■ 英語学習に役立つコラム

【Vol.357】新元号“令和”を外国人に説明するには

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新しい元号が発表されました。みなさんも当日はさまざまな
ニュースを目にしたのではないかと思います。今号のメルマガでは、
「元号って何?」「どんな意味なの?」と外国人から質問を受けた
場合に対して、どのように説明するかについて考えてみます。
英字新聞『Japan Times』の2019年4月1日付け記事から紹介します。
想定問答集的にまとめてみました。

◆なぜ、新しい元号に変わるのか?
The new era will start on May 1, when Crown Prince Naruhito 
ascends to the Chrysanthemum Throne following the abdication 
of his father, Emperor Akihito, a day earlier.
(新しい年号が5月1日に始まります。そのとき、父親の明仁天皇が
退位した翌日、第一皇子の皇太子徳仁親王が天皇に即位します。)

The arrival of the Reiwa Era will in turn end the 30-year 
run of the Heisei ("achieving peace") Era, which began in 
Jan. 8, 1989.
(「令和」の年号が始まると、1989年1月8日に始まって以来30年間
続いた「平成」の時代が終わります。)

◆元号とはどのようなものなのか?
The new era will be the 248th in the history of Japan, which 
has used the Chinese-style system for indicating the year since 645. 
(西暦645年以来の年を示すために、日本では歴史的に中国式の
システムを使用してきており、新しい年号は248番目の年号になります。)

In modern times, each era has run the length of an emperor's reign.
(近代においては、天皇一人に一つの年号が使われていました。)

◆元号が使われている国は日本以外にも存在するのか?
As elsewhere in East Asia, the use of nengo was originally 
derived from Chinese Imperial practice, although the Japanese 
system is independent of the Chinese, Korean, and Vietnamese 
era-naming systems. 
(東アジアの他の国と同様に、年号の使用はもともと中国の皇帝の
慣習から派生したものですが、日本のシステムは中国、韓国、
ベトナムとは切り離されて独自に使われています。)

Unlike some of these other similar systems, Japanese era names 
are still in use. Government offices usually require era names 
and years for official papers. 
(これらの他の類似したシステムのいくつかとは異なり、日本の
年号は実用的に使われ続けています。 官公庁は通常、公文書に
年号を必要とします。)

◆「令和」という名前はどのように決められるのか?
The name was formulated based on the introduction to a set of 
poems from "Manyoshu", the oldest existing compilation of 
Japanese poetry.
(名前「令和」は、日本最古の歌集「万葉集」の歌の一つに使われて
いる漢字の中からから組み合わせてつくられました。)

The first character represents "good fortune", while the 
second can be translated as "peace" or "harmony."
(最初の文字は「幸運」を表し、2番目の文字は「平和」または
「調和」を意味します。)

The poem from which they are taken describes an ume Japanese 
apricot flower in full bloom in early spring after surviving 
a cold winter.
(歌では、寒い冬を生き残った後、早春に満開になった梅の花を歌って
います。)

This is said to be the first time that the characters chosen 
were drawn from Japanese classical literature, with prior era 
names, or gengo, having used kanji from Chinese literature.
(元号に日本の古典で使われている漢字が採用されたのは初めてで、
従来は中国の古典に使われている漢字が採用されていたと言われて
います。)

◆「令和」という漢字に対して日本人はどのような第一印象を持つのか?
Having never been used before, the choice of "rei" came as 
a surprise for many.
(「令」という漢字はこれまで一度も元号に使用されたことがなかった
ので、多くの人にとって驚きとなりました。)

Many Japanese people are not familiar with use of "rei" to 
mean "good fortune" or "auspicious".
(多くの日本人は、「幸運」や「縁起の良い」という意味で「令」を
使用することに慣れていません。)

 For most, the first phrase that comes to mind is likely to be 
"meirei," which literally means an order or command from a supervisor.
(ほとんどの場合、頭に浮かぶ最初のフレーズは「命令」と思われます。)

The choice of "rei" makes sense given positive phrases such as
"reijo" and "reisoku" - a respectable way of referring to 
someone's daughter or son, respectively.
(「令嬢」や「令息」(「娘」や「息子」の敬語表現)などの肯定的な
フレーズを考えると、「令」の選択は理にかなっていると考えられます。)

