10人のその社員全員」と述べる
とき、名詞employees(社員)の前に連なる決定詞ten(10人の)、all
(全員の)、the(その)をどの順番で並べるかという問題が発生します
が、ネイティブスピーカーは迷うことなく、
All the ten employees
――の順番に並べます。これは前に来る決定詞、後ろに来る決定詞は
決まっているからということなのですが、詳しくは書籍『ネイティブ
の発想で学ぶ英語の決定詞』(研究社)から紹介します。

複数の決定詞が名詞の前に連なる場合、名詞の前に連なる順番によって、
決定詞は以下の3つに分類することができます。

(1)前置決定詞
All(すべての)
Both(両方の)
Half(半分の)
Twice[double](2倍の)
Three times[triple](3倍の)
――などの倍数詞
What(何という)
Such(そのように、非常に)


(2)中央決定詞
a/an,the (冠詞)
some/any(いくつかの、いくらかの)
no(1つ/1人の~もない)
this(この)
that(あの)
these(これらの)
those(あれらの)
enough(十分な)
each(それぞれの)
every(どの~も)
either(どちらかの)
neither(どちらの~も…ない)
my(私の)
our(私たちの)
your(あなたの/あなたたちの)
his(彼の)
her(彼女の)
its(それの)
their(彼らの、それらの)
another(もう1つ/1人の)
several(数個の、数人の)

(3)後置決定詞
Other(別の)
Many(多数の、たくさんの)
Much(多量の、たくさんの)
A few(少数の、少しの)
Few(ほとんどない)
A little(少量の、少しの)
Little(ほとんどない)
One, two, threeなどの基数詞
First, second, thirdなどの序数詞

2つ以上の決定詞を名詞の前の連ねる場合は必ず、以下のような語順
になります。

(1)前置決定詞、(2)中央決定詞、(3)後置決定詞

(2)+(1)や、(3)+(2)+(1)の語順で名詞の前に連なる
ことはありません。

【例】
(2)+(1)《NG》 the all employees
(3)+(2)+(1)《NG》ten the all employees

(1)+(2)+(3)の語順で名詞の前に連なりますので、以下の
【例】のようになります。

【例】
(1) +(2)《GOOD》all the employees(その社員全員)
(1)+(2)+(3)《GOOD》all the ten employees(10人のその社員全員)

(1)前置決定詞は、同じ名詞に2つ以上連ねることができません。

例えば、
All both boys
と言うことはできません。
All boys
Both boys
――と表現します。

(2) 中央決定詞も、同じ名詞に2つ以上連ねることはできません。

例えば、
A my book
――と言うことはできません。「私の本の1冊」と言いたいときは、
One of my books
A book of mine
――と表現します。 

また、(1)+(2)+(3)であっても、意味的に矛盾する場合は、
2つ以上の決定詞を連ねることはできません。たとえば、数量を表す
(1)前置決定詞のallは、意味的に矛盾する数量を表す(2)中央
決定詞のsomeやeachと並べて、名詞の前に置くことはできません。


いかがでしたでしょうか。
学校時代の英語の試験で、並べ替えの問題が出題されていた記憶が
あります。メルマガ筆者は「前置決定詞」「中央決定詞」「後置
決定詞」という3つのカテゴリーが存在することを当時は知らな
かったので、“フィーリング”を頼りに並べ替え問題に対応して
いました。3つのカテゴリーの順番通りに必ず並ぶという決まりが
あるのだったら、最初から教えて欲しかったところです。

ビジネスシーンでは、Eメールや議事録などでよく使われるもの
ばかりですね。みなさんはこれまで、これらの順番を理解して
文章を組み立てていましたか?「ちょっと怪しい…」という方は、
ぜひ明日からこれらのルールを意識して書いてみてはいかがでしょうか。


◆ソース◆
================================
『ネイティブの発想で学ぶ英語の決定詞』(研究社)
https://www.amazon.co.jp/dp/432745284X
pp.4-7
================================

【Vol.352】ネイティブは○○なとき、何と言う?

メルマガバックナンバーのコラムは、大前研一が自らが執筆・発行しているものではなく、

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今号のメルマガは、ビジネスシーンによく出てくるお決まりの英語
表現についてです。みなさんも英語を頭の中で組み立てる時、
「和文英訳(直訳)すぎて、変かもしれない」「ネイティブはこんな
とき、何と言うのだろう」と考えることはありませんか。そんな
お決まりのビジネス英語フレーズについて、書籍『勉強時間は取れ
ませんが誰にでもちゃんと伝わるビジネス英語を教えてください』
(アスコム)から紹介します。著者はデイビッド・セイン氏です。

◆売上を報告する。

(1) 売上のほうはどんな感じ?
How are sales doing?