いかがでしたでしょうか。
後半の「万葉集」に関する解説まで話せたら、かなりの上級者という
印象ですが、「これだけ自分の国のことを理解しているんだな」
「リテラシーの高い人だな」と感じてもらえるかもしれません。
元号が変わるタイミングに遭遇するのは、人生の中でも数回しか
ありませんので、日本人でも知らないことが多いと思います。
ビジネスシーンなどで元号が話題になったときは、ぜひ積極的に
会話に参加して説明できるようにしておきたいですね。

◆ソース◆
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Reiwa: Japan reveals name of new era ahead of Emperor's abdication
(『Japan Times』の2019年4月1日付け記事)
https://www.japantimes.co.jp/news/2019/04/01/national/politics-diplomacy/japan-readies-announce-name-new-era/

Japanese era name
https://en.wikipedia.org/wiki/Japanese_era_name
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【Vol.356】言葉の印象を良くするニュアンス表現

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今号のメルマガは、言葉の印象を良くするニュアンス表現について
です。前半と後半の2部構成でお届けし、前半で“good”がこちらの
意図に反して失礼な言い方になってしまう場合があるということ、
後半では丁寧にお願いするときの前置き表現“I was hoping”に
ついて解説します。書籍『ビジネスパーソンが知っておきたい
エグゼクティブの英語』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)から
紹介します。

◆“good”が必ずしも誉め言葉と受け取ってもらえないシーンがある

米デルタ航空の客室乗務員として勤務する同書の著者の清水晶彦氏に
よると、日本人はよく“good”を使います。みなさんはいかがで
しょうか。“good”は便利に使える単語なのですが、日本語の感覚で
使うと良くない場合があるのだと清水氏は言います。

相手が初対面のネイティブ・スピーカーのとき、“good”を使うと
「失礼な言い方だ」と受け止められる場合があるということです。
例えば、パーティに招待されたあと、主催者から“How was the 
party?”(パーティはいかがでしたか?)と感想を聞かれたとします。
その際に「素敵でした」と答えたいとき、みなさんなら何と言いますか?

(1)It was good.
(2)It was great!

“good”だと「まあまあでした」と言う意味に解釈されてしまうの
だと清水氏は言います。「素晴らしかった」ことを伝えるならば、
“great”が無難だということです。

パーティだけでなく、料理についても美味しいかどうかを聞かれる
ことがあります。そのときも、「美味しい」と言いたいとき下記の
(3)のように言ってしまうと、「まあまあですね」という具合に、
自分が意図しない意味で伝わってしまう恐れがあります。

(3)It's good.

相手側を誉める時には使いにくい形容詞なのだとすると、“good”は
どのようなときに使えばよいのでしょうか。
日本人は自分や身内のことを述べるときに謙遜します。このように
謙遜したいときに“good”が使えます。

自分や身内に関して言う場合には“good”を使い、相手や身内を
誉めるときは“great”や“fantastic”など大げさな言葉と使うもの
と考えるように清水氏はすすめています。

【例文】
(4)My wife is a good cook.
(私の妻は料理がまあまあ上手です)

(5)Your wife is a great cook.
(奥様は料理がとても上手ですね)

(4)は身内のことなので“good”を使っています。(5)は
相手(の身内)を誉めるので、“great”を使っています。

◆丁寧にお願いしたいときの前置き表現“I was hoping”

丁寧にお願いしたいとき、“would like you to”やさらに丁寧な
表現として“Could you~?”などを学校時代の英語の授業では学習
しました。同書の中に、「(“would”や“could”を使わない)こんな
簡単で便利な言い方があるのか」という決まり文句を見つけましたの
で紹介したいと思います。

過去進行形“I was hoping”を使うと、間接的で遠慮がちなお願い
表現になり、自分の希望を伝えたいときに役立ちます。

【例文】
I was hoping that you could arrange a time to discuss this 
matter.
(この件について話し合える時間をつくっていただければ、と思って
いたのですが)

I was hoping that you might be able to drive me there.
(車でそこまで送っていただければ、と思っていたのですが)

いかがでしたでしょうか。
メルマガ筆者は“good”を万能な誉め言葉として、清水氏が指摘する
ように、会話の中で安易に使いすぎていました。みなさんは、“good”
が「まあまあですね」という具合に、必ずしも誉め言葉にならない
ことをご存知でしたか?

これから春にかけて、初対面の外国人と自己紹介などのスモール
トークが多くなる方もいらっしゃるかもしれません。そんな時、
今号のメルマガで紹介したような表現を心がけてみてはいかがで
しょうか。


◆ソース◆
================================
『ビジネスパーソンが知っておきたいエグゼクティブの英語』
(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
https://www.amazon.co.jp/dp/4799323849/
pp.52,182-183
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【Vol.355】明日から使える英文Eメールの引用テクニック

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今号のメルマガは、英文メールで、相手の文章を引用して質問する
方法についてです。書籍『ビジネス英語は1行だけで書ける!話せる!
8割通じる!』(すばる舎)から紹介します。

メールをもらったとき、メールの記述の一部分をピンポイントで
質問することがあります。さらに、そのような質問メールに回答する
ことがあります。しかしながら、このやり取りの中でなぜか質問が
噛み合わず、正対した答えが相手から返ってこない経験をしたことは
ないでしょうか。

相手からのメールを受け取り、質問する際には、相手の文章をそのまま
引用することにより、ポイントを絞った質問をすることができます。
質問メールを受け取った側も質問に答えるポイントが明確になるので、
自分の説明が不足していたことによる質問なのか、それとも、より
深く理解したいための質問なのかを認識することが容易になります。

その意味で、質問する際には、必ず、以下のことを明記してから、
それぞれの質問をすることを同書では勧めています。

(1)単語や表現がわからない
(2)意図がわからない
(3)もっと多くの情報を欲しい

相手の文章を引用する場合、長いメール文だと、どこから引用した文
なのかがわからなくなる場合もあるので、メール内に項目やサブ
タイトルがついている場合、そのタイトルをそのまま引用してから、
質問したい部分の文章を引用します。その際、引用した箇所が明確に
なるように、各行の先頭に>などの記号をつけます。

メーラーの返信メールを設定したときに自動的につく記号>ではなく、
メールの発信者のイニシャルなどを先頭につけ、誰が発言したのかを
識別しやすいように工夫する人もいます。

以下のメールはJamesとマサのメールのやりとりで、Jamesが送った
メールに対してマサが質問し、それに対してJamesが回答した結果の
メールです。

(1)> 一番最初のJamesからのメールでの記述
(2)→ マサが質問
(3)(James): Jamesが回答

Jamesのメールとマサのメールを色分けするという方法もあるかとは
思いますが、色は使わないという前提で、>と→と(James)で書き手を
識別しています。

【メールの引用の例】
(メールの前半を省略)
Q1.
1) At the beginning of your email:
(メール冒頭の記述について)
> XYZ Limited requests us to provide a supervisor, engineers 
and working staff for their project.
(XYZ社は、当社に現場監督、技術者と作業員を同プロジェクト向けに
派遣してほしいとのことです。)
→ Are there other competitors for this project?
(本プロジェクトの競合相手はいますか?)
(James)We don't have information.
(情報はありません)

Q2.
2) In the requested item:
(要求項目の記述について)
> 1)Super visor:1 person for 5days
(現場監督、1人×5日)

> 2)Electric engineer: 2 persons for 2days
(電気技術者、2人×2日)
> 3)Working staff:5 persons for 5days
(作業員、5人×5日)
→ Do you have a detailed project schedule which describes the 
roles and responsibilities of the staff?
(要望のあるスタッフ全員に対し、役割分担が書かれた詳細なプロ
ジェクトスケジュールはお持ちですか。)
(James): Yes. I received working instructions for each engineer, 
but there is no master project schedule.
(はい。各技術者に対する作業指示書は受領済ですが、マスター
スケジュールはありません)

Q3.
3) In the background information:
(背景情報の記述について)

> -Requested company: XYZ Limited
(要求元)
→ Where is this XYZ Limited located?
(XYZ社の所在地はどこですか?)
(James): XYZ Limited is in Japan and their design office is in 
Kuala Lumpur.
(XYZ社は日本にありますが、設計事務所はクアラルンプールにあります)

→ Who is the decision maker?
(意思決定者は誰ですか?)
(James): Decision will be made by XYZ limited in Japan.
(意思決定は日本のXYZ社においてなされます)

(メールの後半を省略)


いかがでしたでしょうか。
「相手からメールの中から、ピンポイントでこの箇所について質問
したい」とき、日本語と英語の場合で、使い分けている方もいらっ
しゃるかもしれません。今回ご紹介したものはその一例ですが、
メルマガ筆者は質問したい箇所に色で網かけして、どこについて
なのかを特定するようにしています。また、複数の質問がある場合
には【1】【2】【3】などと連番で番号をつけるようにしています。
みなさんはどのような工夫をしていますか。