そのほかにも以下のような言い方があります。
How is the new product selling?
How is (品名) selling?
sellには「(人を主体にして)~を売る」のほかに「(物自体が)売れる」
という意味があるので、上のような表現ができます。

sellを使わずに、doだけを使うこともあるようです。How's (品名)
 doing?と聞かれたら、聞き手が知りたがっているのは、「売上」だと
悟らないといけませんね。
How's the new product doing?
(新製品の売上はどう?)

日本語では売上が「右肩上がり」「横ばい」「右肩下がり」などと
言います。みなさんはどのように英語で表現しますか。英語も
お決まりの表現があるので、知っておくと便利ですね。
メルマガ筆者がまず頭に浮かんだのが、
Sales are going up.
Sales are going down.
というストレートな言い方ですが、同書では以下のような表現を
紹介しています。

(2)売上は順調です。
Sales are strong.
Strongがsalesを修飾すると「売れている」⇒「売り上げは順調」
という意味になります。

(3)売上は横ばいです。
Sales are flat.
flatには「横ばい」の意味があります。Sales are flat.のほか
Sales stay flat.で「売り上げが横ばいだ」という英語になります。

(4)去年から売り上げが鈍っています。
Sales have been sluggish since last year.
Sluggishは「ゆっくりした」という意味ですが、売上などの表現では
「低迷している」「不振な」という意味になります。

(5)売上は下向きです。
Sales are going south.
Go southの直訳は「南へ行く」ですが、「低下する」「暴落する」
「失敗する」の意味にもなります。

◆進捗を報告する。

(6)今のところ順調です。
Everything's going well so far.
「今のところ」はso farで表現できます。

(7)すべて予定通りです。
Everything's going according to schedule.

(8)予定よりも早く進んでいます。
We are ahead of schedule.

(9)予定よりも少し早く進んでいます。
We are a little ahead of schedule.

(10)予定よりもかなり早く進んでいます。
We are way ahead of schedule.

(11)遅れは取り戻しました。
We're back on schedule.
be back on scheduleで「スケジュールに戻った」つまり
「遅れていた」という状況が以前にあって、「遅れを取り戻した」
という意味になります。

◆データについて話す。

(12)前年度と今年度の実績の比較をお願いします。
Please compare the year-on-year performance.
「前年比」という言い方を日本語ではしますが、「前年比」に相当
する英語が「year-on-year」です。知っていると便利に使えそうですね。

(13)営業報告は、週ごとに分けて、もう少し詳しくお願いします。
Let's show the sales report in weeks with more details.
Let'sというと、上から目線ではなく丁寧な指示になります。「週ごと
の詳細」の「週ごと」はメルマガ筆者は「week-by-week」が頭に浮かび
ましたが、in weeks with more detailが最もスマートだということです。


いかがでしたでしょうか。
同書にはプレゼンや商談で使う専門用語も紹介されています。
メルマガ筆者が初めて知ったのは「薄利多売」。英語表現はsmall 
profits and quick returns(略してSPQR)というようです。日本語
ですと「多売」ですが、英語だとquick returnsなのですね。
みなさんが知っているお決まりのビジネス用語や英語表現には
どのようなものがありますか?


◆ソース◆
================================
『勉強時間は取れませんが誰にでもちゃんと伝わる
ビジネス英語を教えてください』(アスコム)
https://www.amazon.co.jp/dp/4776210169
pp.91,92,143,166
================================

【Vol.351】日本人上司が知らない、外国人の不満とホンネ

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今号のメルマガは、米国人の若い部下を持った時、全人格的な指導を
して良いものなのか?それともビジネスのスキルだけを指導するべき
なのかという話です。書籍『言い返さない日本人』(IBCパブリッシング)
から紹介します。

同書では、著者の山久瀬洋二氏が実際に企業をコンサルティングして
きた時に遭遇した事例ベースで記述されていますので、本メルマガも
その事例の一つをとりあげて紹介することにします。

以下のような順番で説明します。
【事例の概要】→【米国人部下の不満】→【日本人上司の反論】→
【山久瀬氏による分析】


◆テーマ
「個人のプライバシーの領域にどうして日本人の上司は首を突っ込んで
くるのか?」

【事例の概要】
日本人の上司は時々、訳の分からない注意をしてくる。私の仕事とは
直接関係のない、全くどうでも良いようなことで。そして、上司の
考え方を押し付けてくる。