◆ソース◆
================================
『ビジネス英語は1行だけで書ける!話せる!8割通じる!』(すばる舎)
https://https://www.amazon.co.jp/dp/4799107682
pp.178-189
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【Vol.354】見たら戸惑う?新しい英単語の出現に備えよう

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今号のメルマガは、二つの単語の最初と最後を取り出して、それら
を一つの単語にしたもの、つまり、混成語についてです。書籍
『謎解きの英文法 形容詞』(くろしお出版)のコラムから紹介します。

みなさんに質問します。次の単語は何と何が合わさってできたもの
でしょうか。

(1)smog
(2)flush
(3)spork
(4)blook
(5)fantabulous
(6)ginormous
(7)humongous
(8)bridezilla
(9)Bregret

正解は以下の通りです。

(1)smoke(煙)+fog(霧) ⇒ smog(スモッグ)

(2)flash(光をパッと発する)+gush(水などを大量に噴出させる) 
⇒ flush(水などで洗い流す)
例えば、トイレの水を流すときに、flushと言いますね。

(3)spoon(スプーン)+fork(フォーク) 
⇒ spork(先割れスプーン)

(4)blog(ブログ)+book(本) 
⇒ blook(ブログの内容を本として出版したもの)

(5)fantastic(すばらしい)+fabulous(とてもすばらしい) 
⇒ fantabulous(まったく素晴らしい、最高の)

(6)gigantic(巨大な)+enormous(巨大な) 
⇒ ginormous(とてつもなく大きい/多い)

(7)huge(巨大な)+monstrous(途方もない)+tremendous(巨大な) 
⇒ humongous(巨大な 途方もなく大きい)
上にあげた三つの単語からできていると考えられますが、hugeの
hu-とmonstrousのmon-が合わさってhumon-となり、それにhugeの
gがついてhumong-、そしてtremendousの-ousがついてhumongousと
なる、特殊な合成過程を経ていると同書では記述しています。

(8)bride(花嫁)+Godzilla(ゴジラ) 
⇒ bridezilla(結婚式の準備で横柄に我を通そうとする女性)
米国のTVで2004年から2013年まで放映された「Bridezilla」という
番組タイトルが由来です。普通の女性が、結婚式の具体的な計画が
始まった段階で、夢の結婚式を最高のものにするため、我を通し、
鬼のようになって結婚式の準備をするという内容とのことです。
「ジーニアス英和辞典」には、bridezillaが見出し語として登録
されています。

(9)Brexit(英国のEU離脱)+regret(後悔) 
⇒ Bregret(英国EU離脱への後悔)
英国で2016年6月23日に、欧州連合(EU)から離脱することの是非を
問う国民投票が行われ、離脱への賛成が過半数となりましたが、
「離脱」へ投票したことを後悔する人たちが現れ、Brexitとregretを
組み合わせてできました。Brexitと同じ意味を表す混成語に、
regret(後悔)とexit(離脱)を組み合わせたRegrexit(リグレジット)と
いうのもあるということです。

日本語では「混成語」と呼ぶようですが、英語では「かばん語」
(portmanteau word)というようです。なぜ「かばん」なのかというと、
由来は「鏡の国のアリス」にあります。2つの単語(の意味)が1つの
単語に詰め込まれていて、それはまるでportmanteau(両開き旅行
かばん)のようだ――という箇所がでてきます。portmanteauとは、
映画「タイタニック」に出てくるような、当時の船旅などに使う
大きな旅行かばんです。

「開かれた旅行かばんの両側に2つの語が別々に詰め込まれて1つに
なった語」という意味で「かばん語」と呼ばれているわけですね。

いかがでしたでしょうか。
かなり以前のことですが、メルマガ筆者が在籍していた(編集)職場で、
ある日突然、「Mook」(magazineとbookの混成語)という単語が流行り、
定義も定まらないまま、頻繁に使われるようになりました。Mookの
具体的なイメージや、本と雑誌と比べてコンセプトの長所がピンと
来ず、戸惑った経験があります。「『Mook』って何ですか?」と
誰に聞くのも自分が時代に取り残された頭の硬い人間のような気が
して憚られましたし、仕事でMookからは距離を置くようにしていました。

みなさんは、聞き慣れない混成語の突然の登場に困惑した経験は
ありませんが?