【米国人部下の不満】
ある日、私の上司にあたる日本人が「君、整理整頓は仕事の基本。
きちんと机を片付けなさい」と注意してきた。

私の仕事の質と机の整理整頓とどんなつながりがあるというのだろうか。
私の机のことは私が決める。そんなことまでとやかく言われる筋合いはない。

上司は私の仕事の出来不出来にはあまりはっきりとした評価をして
くれない。むしろ、仕事の出来不出来とは全く関係のないそのような
個人のプライバシーの領域に絡んでくるので理不尽さを感じる。

正直なところ、こうした上司の対応にはうんざりする。やる気が失せるし、
これからも上司の下でやっていけるか不安である。

【日本人上司の反論】
我々の仕事はち密な気配りと、精密なケアがあってはじめて成り立つ。
だから、自分の机を整理整頓できない人に、どうしてしっかりとした
仕事ができるというのだろうか。

部下はまだ若い。上司が若い部下に対してそうした注意をするのは
当然のことでしょう。むしろ、若い部下に育ってもらいたいからこそ、
そのように注意したわけだから、そのようにひねくれて解釈されて
しまうと正直な気持ち、失望してしまう。「机を整理整頓しろ」と
いうのは上司からしたら“親心”なのだから、分かって欲しい。

【山久瀬氏による分析】
じっくりと時間をかけて若い部下を育てていこうとするスタンスを持つ
日本人と、ビジネスのスキルに限定したコミュニケーションを求める
米国人の意識面での対立が最も顕著に現れたケースです。

山久瀬氏が「知っておいて欲しい」と力説するのが、注意する内容の
取捨選択です。上記のような事例の場合、もし整理整頓ができて
いないがために仕事に支障があるのであれば、それを仕事の内容で
注意します。机の整理整頓の問題はあくまでも個人のプライバシーの
問題と位置づけます。そのうえで、例えば、上司自らの経験談のような
形で両者には因果関係がある旨を話すのであれば、問題はないかも
しれません。それなしに、部下に机の整理整頓を命令しても逆効果です。

米国人は自らの技能や仕事上の結果のみを基準として上司から評価を
求めます。仕事と直接関係ないような机の整理整頓の話をされても
米国人にはピンと来ないばかりか、「個人のプライバシーの領域に
ずかずかと入ってこられた」ことに対する憤りすら覚えるかもしれない
と言います。

部下の指導の仕方には日本と米国では大きな違いがあると山久瀬氏は
言います。日本では上司があたかも親のように若い部下の面倒を
見ようとするメンタリティがあります。人と人とが長い時間をかけて
知り合い、信頼関係の中で徒弟制度のような発想で部下を育てます。
米国では業務そのものに集中して、その技能の向上のみに焦点をあてて
部下を指導するのだと山久瀬氏は言います。

もうひとつ、隠された文化上の違いがあると同書の山久瀬氏は指摘
します。それは仕事において結果を重視する欧米の文化と、結果も
さることながら、プロセスにこだわる日本人との発想点の違いです。

米国人は「仕事の結果が良ければ、その手順や背景にある心の準備
などは、個々人が判断してやれば良い」と考えます。それに対して
日本人はともすれば結果に至る心構えや仕事上の手順にこだわるのです。

この違いは上司が部下に対して仕事の指導をするときに顕著に現れ
ます。シリコンバレーなどでは、高度な技術を駆使する仕事をして
いても、机の上は乱雑で、かつ方法論も独創的な人材は山ほどいます。
そうした独創性こそが、より良い仕事に繋がるという意識すらあります。

いかがでしたでしょうか。
メルマガ筆者は以前に古い体質の企業に在籍していたこともあり、
“全人格的な指導”を上司から受けてきた世代です。最近は、日本人
同士でも“全人格的な指導”は減って、米国流にビジネススキルの
指導に徹することが増えているかもしれませんが、みなさんの周り
ではいかがでしょうか。

みなさんは、部下として、日本的に全人格的な指導受けてきましたか。
それとも米国的にビジネスのスキルだけ指導を受けてきましたか。

また、上司として部下を教育する時、日本的に全人格的な指導をする
タイプですか?それとも米国的にビジネスのスキルだけを指導する
タイプですか?グローバルでチームを率いる環境にみなさんが置かれる
際には、「部下を指導する内容の取捨選択」に特に注意が必要かも
しれません。


◆ソース◆
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『言い返さない日本人』(IBCパブリッシング)
https://www.amazon.co.jp/dp/4794600275
pp.150-155
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