◆ソース◆
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『謎解きの英文法 形容詞』(くろしお出版)
https://www.amazon.co.jp/dp/4874247768
pp.141-148
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【Vol.353】あなどれない「決定詞」の使い方

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みなさんは「決定詞」という言葉を英文法で学んだことがあるで
しょうか?冠詞(a/an, the)や人称代名詞の所有格(myなど)、
指示詞(this, that, these, those)など、名詞を修飾する働きを
する言葉を総称して決定詞と呼ぶようです。

今号のメルマガは、名詞の前に複数の決定詞が連なる場合の語順に
ついてご紹介します。たとえば、「10人のその社員全員」と述べる
とき、名詞employees(社員)の前に連なる決定詞ten(10人の)、all
(全員の)、the(その)をどの順番で並べるかという問題が発生します
が、ネイティブスピーカーは迷うことなく、
All the ten employees
――の順番に並べます。これは前に来る決定詞、後ろに来る決定詞は
決まっているからということなのですが、詳しくは書籍『ネイティブ
の発想で学ぶ英語の決定詞』(研究社)から紹介します。

複数の決定詞が名詞の前に連なる場合、名詞の前に連なる順番によって、
決定詞は以下の3つに分類することができます。

(1)前置決定詞
All(すべての)
Both(両方の)
Half(半分の)
Twice[double](2倍の)
Three times[triple](3倍の)
――などの倍数詞
What(何という)
Such(そのように、非常に)


(2)中央決定詞
a/an,the (冠詞)
some/any(いくつかの、いくらかの)
no(1つ/1人の~もない)
this(この)
that(あの)
these(これらの)
those(あれらの)
enough(十分な)
each(それぞれの)
every(どの~も)
either(どちらかの)
neither(どちらの~も…ない)
my(私の)
our(私たちの)
your(あなたの/あなたたちの)
his(彼の)
her(彼女の)
its(それの)
their(彼らの、それらの)
another(もう1つ/1人の)
several(数個の、数人の)

(3)後置決定詞
Other(別の)
Many(多数の、たくさんの)
Much(多量の、たくさんの)
A few(少数の、少しの)
Few(ほとんどない)
A little(少量の、少しの)
Little(ほとんどない)
One, two, threeなどの基数詞
First, second, thirdなどの序数詞

2つ以上の決定詞を名詞の前の連ねる場合は必ず、以下のような語順
になります。

(1)前置決定詞、(2)中央決定詞、(3)後置決定詞

(2)+(1)や、(3)+(2)+(1)の語順で名詞の前に連なる
ことはありません。

【例】
(2)+(1)《NG》 the all employees
(3)+(2)+(1)《NG》ten the all employees

(1)+(2)+(3)の語順で名詞の前に連なりますので、以下の
【例】のようになります。

【例】
(1) +(2)《GOOD》all the employees(その社員全員)
(1)+(2)+(3)《GOOD》all the ten employees(10人のその社員全員)

(1)前置決定詞は、同じ名詞に2つ以上連ねることができません。

例えば、
All both boys
と言うことはできません。
All boys
Both boys
――と表現します。

(2) 中央決定詞も、同じ名詞に2つ以上連ねることはできません。

例えば、
A my book
――と言うことはできません。「私の本の1冊」と言いたいときは、
One of my books
A book of mine
――と表現します。 

また、(1)+(2)+(3)であっても、意味的に矛盾する場合は、
2つ以上の決定詞を連ねることはできません。たとえば、数量を表す
(1)前置決定詞のallは、意味的に矛盾する数量を表す(2)中央
決定詞のsomeやeachと並べて、名詞の前に置くことはできません。


いかがでしたでしょうか。
学校時代の英語の試験で、並べ替えの問題が出題されていた記憶が
あります。メルマガ筆者は「前置決定詞」「中央決定詞」「後置
決定詞」という3つのカテゴリーが存在することを当時は知らな
かったので、“フィーリング”を頼りに並べ替え問題に対応して
いました。3つのカテゴリーの順番通りに必ず並ぶという決まりが
あるのだったら、最初から教えて欲しかったところです。

ビジネスシーンでは、Eメールや議事録などでよく使われるもの
ばかりですね。みなさんはこれまで、これらの順番を理解して
文章を組み立てていましたか?「ちょっと怪しい…」という方は、
ぜひ明日からこれらのルールを意識して書いてみてはいかがでしょうか。


◆ソース◆
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『ネイティブの発想で学ぶ英語の決定詞』(研究社)
https://www.amazon.co.jp/dp/432745284X
pp.4-7
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